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海未「七不思議?」
⌚2016-01-21 16:00 📖ことうみ, ホラー・ミステリー, ラブライブ!SS, 長編 💬19 📝約47,900文字
- 1: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:27:05.45 ID:tb71C8Ba0
- 絵里「そう、二宮金次郎の像が動くとかいうあれよ」 海未「……そんなの迷信に決まっているじゃないですか」 絵里「それはそうなんだけど、生徒の間で凄い話題になってるの」 絵里「それこそ、誰かが広めたんじゃないかってくらいにね」 海未「どうしてそんなものが……」 SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396542425
元スレ: 海未「七不思議?」
- 2: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:27:48.26 ID:tb71C8Ba0
- 穂乃果「私も一つ知ってるよ」 凛「凛もー!」 花陽「わ、私も聞いたことがあります」 にこ「海未、もしかしてあんた知らないの?アイドルたるもの、流行には敏感じゃないと駄目よ」 希「ウチももちろん知っとるよ」 海未「皆まで……」
- 3: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:28:27.72 ID:tb71C8Ba0
- 穂乃果「よーし、それじゃあ、知らない海未ちゃんのために私がお話してあげよう」 海未「いえ、別にいいですが」 海未「そんなことより、早く練習をですね」 穂乃果「えー、そんなこと言わずにさ……ね?」 凛「凛からもお願いするにゃー」 海未「…………はぁ、しかたありませんね」 海未「少しだけですよ?」 穂乃果「やったー!」
- 4: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:29:10.24 ID:tb71C8Ba0
- 穂乃果「じゃあまずは私から」 穂乃果「私たちの学校の理科室にある骨格標本なんだけどね、なんと……本物の人の骨が使われてるらしいんだよ」 穂乃果「なんでそんなことになっているのか……昔、骨格標本を作ってる工場で働いてる人が滑って硫酸のプールに入っちゃったんだって」 穂乃果「その人は必死でもがいてたんだけど、どんどん肉が溶けていって、骨が剥き出しになって……」 穂乃果「結局、助けが来た時には骨だけになってたんだ」
- 5: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:30:04.11 ID:tb71C8Ba0
- 穂乃果「こんな事件があったなんでばれたら、会社が潰れちゃう」 穂乃果「そう思ったそこの社長が、骨を骨格標本に使って証拠を隠滅。事件をなかったことにしちゃったんだって」 穂乃果「その時の作業員の骨でできた人体模型が私たちの学校に流れてきたの」 穂乃果「そして、夜な夜な動き回って、自分の肉体になるものを探してるらしいよ」 穂乃果「もしも……その骸骨に捕まえられちゃったら……」 穂乃果「…………体のお肉が削ぎ取られちゃうんだって」 穂乃果「だから真夜中の理科室には絶対に近づいたら駄目だよ」
- 6: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:30:51.75 ID:tb71C8Ba0
- 凛「怖いよかよちん~」ギュッ 花陽「確かにちょっと怖いかも……」 穂乃果「でしょでしょ!私も聞いた時結構怖かったんだ~」 真姫「馬鹿馬鹿しいわね」 海未「真姫?」 真姫「七不思議なんてあるわけないじゃない、そんなデタラメ話の何が楽しいのよ」 にこ「あれ~?もしかして真姫ちゃん、怖いの~?」 真姫「はぁ?」
- 7: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:31:45.38 ID:tb71C8Ba0
- 穂乃果「えー!?真姫ちゃん、怪談話苦手なの!?」 凛「夜中にトイレに行けなくなっちゃう?」 穂乃果「ごめんね、真姫ちゃんが本当は怖がりだったなんて知らなかったんだ……」 にこ「にこは平気だけどぉ、真姫ちゃんが可哀想だし、もうこの話は止めよっか?」 真姫「……っ!」 真姫「七不思議なんて全く怖くないわよ!」 真姫「上等よ!それなら今度は私が話してあげるわ!」 真姫「全員、恐怖のどん底に叩き落としてあげるんだからね!覚悟なさい!」 穂乃果(ちょろい) 凛(ちょろいにゃー) にこ(ちょろいわね) 海未(真姫……)
- 8: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:32:57.11 ID:tb71C8Ba0
- 真姫「いい?よく聞きなさいよ」 真姫「この校舎の二階にあるトイレなんだけど、昔凄い事件があったのよ」 真姫「被害にあったのは一人の女の子」 真姫「彼女はソフトボール部に入っていて、大会が近いから泊り込みで練習していたの」 真姫「練習が終わって、皆疲れてぐっすり眠ってたんだけど、彼女は夜中に目が覚めちゃった」 真姫「明日も練習がある、そう思って眠ろうとしたんだけど、トイレに行きたくなってしまった」 真姫「真夜中の校舎は怖かったけど、我慢できないし、しかたなく行くことにしたのよ」
- 9: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:33:47.70 ID:tb71C8Ba0
- 真姫「そして、トイレに入って用をたした所で、紙が無いことに気づいたの」 真姫「どうしよう、紙がない」 真姫「そうやって焦って所に、声が聞こえて来たの」 真姫「赤い紙が欲しい?青い紙が欲しい?」 真姫「助かった、部活の友達がいたずらをしているのだろう」 真姫「そう思った彼女は、こう言ってしまった」 真姫「赤い紙をください」 真姫「次の日、その女の子の死体が発見されたわ」 真姫「目は恐怖に怯えていて、顔は引きつっていて、身体中が血塗れになっていたらしいわ」 真姫「まるで……赤い紙を被せられたように……ね」 真姫「ふふ、死にたくなかったら、不用意に二階のトイレに行かない方がいいわよ?」
- 10: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:34:49.60 ID:tb71C8Ba0
- 「「「「…………」」」」 穂乃果「凄い!凄いよ真姫ちゃん!今のお話とっても怖かったよ!」 凛「凛、もうあそこのトイレ使えない……」 にこ「へ、へぇ、結構やるじゃない」 真姫「ふふん、まあ真姫ちゃんにかかればこんなものね!」 真姫「さ、次は誰の番かしら?」 真姫「生徒会長なんだし、色々知ってそうな絵里はどう?」 絵里「…………」 真姫「絵里……?」 パタン
- 11: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:35:48.78 ID:tb71C8Ba0
