在宅勤務を阻む日本の「ハンコ文化」 そもそも印鑑に法的効力はあるのか
新型コロナウイルスの感染拡大により東京でも広がりを見せる在宅勤務(テレワーク)。しかし社員が出社を余儀なくされる理由のひとつに印鑑を使う「押印・捺印手続き」があります。日本の「ハンコ文化」の実相に、ライターの鳴海汐さんが迫ります。
「原本主義」ですらないイギリスの例
欧米は皆さんご存じの通り、ハンコを使いません。サインです。場合によっては署名を目撃した立会人がサインをする場合もあるのですが、それがなくても有効性は変わりません。
日本と違う点では、他に契約書は全ページにサインすることで途中ページの改ざんを防ぐなどといったことがあります。
また、原本でなくても問題ないとする考えが浸透しています。契約書にサインし、先方にPDFやファクスで送るだけでOKなのです。
ビジネスではありませんが、筆者(鳴海汐。ライター)の個人的経験を話すと、イギリスで短期留学するため入国時にビザをもらう際、語学学校の入学許可書の原本を提示する必要があります。語学学校からは、「届かなかったらPDFでも大丈夫」と言われても半信半疑でした。日本のように原本主義ではないのです。
さらにイギリスに「社判」がないのは、会社ではなく個人を基準とする考え方につながっているのかもしれないと思いました。
ハンコレス化、ペーパーレス化のメリットは
普段から在宅ワークをしているフリーランスライターである筆者は、基本的にペーパーレスで動いています。クライアントの一部には最初に契約書・機密保持書のようなものへの押印を求めているところがありますが、個人的な経験からすると多数派ではありません。
請求書については、ハンコの印影データを貼り付けてPDFにして送っていますがNGになったことはありません。
デジタル化で一番助かったことといえば、2019年の前半、イギリスでノマドワーク(デジタル機器を用いてオフィス以外の場所で仕事をする働き方)をしていた際にオンラインで無事確定申告を行えたことです。このようにプリントアウト、スキャン、郵送などの手間がかからないことが、国内海外問わずどこでも仕事ができる自由さにつながります。
個人的にはハンコを押すときの厳かな気分も好きですし、開運ハンコをオーダーしたくらいです。しかし、ハンコによって行動が制限されたり、手間が増えたりすることは、時代の雰囲気には合わないものと感じています。
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