渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

BSのツーリング番組「つるの旅」

2022年01月22日 | open




















私は東京生まれの横浜・湘南育ちだ
が、ここでは湘南は語らない。
私はデンジャラスのノッチは好きだ。
芸よりも、オートバイが大好きとい
う風情がほんとにあらゆるところで
染み出て来るからだ。
ノッチは芸人としてはボケでいじら
れキャラだ。
芸人同士のバイク番組でもいじられ
まくりで、それが彼の取り高なのだ
が、このつるのの番組を観ていて、
なんだかやっぱりつるのにはスッと
ムカついた。
ノッチの芸風は上島や出川のような
いじられを主体とするものだが、心
の底ではつるのがノッチを小馬鹿に
しているのが見え隠れするからだ。
大阪弁では「いちびっとる」という
やつ。

就寝間際のノッチの苦労時代の奥
さんとの身の上話はいい話だった。
実に。
そこでもつるのは的外しのいちびっ
たイジリをしていた。
番組構成の中では、ナレーターから
「こら、事務所の先輩だろ」という
フォローが別場面には入っていた。
多分だが、カットされたアフレコで
は使えない尺がかなりあった事が想
像に難くない。

番組というのは全て作られた「構成」
であるのだが、その中でもチラリと
本筋が見えるものは見えたりする。
のぼせ上がりのイチビリてのはいく
ないね。
どんな人であっても。
つるのの歌を聴いても感動しないの
はそのあたりにあるのかも。
彼は「巧く」歌おうとしていて、
全く「うたって」ない。

ノッチが番組の中で言った。
「バイク乗りに悪い奴はいない!」
それね、それは100%違うから。
バイク乗りでも、音楽をやる奴でも
クズは腐る程いる。
現実は現実なので、否定のしよう
ない。
特に現代のバイクにただ乗ってる
奴のカス率たるやすんげえものが
ある。
むしろ、旧来からろくでなしの代
名詞と呼ばれた玉撞き師たちのほう
が良人の紳士大集合かと勘違いする
程にバイク乗りの括りではスカが
今は多い。
特にネットで粘着してるクズたちは。
あれは、バイク乗りだからではなく、
たまたまネットカス民が免許だけ
持ってて二輪を転がしてるだけなの
だろうが。

二輪乗りは、かつて社会的に差別
され、そしてそうした社会のあり
方に反抗し、抵抗し、魂を定めて
乗り続けた。
ゆえに、「二輪乗り」であれば、
誰でもどんな奴でも敵視はせずに
互いに互助した。
それがバイク乗りの魂だった。

今、バイクとやらは市民権を得て
どこの誰でも乗るようになった。
「享楽」の一つとして。
めちゃくちゃ社会的に差別され、
敵視され、排除されようとも、
己の信念に従って乗り続けた人
たちがいた時代とは違って。
なので、今の免許持ちの二輪転が
したちは、平気で同じ二輪乗りを
敵視して痛めつけようとしたり、
小馬鹿にして自分の位置の安寧を
得ようとする。
精神的脆弱性と社会的意識の未成
熟と現代ネット世相に裏打ちされた
二輪乗り小児病のゆえに。
攻撃対象を求めたり作ったりして、
己の位置を確保する事で安心を得よ
うともがく精神的病弱性。
病気であれば何でも許されるとする
風潮が歪んで全方位性を持つかのよ
うな誤謬が今世の中で蔓延している
が、それは違う。
「悪い病気」は「悪い」のだ。

そして、それを自覚せずして、心の
健康を自己回復できるのにそれを
放棄する思惟、それはクズなのだ。

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