【インタビュー文字起こし】<日本維新の会>馬場伸幸幹事長【開票特別番組】
JRN・TBSラジオ報道特別番組「総選挙開票スペシャル2021」(2021年10月31日20:00~25:00OA)
司会:「荻上チキ・Session」パーソナリティの荻上チキ。
出演:ライターの武田砂鉄、フォトジャーナリストの安田菜津紀、政治学者の高安健将、経済学者の飯田泰之、政治アイドルの町田彩夏、教育学者の永田夏来、南部広美、ジャーナリスト神保哲生ほか。
番組では各政党の議員にもインタビュー。その模様の文字起こし一部掲載します。
<日本維新の会>馬場信幸幹事長インタビュー
荻上:今回の選挙結果まだ全て出ていませんが、議席が大分躍進ということになりそうです。この状況についての受けとめいかがでしょうか?
馬場:はい。やっぱり我々がですね、大阪で改革やってきたこと。他の政党がいろいろ言ってますけど実行力はほとんどないんですよね。だから我々がやってきたことを、全国でやらしてくださいと。これ一貫してずっと訴えてきまして、それがだんだんだんだん全国に広がってきているのではないかなと。私も今回、全国を回らせていただきましたけれども、2年前の参議院選挙とか4年前の衆議院選挙から比べればですね、ずいぶんなんか街の雰囲気も我々に対する対応がですね、暖かくなってきたなと。そういう感じしましたね。
荻上:特に自民に不満を持つ層というものの吸収これは相当進んだという理解ですか。
馬場:そうですね。自民党も政権復帰してかなりの時間が経ちましたんで、ちょっとね、調子に乗ってるんじゃないのと。1回をお灸をすえてやろうかというのが今回の選挙だったと思いますね。
安田:ジャーナリストの安田菜津紀と申します。よろしくお願いいたします。ヘイトスピーチについて伺います。維新が掲げているこのヘイトスピーチ対策、これ日本、日本人が対象のものも含むというふうになっていますが、これヘイトスピーチ解消法の立法事実ではマジョリティーとしての日本人に対する言葉というのは含まれていないはずですけれども、これは維新の独自の解釈ということなんでしょうか?
馬場:そうですね。大阪ではやはり在日の方も多いですしそういうところで昔からそういうヘイトスピーチというのは根強く残ってます。同和地域もありますしね。ですから、そういうやっぱり幅広くとらえて行こうではないかというのが、そこに表れてると思いますね。
安田:それはマジョリティーに対しての日本人に対してもそれを含めるっていうことなんでしょうか?
馬場:そうですよ。
安田:その独自の解釈だと思いますけれども、もう一点。ヘイトスピーチにも重なるところだと思うんですが、国政選挙に立候補する立候補者が過去に日本国籍を取得していた場合、その国籍の履歴を公表を義務付けるということを掲げていると思うんですよね。これ自体が例えば偏見だったり差別を助長するような政策ではないのか、その点はいかがでしょう。
馬場:うん。国会議員は特にですね、やっぱり国民の皆様方の税金をどう配分するかとか、安全保障上重要な政策決定をするとか、そういうことがありますんで、やはりどういうその人の経歴、公人ですからね。私人じゃないんで、公人ですから、やはりそういうきちっとした経歴を明らかにするというのは当たり前だと思う。
安田:つまりその過去に多国籍を持っていると、何かに支障をきたす恐れがあるという考えを持っているということなんでしょうか?
馬場:いや、そうではありません。その方の、やはり人歴というかね、そういうことをやっぱりきちっと公表した上で選挙がありますから。その選挙にきちっとした有権者の判断をしてもらうための材料は全てオープンにするというのは当たり前だと思います。
荻上:全てオープンするにするとなった場合に例えば被差別部落出身であることを書けとは言わないと思うんですけれども、これ国籍についてはどうして求めることが妥当なんでしょうか?
馬場:同和地域の出身の方は同じ日本人ですから、そういうことを公表する必要は全くないと思いますけれども。やはりどこの国籍を持っていたかどうかいうことがですね、外交政策上、安保政策上非常に重要なパートを占めると思いますから、そこはオープンにしていただく必要があると思います。
荻上:帰化された方などに関しては同じ日本人というカテゴリーとはまた別という理解ですか?
馬場:そうですね。
永田:兵庫教育大学の永田と申します。選択的夫婦別姓についてお伺いしたいんですけれども、日本維新の会は選択的夫婦別姓に賛成の立場だということなんですが、戸籍制度を維持しながら実現可能な夫婦別姓制度の導入ということおっしゃってますよね。これはいわゆる通称性使用を促進するっていうようなことなんでしょうか。
馬場:法的にですね、きちっと別姓を認めながら、その実際、社会でその別姓を使っていけるように、法的なきちっと担保するということで。
永田:それ法的な担保というのは住民票の記載という意味でしょうか、それとも戸籍制度を変えるということですか?
馬場:戸籍です。戸籍にそれをきちっと書くということですよね。
永田:ということは戸籍制度を維持しながらというような、具体的にはどういうことをイメージされてるんでしょうか?
馬場:ですから、夫婦別姓制度をおっしゃる政党の中にはですね、戸籍自体をもう廃棄しろというような方もいらっしゃるんですねこれ。ですから、そういうことじゃなしに、やはり日本の伝統文化を守りながらきちっとその現状社会で、いろんな弊害出てますから、例えば外国へ行ったときの航空券の購入のときにですね。劣勢を使って、購入したときに、実際には乗れないとかですね。パスポートの名前と違うとかですね。そういう実務的な中で弊害をもうなくしていこうというのが我々の考えかたです。
飯田:今回、大阪府では全選挙区でかなり優勢が伝えられている状況でこれを大阪における実践の積み重ねが評価されたというふうにおっしゃっていましたけど、その一方で、大阪での勝利といいといいますか浸透が進めば進むほど、関東ではやはりどうしても維新は大阪の政党であるというイメージ、いまいち浸透しきれないところがあるんかと思うんですが、大阪以外での地域で、有権者の反応、いかがだったでしょうか?
馬場:先ほど申し上げましたように、私が幹事長になってからですね、2度、国政選挙やってます。2年前の参議院4年前の衆議院と。これやはり回数を重ねるごとにですね、我々のその維新スピリッツというのはどんどん広がっているという感触を得ています。現実的に2年前の参議院選挙では、柳ヶ瀬参議院議員、音喜多参議院議員という2人のプロパーのですね、国会議員が東京で誕生したと、東京選挙区で通していただいたわけですからね。だからそこはちょっといつまでも大阪の政党でしょうというのは、あの誤解されていると思いますよ。