- 真姫「ちょ、え、絵里!?」 海未「……気絶していますね」 にこ「あれで気絶って、なにやってんのよ」 希「まあえりちは怖いもの嫌いやしな」 希「ほら、えりち、起きて」ユサユサ 絵里「う、うぅん……」 絵里「……あら、皆、おはよう?」
- 12: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:36:36.32 ID:tb71C8Ba0
- 穂乃果「絵里ちゃん、今は放課後だよ」 絵里「……そうみたいね」 にこ「あんた……今時怖い話で気絶なんて普通しないわよ?」 絵里「き、気絶なんてしてないわよ?」 絵里「ちょっと日頃の疲れが溜まって寝ちゃっただけなの」 絵里「怖い話なんて全然平気なんだからね?」 「「「「…………」」」」
- 13: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:37:14.01 ID:tb71C8Ba0
- 海未「それにしても、どうしてわざわざこんな話をしたんですか?」 穂乃果「そうだよ、絵里ちゃんからこんな話が出るなんて珍しいよね」 真姫「生徒の中で広まってるからって、生徒会がどうのこうのするわけでもないんでしょ?」 絵里「そのはずなんだけど……ね」 絵里「その話が保護者の人にも伝わっているらしくて、学校に問い掛けの電話が増えてるらしいのよ」 絵里「このままじゃ、学校の存続にも影響するんじゃないかってくらいにね」
- 14: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:37:58.35 ID:tb71C8Ba0
- 穂乃果「じゃあ廃校になっちゃうの!?」 絵里「今はまだ大丈夫よ」 絵里「でも、もしもこのまま悪い噂が流れ続けたら……その可能性もでてくるかもしれない」 海未「そ、そんな馬鹿な話が……」 希「あるから困ってるんや」 絵里「せっかく学校が決まったんだもの、こんな理由で廃校だなんて、絶対に認められないわ!」 絵里「事件を解決するためにも、皆で力を合わせて、噂を流した犯人を捕まえるのよ!」 絵里「皆、いいわね?」 「「「「おー!」」」」
- 15: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:38:45.43 ID:tb71C8Ba0
- ことり「…………」 海未「ことり?」 ことり「え、あ、海未ちゃん?」 ことり「ごめんね、ことり、ぼーっとしててお話全然聞いてなかった……」 ことり「どうかしたの?」 海未「ことりの様子がおかしかったので、どうしたのか気になりまして」 海未「何かあったんですか?」 ことり「えーと、ちょっと考え事……心配かけてごめんね?」 海未「いえ、別に構いませんが……大丈夫ですか?何かあったらいつでも言ってくださいね?」 ことり「うん……ありがとう、海未ちゃん」
- 16: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:39:30.28 ID:tb71C8Ba0
- 絵里「それじゃあ、明日から調査開始よ!」 穂乃果「よーし、私が絶対犯人を見つけちゃうんだから」 凛「凛だって負けないよ!」 花陽「どうやって探すんだろう……」 希「ウチのスピリチュアルパワーで犯人を……!」 にこ「にこの美貌で、犯人をメロメロにしちゃうんだから!」 真姫「……馬鹿馬鹿しい」 海未(本当に大丈夫なんでしょうか、これは)
- 17: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:40:07.85 ID:tb71C8Ba0
- キーンコーンカーンコーン 海未「すっかり遅くなってしまいましたね」 海未「まあ、弓道部に顔を出していたので仕方ありませんか」 海未「私も早く帰らなくてはーー」 ことり「海未ちゃーん」パタパタパタ 海未「…………?」
- 18: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:40:44.27 ID:tb71C8Ba0
- ことり「よかった、まだ残ってたんだ?」 海未「はい、今ちょうど弓道部の練習を終えたところです」 海未「どうかしましたか?」 ことり「うん……海未ちゃんにちょっとお願いがあって」 海未「お願い?」 ことり「えっとね」 ことり「今夜、学校に来てくれないかな?」
- 19: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:41:32.32 ID:tb71C8Ba0
- 海未「学校に?どうしてですか?」 ことり「学校の七不思議を解決するため……かな」 海未「七不思議って、今日絵里が話していた?」 ことり「うん、その七不思議」 海未「……そんなものあるわけないじゃないですか、時間の無駄ですよ」 海未「それに、夜の学校に忍び込むのは校則違反です」 ことり「それはそうなんだけど……最近だと目撃情報まで出て来て、収集がつかなくなっちゃってるらしいの」 ことり「お母さんも、最近その事で忙しそうだし……夜の学校に行ってなんにもなかったら、なんだ嘘だったんだね、ってなるんじゃないかと思って……」 ことり「海未ちゃん……駄目?」
- 20: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:42:15.36 ID:tb71C8Ba0
- 海未「全く……仕方ないですね」 海未「今回だけですよ?」 ことり「本当!?ありがとう!」パァァ ことり「えへへ、やっぱり海未ちゃんは優しいな」 海未「集合はどうしますか?」 ことり「んー……0:00ぐらいに校門の所に集合でいいかな?」 海未「大丈夫ですよ」 ことり「それじゃあ決まりだね」 ことり「ことり、お母さんに呼ばれてるからそろそろ行くね」 ことり「またね~」パタパタパタ 海未「はい、また夜に」
- 21: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/04/04(金) 01:42:49.39 ID:tb71C8Ba0
- 海未(………………) 海未(その場の流れでOKしてしまいましたが、大丈夫なんでしょうか) 海未(もしも見つかったら大変なことになるのでは……) 海未(ですが、なにもなければ、噂が嘘だと言うことの証明にもなりますし、廃校も阻止できます) 海未(こうなったら腹を括るしかありませんね) 海未「………………」 海未「本当に、何もないといいのですが」
- 27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:32:58.91 ID:7+ySENf/0
- ーーーー0:00 海未「待ち合わせ場所は校門で良かったですよね」 海未「……今更ですが、施錠されているのでは?」 ガラガラガラ 海未「えっ、開いた?」 ヒョコ ことり「こんばんは、海未ちゃん」 ことり「ちょっと驚かせちゃったかな?」
- 28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:33:43.21 ID:7+ySENf/0
- 海未「もう、驚かせないでください」 海未「というか、どうやって開けたんですか?」 ことり「えへへ、校門の鍵をちょっとお借りしてきちゃいました」 海未「…………ばれたら怒られますよ?」 ことり「その時は一緒に謝ってね?」
