クラフトノラのハンドプレス機「クオイオ」にはトグルクランプを使用しているのですが、このトグルクランプは、遥か昔に特許切れしているので様々なメーカーからほぼ同じ形の物がでています。
見た目は同じように見えますが、それぞれ微妙に差があります。
クラフトノラでは、おそらく現行で販売されている圧力200キロのストロークが30ミリのタイプは、全て取り寄せて選定しました。
一部の物は処分してしまったので現物は残っていないのですが、なぜその中から現在使用しているものをなぜ採用しているのかを書いておきます。
これが現在使用しているスーパーツールのTPA50Fです。
価格帯は、このタイプの中では真ん中くらいです。
仕上げは決して良い方ではありませんが、軸受け部の公差が他の物と比べて明らかに小さいのでガタつきが出にくいです。
これは本来の使い方なら僅かにガタついてもスムーズに動いた方が良いのですが、プレス機に使う場合は固い方が好都合でした。
あと、ハンドルが大きいのは良い点ですが、接着なので強く引っ張ると取れるのはバツです。
正直なところ、国内メーカーのカクタの物はもっと良い作りなのですが、上記のガタつきの関係で採用できませんでした。
とは言え、カクタを除けば、価格、性能、仕上がりのバランスが最も良いのはスーパーツールの物でした。
全てのこのタイプのトグルクランプの中で、各部仕上げが群を抜いて良く、ハンドルの固定もビス留めで非常に作りが良いです。
ハンドルがちょっと短いのですが、ビス留めなので後から木製の交換パーツを作る事もできると思います。
が、しかし作りが丁寧故に、「あえて」軸と軸受けに隙間を作っているため、全ての個体で見事に同じようにガタつきます。
ガタつくといってもほんの僅かで、気にしなければ機能的には問題ない場合が多いのですが、以前使っていたクランプが僅かなガタつきで問題が出た事があったので、リスクは避けたいところでした。
以前、クランプする際に固くて動かないというクレームがあったらしく、緩めの軸に変更したとの事です。
本来は2000円近くするのですが、営業部の応対も素晴らしく、突然のメールや電話にも丁寧に対応していただいて、こちらの事情を話しましたら大量発注であれば価格もなるべく他社製品に合わせますとのことでした。
製品も対応も良い、製造業とはかくあるべしというようなメーカーです。
しかし、製造ラインの関係で100個単位程度のロットでは常識的な価格では特注できないとの事で、今回は見送らせてもらうことにしました。
遥かに大企業であるスーパーツールは、メールはなかなか返ってこないし冷淡な感じの対応で全く好感持てないので、心情的にも国産メーカーであるカクタの方を使いたかったです
他の国産トグルクランプメーカーは倒産したり吸収合併して、実質的にカクタしかなくなっているようなので、頑張ってほしいものです。
製造数が上がったり、スーパーツールが仕様変更したり、あるいはカクタとの交渉で、もしかしたらカクタの物に変更する事があるかもしれません。
価格に変更が無い時は、良いパーツへの変更は特に予告無しで行いますので予めご理解下さい。
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