一般論として、明らかなネタでもハラスメントは成立しうる。実行するつもりがない性的行為を示唆することは典型的なセクハラだ。
もちろん、ネタが必ずハラスメントになるという意味ではない。
セクハラになりうる事例の説明で下ネタを引用するなど、ネタそのものに距離をとれば、ハラスメントにはならないことはあるだろう。
性的な隠語なども、それと知らずに言葉をつかったなら、必ずしもセクハラと批判されるべきではないだろう。
また人間心理として、つまらないネタでも思いついたら口にせずにいられない心情もわからないではない。
ある種の自己防衛として、目前の悲劇を拒否するあまり茶化したくなる心理はあるだろう。それでも茶化すならば怒られる可能性も想定すべきだし、滑ったらいたたまれない気分になるだろうが。
しかし現在のインターネットでいえば、北朝鮮拉致被害者や京都アニメーション放火事件が不謹慎ネタにされているかと聞けば、まず見かけないのではないだろうか。インターネットは広いので露悪を競う場などで探せば見つけられるとは思うが、SNSで好意的なブックマークが集まり拡散されている事例は見たことがない。
それに「井戸に毒」という少数派を虐殺した口実を猿真似するだけで、虐殺した多数派をネタにできないのならば、不謹慎ネタとしては終わってる。たとえば、なぜ「日本人がBLMを虐殺している!!!!!」といった不謹慎ネタは大挙して出てこないのか。
BLMが井戸に毒を投げ込んでる!!!!!
— ATちゃん (@atkyoudan) 2021年2月13日
自分から大声で通報をフォロワーに呼びかけておいて実際に相手が凍結されたらこう答えられるの、虐殺の才能がある pic.twitter.com/WkN8MdD4Ny
— ATちゃん (@atkyoudan) 2021年2月14日
不謹慎ネタで加害者にされるのは、話者ではなく他者ばかりだ*1。ここに隠された境界線がひとつある。
「……ところでエントリタイトルはパクリという別次元の問題があるんじゃないの?」
ちんぴょろすぽーんとは マンガの人気・最新記事を集めました - はてな竹熊健太郎が発明した一発ギャグのためのフレーズ。初出は「サルでも描けるまんが教室」。
作品中で「一発ギャグ」の例として出したところ意外にも反響を呼んだ。「それが元ネタがあると知らずオマージュで笑っている人が現実にいるのだよ」
『Mr.Clice 2巻』|感想・レビュー - 読書メーター牧野由依さんのYui Makino Concert~twilight melody~に参加するオジャ
秋本先生のギャグの幅広さがわかった。ナポレオンの「ちんぴれすぽーん」にはくそ吹いた(笑)どこからそんな言葉が出て来るんだよ(笑)moyu
局長の名前は「うひょひょわらった」 うはww 「ちんぴれすぽーん」てなんだよww「ネタとはわかっていても、必ずしも文脈や背景に理解がおよばない問題はあるのだよ」
「……これを紹介したかっただけじゃないの?」
*1:念のため、匿名性に隠れた脅迫などは、むしろ不謹慎ネタの加害性から逃れた延長にあると考えるべきだろう。