- 29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:34:13.12 ID:7+ySENf/0
- ことり「それより、その手に持ってるのは?」 海未「これですか?竹刀ですよ」 海未「何もないとは思いますが、万が一のことが起きた時のために用意しておきました」 海未「それと、念には念をいれて色々ともってきました」 海未「懐中電灯等も、無いと不便ですからね」 ことり「…………」 ことり「もしかして海未ちゃん、ちょっと楽しんでる?」 海未「!?」
- 30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:34:44.87 ID:7+ySENf/0
- 海未「そ、そんなことはありません!」 海未「いいですか、『転ばぬ先の杖』という言葉もありますように、何が起きても対処できるようにするのは日常でも当然のことなんです」 ことり「そ、そうだね……」 ことり(ま、慌てて言い訳しちゃう海未ちゃんも可愛いからいいや♪) ことり「えーと、それじゃあ行こうか?」 海未「そうですね、では探索を始めましょうか」
- 31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:35:24.28 ID:7+ySENf/0
- コツコツコツ 海未「まずは何処に行くんですか?」 ことり「うーん、まずは理科室にしよう」 海未「理科室と言うと、動く骨格標本ですか?」 ことり「うん、あるかどうかを確認するだけだし、わかりやすいかなって」 海未「そうですね、きちんと保管されていれば、噂は嘘ということになりますからね」
- 32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:36:03.46 ID:7+ySENf/0
- ーーーー理科室前 海未「着きましたね」 海未「どうですか、きちんと置いてありますか?」 ことり「うーん、窓からだと影になって見えないなぁ」 海未「ふむ……教室の中に入らないと確かめられないのは厄介ですね」 海未「鍵なんて持っていませんし……」ガタガタ ガラッ 海未「え……?」
- 33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:36:32.33 ID:7+ySENf/0
- ことり「開いたの……?」 海未「……掃除当番の、鍵の掛け忘れですよ」 ことり「そ、そうだよね、たまたまだよね!」 海未「……中に入りますよ」 ガラガラガラ
- 34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:36:59.07 ID:7+ySENf/0
- 海未「中は暗いですね、ことり、教室の電気を付けてもらえますか?」 ことり「そ、それが……電気がつかないの」 ことり「ね、ねぇ、これって……もしかして……」 海未「……夜になると、節電のためにブレーカーを落としてしまっているのかもしれません」 海未「懐中電灯もありますし、ゆっくり進みましょう」 ことり「う、うん……」
- 35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:37:40.66 ID:7+ySENf/0
- コツコツコツ ことり「えっと、確か骨格標本は人体模型の隣におかれてたよね」 海未「そうですね、確かこの変に……あ、人体模型がありましたよ」 ことり「それじゃあその横に骨格標本さんが……え?」 ことり「ない……?」
- 36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:38:09.61 ID:7+ySENf/0
- 海未「そ、そんなはずかあるわけ……」 ことり「で、でも、本当にここには無いんだよ?」 海未「……きっと、先生が授業に使うために持って行ったんですよ」 海未「もしくは、誰か愉快犯の仕業に違いありません」 ことり「それが今日、たまたま重なったって言うの……?」 海未「……っ」
- 37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:38:54.30 ID:7+ySENf/0
- ザァァァァァァァァァァァ 海未「あ、雨……?」 海未「そんな……今日から明日にかけては雲一つない快晴のはず」 ことり「う、海未ちゃん、早く行こうよ、なんだか怖いよぉ」 海未「……そうですね、ここにいてもしかたありませーー」 ピカッ ことり「ひっ!?」 海未「なっ!?」 ケタケタケタケタケタケタ ことり「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
- 38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:39:32.59 ID:7+ySENf/0
- ことり「が、骸骨が!骸骨が動いてる!?」 海未「落ち着いてください!そんなことあるわけーー」 ことり「じゃああれはなんなの!?」 海未「…………っ!」 海未(雷の明かりで見えたのは、紛れもなく私達が探していた骨格標本) 海未(そして、今懐中電灯で照らしだされているのも) 海未(一体どうなっているんですか!?) 海未(いえ、焦ってはいけません、こういう時こそ落ち着かなくては) 海未「……私の側から、離れないでください」
- 39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:40:07.32 ID:7+ySENf/0
- ケタケタケタケタケタケタ カツン カツン 海未「嗤う髑髏……と言った所でしょうか」 海未「ゆっくりと歩いてきて、余裕のつもりですか?」 ことり「あ……あ……もう駄目だよ、ことり達、肉を削ぎ落とされちゃう……」 海未「……大丈夫です、絶対に、私が守ります」 チャキ
- 40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:40:54.09 ID:7+ySENf/0
- カツン カツン ことり「相手はお化けなんだよ!?もうどうにもならないよ!」 海未「穂乃果の話を聞いた時、一つ疑問に思ったことがあるんですよ」 ことり「な、何を?」 海未「どうして骨格標本なんかに負けるのかと」 ことり「え?」 海未「相手は筋肉も持たないただの骨です。人間に勝てるわけがありません」 ことり「な、何を言ってるの?」 海未「つまりですね……」 海未「こういうことですよ!!!」 ヒュ ガシャン! ことり「え……?」
- 41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:41:38.08 ID:7+ySENf/0
- バラバラバラ 海未「……思ったより、あっけないですね」 ことり「た、倒しちゃったの?竹刀で?」 海未「普通に考えて、倒せないわけがないんですよ」 海未「ことりも、筋肉のないひょろひょろの生き物なんかに負けないでしょう?」 ことり「う、うん。で、でもお化けは違うんじゃーー」 ケタケタケタケタケタケタ ことり「ひっ!?」 海未「うるさい!」 ガシャン!
