SNSで誹謗中傷してる人に伝えたい 日本にうっすら根付く「性善説」を取り戻そう
SNSなどネット上での誹謗中傷が社会問題として注目される日本。しかし日本は本来、「性善説」に基づいて成り立っている社会だと、ライターの鳴海汐さんは指摘します。こんな時代だからこそ、あらためて一緒に考えてみませんか。
警察官を当たり前に信頼している日本人
これらを拾って、近くの交番に届け出ました。警官の方々と、「昨晩酔っぱらいが落としたのかもしれませんね」と話しながら、遺失届出書に状況などを書き込みました。
2007(平成19)年12月10日に施行された改正・遺失物法より以前だったので、現在の3か月後でなく6か月後でしたが、拾い主がいなかったという連絡があり、そのお金を受け取りました。
そんな話をしたところ、イギリス人の先生やブラジル人の生徒たちの反応はというと、日本ではお財布を無くしてもその後出てくるといったうわさは知っていたようで、そこまで驚いたわけではなかったようですが、「そんなのが成り立つのは日本だけだ」「自分だったらそのままもらう」「そもそも警察に届けない。自分の国だったら、お金を届けたら警官が自分のものにする」と口々に言っていました。
どちらかというと、「それが成り立つ日本がすごい」、「うらやましい」というより、「ちょっと特異」「生ぬるい」といったニュアンスを感じましたが、自国に対する自虐的な意味も込められていたのかもしれません。
確かに、日本の警察に対する国民の信頼度は高いです。海外ではもっと煩悩たっぷり、(悪い意味で)“人間らしい”警察が珍しくないと知って、根底が覆されるような驚きを感じた日本人はきっと少なくないでしょう。
日本のドラマでも、警官や官僚が悪役を演じる設定はありますが、「こんなことでは何も信じられなくなる」と恐怖を覚える度合いは、他の国民の追随を許さないはずです。
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