部室（という名のプレハブ）に乗り込んでくるなりダラダラしていたウチをせっつき、トレーニングに付き合ってほしいと言ってきたプイ先輩。やけに入れ込んだ様子だから事情を聞いてみれば。
曰く、スカートめくりをしてきた後輩を倒すために目下特訓中とのこと。恐れ多くもこの英雄サマを怒らせるとはいい度胸だ。
まあ、相手はあの泣く子も黙るちびっ子怪獣ドリジャノンに喧嘩を売った悪名高いエピファネイア。
このプイプイ言ってる三冠バくらいは怖くもなんともないのかもしれないが。

そんなこんなでトレーニング場に着いた…が、プイ先輩がいきなり立ち止まってしまった。
いったいどうしたのかと顔を覗き込むと、睨みを止めたはずの顔がまた少し険しくなり、どこかを見つめている。あれはまさか。
「プイ先輩ー！昨日ぶりっすねー！」
そう言って近づいてくる一人のウマ娘。噂をすればとは本当のことらしい。
「こんにちはプイエピファネイア」
つとめて冷静に返すプイ先輩。URAに鍛えられた英雄の精神も役に立つときがあるようだ。
「いやー昨日はすいませんした！ところでそっちのマスクの方はもしかして…？」
返事も聞かず勝手に謝罪を切り上げるエピファネイア。噂通りいい度胸をしている。

「あ…オルフェーヴルッス…」
「オレはエピファネイアっす！お姉さんとは話したことあるんすけどオルフェ先輩は初めましてっすね」
「あ…そッスね…」
こういうグイグイ来るタイプは苦手だ。あんまり絡みたくないタイプだし適当に流せば去ってくれるだろう。
「オルフェさんって噂通り陰キャなんすね！ドリジャ先輩が近くにいたから逆にって感じっすか？」
初対面でいきなり言ってくるじゃないか。この手の煽りはよく食らう。どんなやつかは事前に分かってたし許容範囲だ。
「ヘヘ…そッスね…」
「チビだし陰キャだし三冠バって感じじゃないっすね！前に再審査になったらしいし…ほんとに速いんすか？」
さすがに言い返すべきか？と顔を上げたとき。パァンと小気味良い音を響かせ、プイ先輩のビンタが炸裂した。

なにが起きたか呑み込めていないウチとエピファネイア。
あの温厚なプイ先輩があんなに怒って、しかも手を上げるなんて。
周囲で練習していたウマ娘とトレーナーたちが手を止めて様子を見にくる中、プイ先輩はなおも怒りを露わにしていた。
「私をバカにするのは構わない。あなたが軽い性格なのは仕方がない。でも…私の友達の走りをバカにすることだけは許さない！」

そう声を張り上げた後、プイ先輩はボロボロと涙を流し始めた。
そして、突然踵を返して全力で走り出す。
あの人に全力で走られたらあっという間に見えなくなってしまう。
固まっているエピファネイアと群衆を置いて、ウチは全力で追いかけ始めた。

fu732417.txt
一応これの続きのつもりです

良き…

わるいやつだなエピファネイア…

エピファ君にもこう…性格が歪む悲しい過去とかあるんだろう！？
これはあまりにも…

もうこれ決定的だな…

ここまでは許容範囲だ
問題は
姉
貴
だ

許さんぞ…許さんぞ…スペシャルウィーク！

>許さんぞ…許さんぞ…スペシャルウィーク！
なしてー！？

昨日の続き嬉しい

>>許さんぞ…許さんぞ…スペシャルウィーク！
>なしてー！？
エピファのおじいさんだし…

スペちゃん孫のやらかしの責任はおじいさんの責任だよ

ボリクリやシーザリオはエピファのことどう思ってるんだろう

>ボリクリやシーザリオはエピファのことどう思ってるんだろう
バカ息子がご迷惑をおかけしまして…

ギスギスいいぞ…でもプリティーダービーなので
プリティーに仲直りしてもらわないといけない…
そうだな…身体的に仲良くしないと出られない部屋に閉じ込めるとか…

>ギスギスいいぞ…でもプリティーダービーなので
>プリティーに仲直りしてもらわないといけない…
>そうだな…身体的に仲良くしないと出られない部屋に閉じ込めるとか…
今のままだと殴り合いなんじゃねえかな…

キズナなんとかしてくれー！

エピファネイアの気性は座リオのせいだからな
ニジンスキーのせいとも言えるけど

>そうだな…身体的に仲良くしないと出られない部屋に閉じ込めるとか…
決定的に仲が悪くなると思われる

プイは手を上げたことにすごくすごく後悔するの
舎弟はそんなプイをぎゅっと抱き締めるの
今まで本気で人を嫌いになったことの無いプイはどうしていいかわからず
舎弟の薄い胸の中でわんわん泣くの

いいよね…原作から仲の悪い二人…