- 42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:42:16.13 ID:7+ySENf/0
- 海未「頭を砕かれては、もう嗤えませんね」 ことり「う、海未ちゃん……」 海未「いいですか、最初から諦めていてはいけません」 海未「相手もこの世界に存在する以上、なんらかの弱点は存在するはずです」 ことり「……無茶苦茶だよ、海未ちゃんはどうして落ち着いていられるの?」 海未「ふふ、私も少し混乱していますよ」 海未「ですが、私が落ち着きを無くしてしまったら、二人とも危険に陥ってしまっていたでしょうからね」 ことり「そうだけど……」 海未「それに……守ると言ったでしょう?」 ことり「……///」
- 43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:42:47.52 ID:7+ySENf/0
- 海未「ですが、厄介なことになりましたね」 ことり「え?」 海未「『動く骨格標本』が本当に起こったのであれば、他の七不思議も本当のことになるかもしれません」 海未「ですから、今のこの学校にいるのはとても危険です」 海未「私は、おとなしく帰るべきだと思いますが」 ことり「……そうだね、ことりも、そう思う」 海未「……決まりですね、ではーー」 ない……
- 44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:43:34.60 ID:7+ySENf/0
- 海未「え……?」 ことり「っ!?」 ないよ……なんで……? 海未「だ、誰ですか!?」 ことり「こ、これって……」 海未「知っているのですか!?」 どうして見つからないの……? ことり「あ……あ……う、海未ちゃん……あれ」ガタガタ 海未「あれ……?」
- 45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:44:24.77 ID:7+ySENf/0
- 隠したんだ……私が嫌いだから…… 海未「……生徒?こんな時間に?」 ことり「ち、違う……!海未ちゃん、早く逃げないと……」 私が……気持ち悪いから…… 海未「これも、七不思議の一つなんですね」 ことり「う、うん……」 もう見つからないんだ……でも欲しいよ…… 海未「それでしたら……」 ことり「う、海未ちゃん……?」 お願い……誰か、頂戴…… 海未「こんばんは、あなたは何が欲しいんですか?」 ことり「駄目っ!!!!」 海未「え……?」 …………それはね お前の手足だよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
- 46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:45:07.65 ID:7+ySENf/0
- 海未「っ!?」 ことり「海未ちゃん!逃げて!」 ギュッ ことり「!?」 海未「走りますよ!絶対に離さないでください!」 ことり「……うん!」 ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!! 海未「くっ、すごい速さで追って来ますね」 ことり「……!海未ちゃん、この教室に!」 海未「わかりました!」 ガラガラ ピシャ
- 47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/09(水) 02:45:53.27 ID:7+ySENf/0
- 海未「…………追って来ない?」 ことり「……うん、この教室には、入ってこれないんだ」 海未「どうして、そんなことを知っているのですか?」 ことり「七不思議にね、そういうお話があるの」 ことり「可哀想な、女の子のお話が」 海未「そうだったんですか……」 ことり「ことり達……このまま死んじゃうのかな」 海未「…………」 海未「すいませんが、その話を私に教えてもらえないでしょうか?」 ことり「え?」 海未「彼女をなんとかしない限り、学校から出られません」 海未「ですから、なんとかして、解決策を出さないといけないんです」 海未「二人で考えれば、きっと助かる方法が見つかりますよ」 ことり「……うん!」
- 52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:33:34.00 ID:3LgGQSvT0
- 昔々、ある所に一人の女の子がいました。 その子は容姿に恵まれず、人付き合いも苦手で、次第に皆から虐められるようになりました。 でも、そんな彼女にも友達がいました。人形のマリちゃんです。 辛い時、悲しい時、いつでも彼女の側にいてくれる唯一のお友達でした。 マリちゃんのおかげで、彼女はこの辛い現実に耐えられていたのです。 でも、ある日虐めをしているグループのリーダーが、彼女がマリちゃんに話しかけている所を目撃しました。 そのリーダーは新しいおもちゃを見つけたとばかりにその女の子から人形を奪い取りました。 女の子も必死に抵抗しましたが、勝てるはずもなく、マリちゃんはそのまま奪われてしまいました。 女の子は悲しみました。でも、今度はその嘆きを聞いてくれる友達はいません。 次の日、なんとかして返してもらうために学校に行った彼女の机に、何かが置かれていました。 それは、両手両足を切断された、無惨なマリちゃんの姿でした。
- 53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:34:44.52 ID:3LgGQSvT0
- 海未「……酷すぎます」 海未「そんなことが、許されていいはずがありません!」 ことり「うん、ことりもそう思う」 ことり「でも、今はそんなこと言ってる場合じゃないよ」 海未「……そうですね、ついかっとなってしまいました。申し訳ありません」 海未「続きをお願いします」 ことり「うん」
- 54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:35:34.84 ID:3LgGQSvT0
- 彼女はその場で泣き出しました。そして虐めらグループのリーダーに、手足を返して欲しいと泣きながらお願いしました。 リーダーは笑いながら言いました。校舎に隠した……と。 彼女は必死で探しました。 授業をサボり、夜は家に帰らず三日三晩探し続けました。 しかし、右手と左足は、どうしても見つかりませんでした。 女の子は悩みました。 このままではマリちゃんは元通りにならない、どうすればいいのか。 その時、ある考えが少女を横切りました。 それはーーーー
- 55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:36:01.51 ID:3LgGQSvT0
- ことり「…………」 海未「それは……なんですか?」 ことり「それは…………」 ことり「手足が足りないのなら、奪ってしまえばいいと」
- 56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:36:46.48 ID:3LgGQSvT0
- 海未「どういうことですか?」 ことり「……次の日、学校で二つの生徒の遺体が発見されたの」 ことり「一人は虐めグループのリーダーの子」 ことり「身体は刃物で伐り刻まれていて、全身血塗れの状態」 ことり「そして、右手と左足が、切断されていたの」
- 57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:37:23.38 ID:3LgGQSvT0
- 海未「っ!」 ことり「もう一人は虐められていた女の子」 ことり「屋上から飛び降りたみたいで、身体中の骨が変な方向に曲がっていたの」 ことり「でも、腕だけは違ってた」 ことり「絶対に離さないっていうかのように、人形をずっと抱きしめていたの」 ことり「右手と左足に人の部位がついた、歪な姿をした人形を」 海未「…………」 ことり「でも、この話はこれで終わりじゃないの」 海未「え?」
- 58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:37:54.89 ID:3LgGQSvT0
