『おかえりモネ』東京編が過去の朝ドラと決定的に違うコト 「傷ついた人」に寄り添う脚本の温かさとは
2021年9月6日
ライフ2021年5月から放送中のNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』。作中には、愛する人との別離をきっかけに深く傷つき、依存症を抱えたという設定の人物も登場します。「弱さ」への向き合い方を本作はどのように描いているのか。フリーライターの苫とり子さんがじっくり解説します。
「本人の意志が弱いから」ではない
もちろん、『おちょやん』が依存症患者に対する理解が足りなかった、というわけではありません。『おちょやん』の舞台である大正~昭和初期には「依存症」という言葉すら広まっておらず、治療方法も確立されていませんでした。
そもそもお酒は今よりも高価なものであり、庶民が依存症になるほど多量飲酒することは難しかったのです。大量生産・大量消費の高度成長期に入って以降、多くの人がお酒を安価に手に入れることが可能になったことによって、酩酊者による(あるいは関連する)事件・事故が増加し、ようやく対策を取るべき社会課題としての認識が広まりました。
依存症を理解する上で大切なのは、患者は「やめたくてもやめられない」状態にあるということ。けっして本人の意思が弱いからではなく、根性でやめられるわけでもなく、条件さえそろえば誰にでもなりうる心の病気だということです。
支える家族にも寄り添うストーリー
とはいえ、患者を支える家族が大きな苦しみを抱えているのもまた事実。自分自身を犠牲にしてでも相手に尽くすことで、次第に患者を支えることがその人の生きがいとなり、共依存に陥ってしまうこともしばしばあります。だからこそ、「第三者の介入」が必要なのです。
『おかえりモネ』が画期的だと思うのは、まず依存症をさまざまな治療や援助により回復が可能な病気として描いた点です。
作中でも新次がアルコール依存の治療で通院しているという描写がありました。依存症は慢性的な病気であり、一生涯向き合っていかなければいけません。しかし、専門家や同じ問題を抱える人たちが集まる自助グループの助けを借りながら、回復へと向かっていくことはできます。
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