マスク自作も再現レシピも「やればできるじゃん」 コロナで分かった、現代人のたくましきサバイバル精神
外出自粛の期間中、手作りマスクやセルフ髪カットなど、必要に迫られてさまざまな「初チャレンジ」に臨んだ人が数多くいたようです。現代人がすっかり忘れていたサバイバル精神やDIYマインドを取り戻したことについて、ライターの鳴海汐さんが総括します。
DIYは、どこでなぜ生まれたのか
ところでDIYはどこで始まったのでしょうか。開拓者精神の強いアメリカというイメージがあるかもしれませんが、発祥はイギリスのロンドンです。
ネット百科事典「コトバンク」には「第二次大戦後のロンドンで、廃虚に立った元軍人たちが『何でも自分でやろう』を合言葉に町の再建に取り組んだのが始まりとされる」とあります。
筆者は2019年ロンドンに滞在したとき、住宅街にあるような普通の商店街にペンキ屋さんがちょこちょこあることに気づきました。DIYは今も健在です。
一時滞在していたシェアハウスでは、管理人であるイギリス滞在歴の長い日本人女性に「部屋の壁にカビがある」と話したら、仕事が休みの日にさらっとペンキを塗ってくれたことがありました。
大家に依頼しても対応に時間がかかるから自分でやるようになったとのこと。これまでペンキ塗りは大仕事と思っていた先入観を覆された経験でした。
地方でイギリス人の一般家庭に滞在していたときは、ペンキ塗りの準備の場面に遭遇しました。あるとき、キッチンの壁にそれぞれ色の違う3本の線が描かれていました。どの色にしようか、実際塗ってみて検討しているということでした。なかなか大胆な方法だと印象に残りました。
極めつけは、民泊を行っている20代カップルの家に滞在したときのこと。家の中がインテリア雑誌の中のようにおしゃれだったのですが、実はDIYなんだと言って元の典型的なイギリスの古い部屋といった趣のビフォー写真を見せてくれました。仕事の合間に1年かけて少しずつ造ってきたそうです。
バスルームやキッチンなどの難所は、大工をやっている友達に手伝ってもらったと言っていましたが、完全にプロのレベルでした。
日本でも、ひとりで家を建ててしまう人などをテレビで見ることがあります。とても特殊な例だと思っていましたが、実際にそういう人に会ってみると、案外できるものかも、と思うようになります。
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