- ことり「何ヶ月かして、皆が事件を忘れてしまった頃、一人の生徒が忘れ物を取りに来たの」 ことり「教室に入ると、女の子が一人『ない……ない……』って探し物をしていました」 ことり「見かけない子だなって思いながらも、同じ忘れ物を探す仲間だなって親近感が湧いたその子は話しかけてしまいました」 ことり「あなたの探し物はなんですか……って」 ことり「次の日、その子は血塗れで発見されました」 ことり「虐めグループのリーダーみたいに、右手と左足を切断された姿で」
- 59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:38:31.58 ID:3LgGQSvT0
- ことり「あの子がこの教室に近づかないのは、ここがその虐められていた場所だから」 ことり「今になっても、虐められていた時の記憶を忘れられないまま、人形の手足を探しているの」 海未「……手足は虐めっ子の物を付けたんじゃないんですか?」 ことり「それじゃあ駄目なの。人の手足を付けた人形なんて、海未ちゃんも嫌でしょ?」 海未「ふむ……」 海未「その人形は何処にあるんですか?」
- 60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:39:25.26 ID:3LgGQSvT0
- ことり「えーと、確か、逃げてる間にいつのまにか持ってるって聞いたけど」 海未「そうですか、それなら」 ガサガサ 海未「……ありました、これですね」 ことり「ひっ!?」 海未「確かに、右手と左足がありませんね」 ことり「今までも、頑張って手足を探した人達がいたらしいんだけど、皆見つけられずに……」 ことり「……私達、このまま殺されちゃうのかな」 海未「そんなことはさせません」 海未「私に考えがあります」
- 61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:40:10.78 ID:3LgGQSvT0
- ガラッ 海未「……いませんね」 ことり「どっかに行っちゃったのかな?」 ことり「えっと、それで、何処に行くの?」 ことり「手足の隠されてる場所がわかったの?」 海未「いえ、それはわかりません」 ことり「え?それじゃあどうして外に?」 海未「それはーー」 あああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
- 63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:40:44.71 ID:3LgGQSvT0
- 海未「走りますよ!」 ことり「はい!」 タタタタタタ かえして……かえしてよぉぉぉぉぉぉ!!! 海未「流石に、あれを相手に竹刀を振るいたいとは思えませんね」 ことり「ね、ねぇ、この後どうするの?」 海未「部室に向かいます」 ことり「え?」 海未「話は後です!今は走ることに専念してください!」
- 64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:41:45.58 ID:3LgGQSvT0
- タタタタタタ バタン 海未「棚の端にある、青い袋を出してください」 ことり「は、はい!」ガタッ ことり「これだよね……中身は……」 ことり「!」 海未「私が扉を抑えています。その間に……お願いできますか?」 ことり「……やってみる」
- 65: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:42:24.84 ID:3LgGQSvT0
- あああああああ!!! バンバンバンバン!!!!! 海未「っ……!」 あけて!!あけてよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! 海未「っ……凄い力ですね」 海未「ですが、ここを通すわけにはいきません」
- 66: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:42:51.99 ID:3LgGQSvT0
- どうしていじわるするのぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!!?? わたしはなにもしてないのにぃぃぃぃぃぃ!!!!!! 海未「…………」 どうしてわたしだけひどいめにあうのぉぉぉぉぉ!?! わたしのともだちをかえしてよぉぉぉぉぉぉ!!!!! 海未「いい加減にしなさい!」
- 67: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:43:22.56 ID:3LgGQSvT0
- 海未「あなたの境遇には確かに同情します」 海未「ですが、その後あなたがしたことはなんですか!?」 海未「人を殺し、手足を切断し、それを自分の友達にくっつける」 海未「それを何度も繰り返した!」 海未「そんなあなたに悲しむ権利などありません!」 海未「恥を知りなさい!」
- 68: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:44:06.91 ID:3LgGQSvT0
- うるさいうるさいうるさい!!! みんなしんでしまえ!!! ガンガンガンガンガンガン!!!!!! 海未「くっ……もう扉が……!」 ドガン 海未「あぐっ!?」ドサッ あはははは!!!いじめっこみっけ!!! 海未「……っ」 わたしのともだちをうばったつみーー ことり「待って!!」
- 69: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:44:57.14 ID:3LgGQSvT0
- ことり「これを、あなたに返します」スッ …………え? マリ……ちゃん? 嘘、元通りになってる……? ことり「完全にではないけど、縫い目も気にならないようにしてあるから」 ことり「これ以上、悲しいことはしないで」 ことり「マリちゃんも、あなたにこんなことをして欲しくはないはずだよ」
- 70: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:45:36.35 ID:3LgGQSvT0
- あ……あ…… ごめん……なさい ごめんなさいごめんなさいごめんなさい 私が弱かったから……マリちゃんを守れなかった 私がもっとしっかりしていれば、こんなことにはならなかったの 本当に……ごめんなさい
- 71: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:46:23.33 ID:3LgGQSvT0
- 海未「…………」 ことり「…………」 あの………… 海未「……なんでしょうか」 ありがとう……ございました ニコッ スゥゥゥ
- 72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:46:53.88 ID:3LgGQSvT0
- ことり「消えちゃった……ね」 海未「はい……こんなにも上手くいくとは」 海未「あっさりしすぎていて、逆に少し怖い気もします」 ことり「……きっと、優しさに触れたからだよ」 ことり「今まで、皆から冷たくされてきたんだもん」 ことり「だから、元通りじゃなくても、許してくれたんだよ」 海未「……そうですね」
- 73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:48:13.98 ID:3LgGQSvT0
- ことり「それにしても驚いたよ、まさか他の人形の手足を移植するなんて」 ことり「普通に手足を探そうとは思わなかったの?」 海未「……今までの犠牲者達も、皆必死に手足をを探していました」 海未「ですが、それで失敗しているということは、そう簡単には見つからない、もしくは存在していないということなんです」 海未「それならば、違和感がないように付け替えてみればどうかと思ったんです」 海未「歪でなければいいと聞きましたしね」 ことり「……やっぱり海未ちゃんは凄いなぁ」 ことり「ことりなんて、何処にあるんだろうってばかり考えてたのに」
- 74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:48:52.22 ID:3LgGQSvT0
