家族感染を防ぐ「家庭内別居」実践ルポ 待ち受けるのは自由気ままか、ギクシャクか
外出自粛の要請が続くなか、「家庭内感染」の問題が取り上げられるようになりました。家族同士の感染を防ぐために家族がバラバラに生活する「家庭内別居」をすると、どのようなメリット・デメリットがあるのか? ライターの鳴海汐さんが実践した体験を報告します。
家にいながら「自由な時間」を手に入れた
しかし、その後はピンと張ったような緊張が少し緩んでいきます。食事の時間に関しては、「いつまでには場所を譲ってほしい」と要望を出し、さらに筆者が起床時間を遅くするように調整することで解決に向かっています。
そして、家族と行動を別にするようになって良かったこともあります。
実はこれまで、両親に合わせて早い時間に開始していた夕食時刻(17時台、場合によって16時台!)を、後にずらせることになり自由を感じました。また夕食時に家族一緒に過ごす時間が長く、ひとりでニュースを見て考え事をする時間も欲しいなと感じていたので、それも解消されることになりました。
これまでは入浴は食後でしたが、両親が食事をしている間に充てることにしたので、食前の明るい時間に変わりました。入浴後の食事時に見るテレビ番組は、これまで入浴中で見られなかったもの。そういったちょっとした変化が新鮮なのです。こういった「プラス部分」は実践4日目くらいから強くなってきました。
家庭内別居を始めて1週間、両親が感じているところを聞いてみました。
やはりこの生活をするようになってから、筆者もしくは自分のどちらかが感染しているような気分になったそうです。
そして、食卓に筆者がいない寂しさはあるものの、夫婦だけの方がもちろん気楽という告白が。少々ショックでもありましたが、気楽さを感じているのはお互いさまと判明。感染予防が一番の目的ではありますが、取りあえず当面はこの生活を続けることになりました。
工夫を重ねて見つける「わが家の最適解」
このようにわが家の場合、家族関係がいったんは悪化しましたが、日を重ねて工夫を凝らすことで徐々に良い方向に向かっています。
たとえ家族でも、あまりに密になり過ぎるとストレスがたまるもの。食事の時間帯もしくは場所を分けるなどして、距離を置く、個人行動を増やすなどすれば、そのストレスは緩和できるでしょう。煮詰まった関係には、変化が必要です。
感染予防にも、息抜きにも。また実際に感染し、病院やホテルに入れない場合のための「練習」にも、家庭内別居を検討してみてはいかがでしょうか。
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