昨日のぞろ目
>無題Nameとしあき 22/01/26(水)01:28:18No.16924755+
>ゾロ目ならアツェレイをノーパンミニスカメイドの衣装で拘束してシラユキの家に放置する
ラスレス
>無題Nameとしあき 22/01/26(水)01:30:03No.16924757+
>ラスレスならスバティアの衣装がバニーガールになる

リンネはアツェレイの言葉に何も言えなかった
自分が格闘技を始めたのは何の為か
それを考えると真っ先に思い浮かぶのは亡くなった祖父の事
　「…………リンネ選手、一つ提案があります
　　もう一度だけチャンスに賭けてみる気はありませんか？」
リンネからの返答を待たずにアインハルトは本題を切り出した
リンネにとっては今一度考えなおすチャンスと、きっかけを
　「約束通り、フーカとの試合をしてもらいます
　　そうですね…明後日にでも」
　「はぁ！？」
これにはノーヴェ会長も驚かざるを得なかった
何しろ会長は何も聞かされていないのだ
これは明らかに個人で勝手に決められる様な事ではない

エリオとリンネと提案と＜覚悟を超えた先に希望はある＞

ノーヴェ、そしてフーカが驚きの声を上げているのを他所に扉が開く
するとリオがアタッシュケースを大事そうに抱えて入ってきたのだ
　「あなたがフーカに勝ったら…私はすぐにでもあなたからの挑戦を受けます
　　勿論正式なタイトルマッチでU-15世界王者とこのベルトを賭けましょう」
リオが持ってきたアタッシュケースを開くとそこには煌くベルトが現れた
それは間違いなくU-15世界王者となったアインハルトが授与したベルトである
だが本来これは協会が責任を持って預かり保管するはずの代物だ
　「辞めるにしても…年下に連敗して逃げる様に辞めるのと
　　ベルトを取ってから辞めるのと…どちらがいいですか？」
タイトルマッチは元々リンネが目標としていたものでもある
今回のウインターカップで敗退してしまいその目標が遠のいてしまったが
それが今目の前に突然提示されたのだ
手の届く範囲というすぐ近くに
　『本当に…本当に挑戦させてもらえるのですか？』
　「フーカに勝てたら必ず」

はっきりと告げた、聞き間違える事が無い様に
アインハルトが嘘を言っている様には思えない
本気でリンネの為にチャンスを提示してくれている
　　『少しだけ…考えさせて下さい
　　　すぐに結論を出してご連絡しますので（....ﾌｫﾝ）』
これにはリンネの目にも生気が戻った様だ
最初に通信ごしで聞いた弱々しい言葉ではない
しっかり地に足付いた言葉で通信を切ったのである
　　「お・ま・え・な」
ノーヴェはキレ気味だ、いやむしろマジギレだ
自分の所の選手が勝手をやった事は勿論
何の相談も無しに話を決めた事にも起こっている
　00「はっはっはっはっ！いやーアインハルトもやるじゃねぇか
　　　涼しい顔して何てことしてんだよお前は」
一方のアツェレイは爆笑だ、同じチャンプとして思う所は無いのだろうか

　　「お前はむしろあたし以上に怒れよ！
　　　なんだ明後日って！フーカとアインハルトは決勝前だぞ！
　　　それなのにすぐにでもタイトルマッチとか世間が黙ってねぇだろ！」
タイトルマッチというのは勿論そんな簡単に行えるものではない
何しろU-15の王者というタイトルを賭けた試合は正式な場で行われるもの
今回のアインハルトの行動は身勝手にも程があるものでしかない
　00「俺はいいと思うぜ？」
　　「お前なぁ…」
　　「……先に問題を済ませておけばフーカも決勝に向けて集中出来るかと」
　　「っていうかベルトまで持ち出して！何でここに持ってきてんだ！」
　　「『合宿先で記念撮影を』言って借りてきました」
用意周到とはこの事である
そんな問答をしている間にハリーの携帯にヴィクターからメールが届いたのだ
　　「会長！リンネの奴試合受けるそうっすよ！」
　　「はぁ……だろうね」

　　「会長、どうかご心配なく
　　　私の覇王流と会長のストライクアーツがこの子の意思を力にしてくれます
　　　勝ちますよフーカは」
師匠として弟子の勝利を信じている
その気持ちは揺るがない
これ以上は何を言っても無駄だとノーヴェは悟った
その上リンネもこの提案を受けると言ったのだ、今更無しには出来ない
　　「会長…ご迷惑をおかけします（ﾍﾟｺﾘ）」
さすがに申し訳なさがあったのかフーカは深々と頭を下げた
当事者ではあるが本人の意思に関係なく話が進んだ手前罪悪感もあったのだろう
　　「お前はいいよ、無茶を言い出したのは師匠の方だ
　　　責任と後始末があたしの仕事さ」
　00「会長、その後始末は俺に任せてもらえますか？」
　　「アツェレイ…どうしたんだよ？」
　00「確かに今回のアインハルトの独断は何かと問題を起こすでしょう」

　00「そこら辺のいざこざは俺の方で何とかしておくんで」
この場には若き後輩達がいるからそれ以上言葉には出さなかったが
ノーヴェはアツェレイの言いたい事をすぐに察したのである
　　「お前……まさか……」
　00「こんな時使わないでいつ使うんだっていうのがコネですからね」
アツェレイが持つ立場と権力、そしてコネクション
それら全てを使って今回の事を上手く収めてみせると言ったのだ
当人、そしてノーヴェ会長やナカジマ社長への影響を少なくする為に
　　「お前って奴は…本当に頼りになる弟だよ」
　00「俺は仕事があるので残りますが
　　　会長らはフーカの面倒よろしくお願いします」
　　「アツェレイは行かないのか？」
　00「会長が離席している間俺まで仕事を空ける訳にはいかないですからね」

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