- ことり「そういえば海未ちゃん」 海未「はい、なんでしょうか?」 ことり「どうして部室に人形なんて置いてたの?」 海未「えっ」 ことり「…………」 海未「いや……それは……その……」 ことり 「じー」 海未「…………いつも頑張っている誰かさんにプレゼントしようかと」ボソッ ことり「え?」 海未「な、なんでもありません!行きますよ!」 ことり「ま、待ってよ~」
- 75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:49:20.87 ID:3LgGQSvT0
- ガチャ 海未「とりあえず、今日はもう帰りましょう」 海未「これ以上は危険です」 ことり「…………ねぇ」 海未「どうしました?」 ことり「七不思議、全部確認しよう」
- 76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:49:53.04 ID:3LgGQSvT0
- 海未「……話を聞いていましたか?」 海未「これ以上は危ないと言ったんですよ」 海未「さっきのも、たまたま人形があったから良かったものの、一歩間違えば死んでいたかもしれないのに」 ことり「わかってるよ……」 ことり「でも、幽霊にも、苦しんでる子がいるんだなって思うと、ちょっと可哀想かなって……」 ことり「だから、なんとかして成仏させてあげられたら……少しは報われるんじゃないかな」 ことり「ことりの我儘なのはわかってる。でも、このまま放置しちゃうのも、なんだか……」 海未「…………」 海未「仕方ないですね」
- 77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/04/26(土) 15:50:25.59 ID:3LgGQSvT0
- ことり「!」 海未「七不思議が本当だと解った以上、放置しておいては危険ですからね」 海未「学校の存続にも関わってきてしまいます」 海未「それなら、今の間に解決してしまいましょうか」 ことり「海未ちゃん……」 海未「ただし、私が危険だと判断したら、すぐに引き返します」 海未「いいですね?」 ことり「……ありがとう」
- 83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:28:57.12 ID:3Nfqhqsr0
- 海未「それで、次は何処に行くんですか?」 ことり「うーん、次は音楽室がいいかな」 海未「音楽室というと、誰もいないのに鳴りだすピアノでしょうか?」 ことり「うん……これも、可哀想な女の子のお話があるの」 海未「……話していただけますか?」 ことり「うん」
- 84: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:29:52.85 ID:3Nfqhqsr0
- 昔、一人の女の子がいました。 文武両道、才色兼備、家は地元の名士で、人柄は良く、誰にでも優しい彼女は皆から好かれていました。 そんな彼女が好きなものはピアノでした。 休み時間やお昼の時間、少しでも暇ができたら、すぐに音楽室に行ってピアノを弾いていました。 甘くて優しいメロディー、儚げな表情、憂いを帯びた瞳、そこにあるのは幻想的な風景。 いつの間にか、音楽室には多くの人が集まるようになっていました。 近日行われる世界的な演奏会、そこでも輝けるだろう、と誰もが信じ、期待していました。 しかし、そんなある日、悲劇が訪れました。 演奏会の前日、彼女は事故にあってしまったのです。 すぐに病院に運ばれ、一命は取り留めたものの、腕は折れ、耳は聞こえなくなり、もう音楽を続けることは不可能になってしまいました。 彼女は泣きました。お見舞いに来てくれた友人にも会わず、ただ、ひたすら泣き続けました。 そして、事故が起きてから3日後………… 彼女は、窓から飛び降りて自殺してしまいました。
- 85: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:30:26.07 ID:3Nfqhqsr0
- 海未「……可哀想ですね」 ことり「うん……本当に、可哀想」 ことり「もし海未ちゃんが事故にあったら……同じように自殺しちゃう?」 海未「……わかりません」 海未「ですが、もしそれで皆が悲しむのなら、したくはありませんね」 ことり「…………」 海未「すいません、続きをお願いします」 ことり「……うん」
- 86: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:32:05.88 ID:3Nfqhqsr0
- 皆は悲しみました。 もう二度とあの音楽を聞けないのか。 彼女の姿を見ることができないのか。 ピアノには花が添えられ、皆が彼女の曲をもう一度聞きたいと毎日願っていました。 そんなある日、一人の生徒が廊下を歩いていると、音楽室からピアノの音が聞こえてきました。 それは昔聞いた、あの優しいメロディーにそっくりで、その生徒は急いで音楽室に行き、扉を開けました。 すると今までなっていたはずのピアノがピタッと鳴り止んだのです。 音楽室には誰もおらず、ピアノも蓋が閉じられていました。 これは、人間の仕業ではない。 そう、彼女は戻ってきたのです。 皆に音楽を届けるために。 だから今でも彼女は弾き続けるのです、誰にも見つかることなく、一人きりで。
- 87: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:32:39.93 ID:3Nfqhqsr0
- 海未「ふむ……」 ことり「どうかしたの?」 海未「……いえ、少し気になる所がーー」 ポロン 海未「!?」 ことり「!?」 ~~~~~~~~~♪ 海未「これは……」 ことり「音楽室……?」 海未「行きますよ!」 ことり「うん!」
- 88: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:33:08.83 ID:3Nfqhqsr0
- タタタタタタタ ~~~~~~~~~♪ 海未「まだ鳴っている……!」 ガラッ シーン ことり「誰も……いない?」 海未「そんなはず、あるわけが……」 海未「……いえ、幽霊ならありえるのですね」
- 89: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:33:37.75 ID:3Nfqhqsr0
- ことり「……どうしよう、海未ちゃん」 海未「どうしよう……とは?」 ことり「姿が見えないんじゃ、どうしようもないんじゃないかなって」 海未「そういうことですか、それなら呼んでみればいいんじゃないのでしょうか」 ことり「え?」 海未「聞いていますよね?出てきてください」 海未「貴女にお話があります」
- 90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:34:16.50 ID:3Nfqhqsr0
- ことり「う、海未ちゃん、そんなので出てくるわけが……」 …………何か、御用でしょうか? ことり「!」 海未「こんばんは、先程ピアノを弾いていたのは貴女ですね?」 はい、そうですが…… 海未「呼び出しましたよ」 ことり「……海未ちゃん、凄い度胸だね」 海未「そうでもありませんよ。それより、何か成仏してもらう方法は考えてあるのですか?」
- 91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:35:01.51 ID:3Nfqhqsr0
- ことり「う、うん……このお話は女の子が戻ってきた理由で考えが割れてるの」 海未「理由?」 ことり「さっき話した、皆がお願いしたからって理由ともう一つ、演奏会に出られなかった悲しみから幽霊になったって考えもあるの」 海未「なるほど」 ことり「一生懸命練習した曲が、誰にも聞かれずに終わってしまうのなんて嫌だもん」 ことり「今までも誰かが来ると、途中で弾くのをやめちゃってたし、きっと最後まで誰かに聞いて欲しいんだと思うの……」 海未「つまり、彼女に曲を弾いてもらおうということですね」 ことり「うん」
- 92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:35:31.69 ID:3Nfqhqsr0
