お金持ちは「金の亡者」や「守銭奴」なのか?どうしてお金持ちに対して悪いイメージがあるのか?このお金持ちに対する悪いイメージを変えていくために必要なことを考えてみました。
金の亡者(かねのもうじゃ)の意味するところ
金の亡者とは、お金を最上のものとして考える人を意味します。「拝金主義者」や「守銭奴(しゅせんど)」とも言いますよね。「お金に汚い人」もほぼ同じ意味かな?
これらは基本的に悪い意味で使われる言葉だと思います。概して、「お金持ち=金の亡者」という悪いイメージを抱きがちな気がします。
お金儲けのために詐欺などの違法行為をする人は犯罪者であって、「金の亡者」ではないので置いておくとして・・。
実際の「金の亡者」の例としては、ブラック企業の経営者なんかが該当するかもしれません。従業員には薄給で深夜までサービス残業、過労死寸前まで働かせているにも関わらず、当の本人(経営者)は事業内容からは不相応な高い給料をもらい、さらに会社のお金で遊びまくっているような人。
こういう人はまさに「金の亡者」であって、一般的なお金持ちの印象を著しく下げているように感じます。自己中心的なことをしてお金稼ぎをした人みたいな。
また、日本には清貧の美学が根強くあり、お金に過度に執着する人に対して嫌悪感を抱いてしまうという傾向があります。これもお金持ちへの悪いイメージにつながっているのではないでしょうか。
ただ実際のところは、ほとんどの人が「お金は大事」だと感じていると思います。これは紛れも無い真実で、現実的にお金がないと生活ができませんし、資本主義の国で生きている以上仕方ありません。
それなのに当のお金持ちに対しては、「金の亡者」とか「守銭奴」とか思ってしまう人がいるのが不思議です。このお金持ちに対する悪いイメージを何とか変えたいと私は思っています。お金を稼ぐことに対してネガティブなイメージを持っている人は、本人もお金を稼ぐことができないと思いますし。
このお金持ちに対する悪いイメージを変えるにはどうすればよいのでしょうか?
お金を稼ぐことが「目的」になってはいけない
よく言われることですが、お金を稼ぐことは「手段」であって、それが「目的」になってはいけないということです。お金を稼ぐことが目的になってしまうと、それこそ「金の亡者」や「守銭奴」と呼ばれるような人になってしまう可能性があります。
何らかの目的があってそのためにお金を稼ぐ限りにおいては、お金そのものが最上のものになることはありえません。なぜなら、お金を使ってでも達成したい目的が別にあるからです。
つまり、お金は「稼ぎ方」も重要ですが、「使い方」も重要ということです。
代表的な良いお金の使い方は、みんなのためになること(=社会貢献活動)だと思いませんか?お金を稼いで社会貢献したい、という人がたくさん増えることで、お金持ちへの悪いイメージは徐々に変わっていくと思います。
投資家は金の亡者か!?
投資家は金の亡者である、という主張を良く耳にします。理由は、汗水たらして働かず不労所得を得て悠々自適に過ごしているからだそうです。これを単に嫉妬と片付けてもいいのですが、投資家の一人としては色々と反論したいところもあります。
一度投資家をやってみるとわかると思いますが、投資家も汗水たらして働いています!かいている汗は爽やかな汗ではなく冷や汗ですが・・。
投資家は常にリスクと隣合わせ。いつ大損するかわかったものじゃありません。安定とはほど遠い職業だと思います。
そもそも資本主義の世界で合法的に利益を得ようと思った場合、何の価値も提供できない事業でお金稼ぎはできません。投資家も何らかの価値を提供しているはずです。
例えば、不労所得の筆頭と言われる株式投資ですが、株主が出資したお金を使って企業は事業を行い利益を得ているわけです。株主は資金を提供することで間接的に社会貢献しているのです(また、出資先は直接的に恩恵を受けています)。
株主にも企業活動を通して資本主義を支える、という重要な役目があるわけです。社会貢献する方法は人それぞれで良いと思います。
もう少しいうと、会社が事業を行い利益を得るという活動自体も社会に価値を提供しているという意味では社会貢献です。直接的にも税金を払って貢献しています。ただ、一般的な見方としては、企業が多額の利益を稼いでいると「あの会社は稼ぎすぎ!ぼったくり」と悪いイメージを持たれてしまいます。本当は社会貢献の結果、利益を得ているとしてもです。
このように、社会貢献になっているけれども、それが社会貢献と思われていない活動は多いものです。
お金持ちの悪いイメージを変えるのであれば、誰にとってもわかりやすい寄付などの社会貢献活動が広まっていく方が影響力があるような気がします。
社会貢献活動を促進させよう!
稼いだお金を、寄付などの誰にとってもわかりやすい社会貢献活動に使ってくれる経営者がもっと増えてくれればと願います。そのためには「俺はこれだけの社会貢献をした!」とアピールしやすい世の中にしていくことが大事です。
お金持ちが多額の寄付をしたとしても、それを「偽善だ!」とか、「寄付じゃなくて売名行為だ!」とか「寄付は節税のためだ!」(寄付の金額以上の節税にはならないのでこの主張自体がそもそも間違っている気がしますが・・)という人もいますが、偽善だろうがなんだろうが寄付のお金で実際に助かる人が世の中にはいるわけです。
「寄付をするなら匿名で寄付しろ!」という人がいるからか、寄付しても公表しない人も多いように思えます。匿名でもいいから寄付したいという素晴らしい人も現状いるわけですが、寄付などの社会貢献活動をした人が手放しで絶賛される世の中に変わったら、寄付などを行う人の母集団はもっと増えるのではないでしょうか?
結果としてお金持ちがわかりやすい社会貢献活動を重要視するようになっていくはずなので、お金持ちに対するイメージは少しずつ良くなっていくでしょうね!
結論
我々としては、お金持ちに嫉妬して足を引っ張るのではなくむしろ応援してあげること。お金持ち側も、寄付などのわかりやすい社会貢献活動を行い周りから応援してもらう体制にすること。このどちらも重要なことだと思います!