電車内で避けたい「飲食」――ホームの売店で買ったパン、いつ食べてる?
電車の中でパンやおにぎりなどを食べることについて、あなたはどう思いますか? 電鉄会社や年代、また国などによっても少しずつ考え方が異なるようです。ライターの鳴海汐さんがリポートします。
欧米やアジアでも違い
海外における、電車内での飲食マナーについて見てみましょう。
日本が戦後、一番文化的に影響を受けてきた海外の国といえば、まずアメリカが挙げられます。
ニューヨークの地下鉄では、飲食のうち「食」事が可能。何度か食事禁止案が持ち上がったものの、忙しくて家で食事をする時間のないニューヨーカーからの反発にあい、立ち消えとなってきました。ただ「飲」の方は、こぼすことが問題になり、2015年に法律で禁止になっています(『WEZZY』2017年8月10日付)。
イギリスのロンドンの地下鉄では飲食ともに可能。英国政府観光庁ウェブサイトに記載されている地下鉄のマナーには、「食べ物を食べてもいいけれど、においの強いものを控えて周囲に配慮しましょう」とあります。
とはいえイギリス滞在経験がある筆者が見てきた限りでは、地下鉄の通勤電車で何かを食べている人はそんなにいません。午後の車内にぱらぱらとしか人がいないような時間帯に、たまに中学生がクッキーを食べていたり、中東系とおぼしき人がみかんをむいていたりするのを見かけるくらい。
一度夕方のラッシュ時に、まだ中心部を走っているとき、白人の若い女性が、おはしを使ってSUSHIを食べ始めた場面に遭遇しました。そーっとそーっと食べていましたが、隣に座る筆者には、その耐えきれなくなった空腹感、意を決した様子、そしてしょうゆの香りが、ぷーんと漂ってきました。たまたま隣にいたのが日本人だったという奇跡を知らせたかったです。
ロンドンでも郊外へ行くような電車はボックス席になっていて、よく食べている人を見かけました。やはりロングシートの地下鉄では食べにくいというのは、日本と同じなのかもしれません。
一方、アジアの場合はどうでしょうか。
中国では、地下鉄車内での飲食が「野蛮な行為(!)」として2020年4月より禁止という報道がありました(2019年10月31日付、CNN)。韓国やシンガポールでは、通勤電車においては飲食禁止になっているそうです(2019年12月14日付、現代ビジネス)。
ひと口に海外と言っても、アジアと欧米とは違う方向性にあるようです。
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