- ことり「えっと、もし良かったら何か弾いてもらえませんか」 ………… ことり「駄目……かな?」 ……わかりました それでは、一曲お付き合いください ことり「はーい」 海未「…………」 ことり「海未ちゃん?どうかしたの?」 海未「……いえ、なんでもありせんよ」
- 93: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:36:06.85 ID:3Nfqhqsr0
- ポロン ~~~~~~~~~♪ ことり「優しい音色……」 海未「…………」 ことり「これだけ綺麗に弾けるなんて、凄いよね」 海未「……そうですね」 ことり「…………」 海未「…………」 ~~~~~~~~~♪ トン
- 94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:36:35.58 ID:3Nfqhqsr0
- パチパチパチパチ ことり「とっても上手だね」 ……ありがとう ことり「…………」 ………… ことり「あ、あれ?」 どうかしたの? ことり「成仏……しないの?」
- 95: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:37:10.99 ID:3Nfqhqsr0
- ……しないよ、私はピアノが好きだから、いつもここにいるだけ ことり「え……?」 だから、気を使わなくていいよ 私は幸せだから ことり「で、でも……」 ことり「…………」 海未「そういうことですか」
- 96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:38:21.71 ID:3Nfqhqsr0
- ことり「え?」 海未「少しうるさくなりますが、我慢してくださいね」チャキ ことり「鉄パイプ……?」 ……な、何をするおつもりですか? 海未「ふふ、少し解体工事をするだけです……よッ!」ヒュッ ガシャン ことり「う、海未ちゃん!?」 なっ!? バキッ ガチャン やめてください!ピアノが壊れてしまいます! ガチャ ガラン 海未「はあっ!」 バキン ガラガラガラ
- 97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:38:50.07 ID:3Nfqhqsr0
- あ……あ…… 海未「ふぅ、結構疲れますね」 ことり「海未ちゃん、なんでこんなこと……」 海未「……彼女を成仏させるためですよ」 ことり「え?」 海未「ほら、いつまでも悲しんでるフリをするのはやめなさい」 海未「貴女を縛る鎖は、もう無くなったんですよ」 …………っ
- 98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:39:16.90 ID:3Nfqhqsr0
- ことり「どういうこと?」 海未「この方は、元からピアノなんて好きじゃなかったんですよ」 ことり「え……?」 海未「憂いを帯びた瞳……このフレーズがどうにも気になっていたんですよ」 海未「もしも本当にピアノが好きなら、もっと楽しそうに弾くはずではありませんか?」 ことり「そういえば……そうだよね」
- 99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:39:48.13 ID:3Nfqhqsr0
- 海未「そう、それではなぜ彼女は寸暇を惜しんで練習していたのか」 海未「それは、皆に期待されていたからでしょう?」 ………… 海未「それが地元の名士の御息女ともなれば、お家の方からの期待も大きかったでしょうね」 海未「そして、心の優しい彼女は、平気を装って努力をするしかなかった」 海未「皆の期待を裏切らないように」 海未「そして、死んでもなお、皆の期待に応えようと、こうしていつまでも音楽を奏で続けている」
- 100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:40:35.68 ID:3Nfqhqsr0
- ……違います、私は、本当にーー 海未「それなら、どうして悲しそうにピアノを弾いていたんですか?」 え……? 海未「先程の演奏時も、表情は暗く、優しいメロディーの中に悲痛な心の声が聞こえてきました」 それ……は…… 海未「今ここに、貴女に期待する人は誰もいません」 海未「家族も、友人も、学校の同級生も、演奏会を楽しみにしていた人々も、誰もいないんです」 海未「だから、自分を縛り続けないでください」 海未「もう、自分を偽らなくてもいいんですよ」
- 101: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:41:16.74 ID:3Nfqhqsr0
- ………………初めは、本当に楽しかったんです 私がピアノを弾くと、皆がにこにこ笑ってくれました でも、その内上手に弾くことだけを求められて、演奏会にも行かさせられて……だんだんピアノが苦痛になってきて…… でも、誰も私の気持ちには気づいてくれなかったのです 辞めてもいいんだよ、って言ってくれる人はいませんでした 皆が見てたのは、私という人間の上辺の部分だけだったんです……
- 102: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:41:50.03 ID:3Nfqhqsr0
- だから、ありがとうございます……私のことを理解してくれて きちんと私のことを見てくれて ずっと一緒にいてくれた皆が気づかなかったことを、初対面の人に気づかれるなんて、おかしな話ですよね きっと、貴女は人の痛みが解る、優しい人なんですね 海未「買い被り過ぎですよ、私は優しくなんてありません」 謙虚な所も素敵だと思います もしも生きてたら、交際を申し込んでるぐらいには…… ことり「!」 海未「……褒め言葉として受け取っておきますよ」
- 103: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:42:50.16 ID:3Nfqhqsr0
- あはは、フラれちゃいましたか…… やっぱり、初恋は実らない物ですね 海未「…………」 ことり「…………」 そんな顔しないでください、私も最後には救われましたから それでは、そろそろお暇させて頂きます そうだ……今更だとは思いますが、気をつけてくださいね 七不思議には、一歩間違えれば死に直結するものもあります どうか、貴女が無事でありますように…… 本当に、ありがとうございましたニコッ スゥゥゥ
- 104: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:43:32.95 ID:3Nfqhqsr0
- ことり「消えちゃった……」 海未「満足したのでしょう」 ことり「人気なのに孤独なんて、とっても悲しいよね」 海未「ええ、誰にも気づかれない苦しみ……私にも解ります」 ことり「海未ちゃんにもあるの?」 海未「…………失言でしたね、忘れてください」 ことり「でも……」 海未「そんなことより、一度休憩にしませんか?」 ことり「休憩?」
- 105: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/04(日) 01:44:13.24 ID:3Nfqhqsr0
- 海未「はい、長丁場になるかもしれないと思いまして、いろいろ持ってきたのですよ」 ことり「…………海未ちゃん、やっぱり楽しみにしてたんじゃ」 海未「そ、そんなことはありません!必要だからこそ持ってきているんです!」 海未「そんなことばかり言っていると、お菓子あげませんよ!」 ことり「そ、それは大人気ないんじゃ……」 海未「何か言いましたか?」 ことり「ナ、ナンニモイッテマセン」 海未「それならよかった、それじゃあ休憩しましょう」ニコニコ ことり「ハーイ」
- 112: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:24:26.04 ID:zFHBwvQ70
- 海未「お茶をどうぞ」カチャン ことり「ありがとう……」 ことり「あの……海未ちゃん」 海未「なんでしょうか?」 ことり「そのお茶っ葉、わざわざ持ってきたの?」 海未「はい、もちろんそうですけど」 海未「ああ、お茶請けがあるか心配だったんですか?」 海未「大丈夫ですよ、きちんと用意してありますから」 海未「全く、食いしん坊さんですね」フフッ ことり「あはは……」
- 113: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:25:25.57 ID:zFHBwvQ70
- 海未「余り焦らすのも悪いので、出してしまいましょうか」 海未「どうぞ召し上がってください」コトン ことり「……え?」 ことり「ケーキ……?」 海未「はい、チーズケーキですよ」 ことり(日本茶にチーズケーキって……海未ちゃん……)
- 114: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:26:17.17 ID:zFHBwvQ70
- ことり(しかもあれだけ走り回ってドタバタしてたのに、全く形が崩れてない……) ことり(海未ちゃん、恐ろしい子) 海未「どうかしましたか?」 海未「遠慮せずに食べてくださいね」 ことり(ま、いいか) ことり「いただきまーす」パクッ ことり「ん~美味しい♪」 海未「喜んで頂けたのならなによりです」
- 115: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:27:02.96 ID:zFHBwvQ70
- ことり パクパク 海未 パクパク ことり「……ねぇ、海未ちゃん」 海未「なんでしょうか?」 ことり「海未ちゃんは、このまま変わらなければいいのにって、思ったことある?」 海未「……先程の女子生徒のことですか?」 ことり「……うん」
- 116: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:27:50.11 ID:zFHBwvQ70
- ことり「あの子は、ただ皆が喜んでくれるのが嬉しかっただけだったんだよ」 ことり「でも、周りの人はそうは思わなかった」 ことり「あの子の才能を無駄にしないように、ピアノが上手になるように、一生懸命練習させた」 ことり「もちろん、悪気があったわけじゃないと思うよ? 子供を成長させたいって思うのは、親なら当然のことだもん」 ことり「でも、そのせいで大好きだったピアノを嫌いになっちゃうのは……なんだか悲しいよ」 ことり「あの子だって、変わりたくはなかったと思うの」
- 117: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:28:24.01 ID:zFHBwvQ70
- 海未「……あの子は、皆に笑顔になって欲しかっただけでしょうからね」 海未「変わりたくはなかったでしょうね」 海未「ですが、変わること全てが、悪いことだとは思いません」 ことり「え……?」
- 118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:29:19.27 ID:zFHBwvQ70
- 海未「例えば、スクールアイドル」 海未「廃校を阻止するために、言い換えるのなら、学校の未来を変えるために、μ'sはできました」 海未「これは悪いことではありませんよね?」 ことり「それは、自分達で始めたことだから」 海未「……私は最初はいやだったんですけどね」 海未「ですが、今では練習も、ライブも、楽しみになっています」 海未「私の勝手な予測ですが、あの子は一生懸命になりすぎて、周りを見ることができなくなっていたんだと思うんです」 海未「きっと、あの子の演奏で笑顔になっていた人は、大勢いたのですから」 ことり「…………」
- 119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:30:47.01 ID:zFHBwvQ70
- 海未「そんなに考え込まないでください、変わらないことが悪いとは言ってはいませんから」 海未「 そうそう、そういえばファッションセンスは昔から変わっていませんよね?」 ことり「ファッションセンス……?」 海未「はい。子供の頃からミニスカートや可愛い服装が大好きですよね?」 ことり「うん、ことりは昔からずっと可愛い物が大好きだから」 海未「……そのせいでμ'sの衣装も裾が短かったり、ひらひらで可愛い物が多かったりするんですよ」 海未「とても恥ずかしいので、ちょっとはおとなしめの物に変えて頂けないでしょうか?」 ことり「……ふふ、だーめ♪」 ことり「海未ちゃんのわがままで、衣装は変えられません」ニコニコ 海未「そ、そうですよね……」
- 120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:31:36.58 ID:zFHBwvQ70
- ことり「海未ちゃん」 海未「はい、なんでしょうか?」 ことり「あの……ありがとう」 海未「……感謝される程のことではありませんよ」 ことり「もう、ことりのお礼くらい、きちんと受け取ってくれてもいいのに」 海未「…………」 海未(変わることは悪くない、ですか) 海未「……どの口が、そんなことを言ってるのでしょうね」 ことり「え?」
- 121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/05/11(日) 00:32:26.57 ID:zFHBwvQ70
- 海未「なんでもありません、それより、次は何処に行くんですか?」 ことり「うーんと……お花を摘みに……」 海未「トイレですか? 真姫が言っていた、赤い紙の……?」 ことり「え、えーと、そ、そうじゃなくて……ね?」モジモジ 海未「…………っ」 海未「も、申し訳ありません///」 ことり「///」 ーーー ーー ー
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コメント (19件)
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💬0 😀 ⌚
💬19 😀 ⌚2018-03-07 07:37
💬18 😀 ⌚2017-11-04 04:24
やっぱり海未ちゃんは最強やんね
物の怪の方に感情移入してしまうけど
💬17 😀 ⌚2017-07-23 20:09
破 壊 神 園 田
複線回収素晴らしいし、本当好きだわこれ
💬16 😀 ⌚2017-02-22 23:40
定期的に読みたくなりますわ~
💬15 😀 ⌚2017-02-22 13:14
こういう系のSSの時の海未ちゃんてアホみたいに強いよな
💬14 😀 ⌚2017-02-22 01:50
確かにスカートの話で違和感がありましたがなるほど、と思う素晴らしい話ですね、この後の海未ちゃんの健闘を祈るばかりです
💬13 😀 ⌚2016-08-30 13:14
さすがうみちゃん
💬12 😀 ⌚2016-03-17 04:28
このまま階段殺しの海未ちゃんの噂ができて、新しく階段話ができそう
💬11 😀 ⌚2016-02-03 02:30
パシーン!あなたは最高です!
さすがンミチャー
💬10 😀 ⌚2016-01-30 13:29
懐かしいものを…
この話は海未ちゃん無双が嫌にならないのが凄いと思う。
最後は本当にびっくりしたし、きちんと伏線も張られていて、好きな作品。
💬9 😀 ⌚2016-01-27 02:45
厳密にはことうみじゃないのかもしれないけど、いいことうみだった。
海未ちゃんが破壊神すぎたけど、一人一人しっかり解決していって、これはモテますわ。
ラストの展開は思わず声あげたわ。
💬8 😀 ⌚2016-01-24 05:49
姿形をことりに似せたから、みんなを解放させようとする優しさも混ざったのかな?
ソフトボール部関係多くね?w
💬7 😀 ⌚2016-01-23 03:26
ホラーと言うか最終的にはいい話でした
最高です!!
💬6 😀 ⌚2016-01-22 13:54
海未ちゃんが一番ホラーだよ
💬5 😀 ⌚2016-01-21 23:05
海未カッケー!
💬4 😀 ⌚2016-01-21 21:25
久しぶりに読んだけど良かった
💬3 😀 ⌚2016-01-21 19:15
当たり前のようにレズ
面白かった
💬2 😀 ⌚2016-01-21 17:32
姉妹多いけど素晴らしい
💬1 😀 ⌚2016-01-21 17:06
今年見たSSで1番良かったです!
海未ちゃんがイケメン過ぎて惚れ直しました!
幽霊にモテモテになるのも納得です!
とにかく素晴らしかったです!
海未ちゃんが大分破天荒ですけど、
伏線や幽霊たちの心情など、とても良くできた作品でした