返信(2022)

 【コメント】
 もたろうさんは嫌な記憶を払拭する方法など、どうしていますでしょうか。自分も喪男人生を数十年歩んできて、過去の累積している嫌な記憶がふとした拍子 にリマインドされることが多く、もう十何年も前なのに、学生時代の苦痛に苛まれることがあります。記憶を消し去れればよいのでしょうが、嫌な記憶ほど色濃 くこびりついています。

 【返信】
  それがですね、私も全然払拭できていません。私はたぶん、そちらや鬱夫の人ほど過酷な体験をしたわけではありませんけれど、それでもリマインドはしばしば起こります。「傷」は年々増えていくし、自分自身が「傷」になっていく気がするし、何がなんだか。傷つけば傷つくほど弱くなっていくのを自覚します。
 いろいろ試してはみました。どの方法もそれなりに効果があるけれど、それ自身の限界というか射程もある。要するに、自分の知るかぎり決定打はないです。以下に記すのは、「処方箋」というより、自分の挫折の記録です……。

 試行錯誤の中ではヨガや瞑想が一番効きました。問題に直接立ち向かうというより、「問題を溶かす」アプローチです。ただ、そのひとの深い部分が変わるには年単位の継続的実践が必要という気がします。ものぐさにはつらい。あと、「解脱」とか「無心」を目標において前のめりになると、悲壮感が出て逆効果かも。
 もうすこし日常的なアプローチですと、悩み苦しみを対象化して「飼いならす」のを試みたことがあります。ある程度はこれでいけましたが、どうも、抑圧や昇華と陸続きという気がします。「昇華は真の満足をもたらさない」(H・S・サリヴァン)。
 人とのかかわりもひとつの方法ではあります。ただ、これは人間に対して腸の煮えくり返る思いをしていない人限定かも。喪板住人のように、人間にさんざん苦しめられてきた人は、ひととの関係自体が苦痛の主な源泉であるかもしれず……。
 距離の近いつきあいがしんどいなら、一期一会の人生相談などはどうか。中には真摯な回答者もおられるでしょうけれど、そのような方に出会えるかどうか。思春期に見当違いの回答をもらって「壊病」に似たこじれを起こした者がここに。
 創作活動は救いたり得る一方、逆境時はかえって悩みの種になりかねない。癒しからはじまった創作が、最後は自己破壊に終わった例は枚挙にいとまがありません。私自身、これで死のうと何度も考えたくらいです。
 ならば、悩み苦しみからは逃れられないと観念するのがよいのか。「救いがないのが救い」とうそぶくしかないのか。たしかに最終回答たり得るでしょうけれど、これは生きる力がわいてくる幻想ではないと思います。人生がなくもがなの拷問と化してしまう。
 結局、反出生か。未来へ向けた実践倫理(子孫を残さない)としてはともかく、ほかならぬ自分が生まれさせられたことはどうしようもないのがなんとも。ただ、「真実のもつ治癒力」を感じなくもないです。

 考えを進めると、方法選択自体に留意が必要という気がします。いろいろな方法によりかかって、一つの方法に依存しすぎないのがよいのか。「くそ勉強」(関口存男)のように、下手なひとつの方法でも徹底してやるほうが結果としてよいのか。もちろん個人差があるから、「汝自身を知れ」としか言いようがないのかもしれません。しかし、これが一番むずかしい。
 それから、ひょっとすると、「方法という発想」自体が問題かもしれません。ひとはそれぞれ生まれも育ちも才能も環境も人生行路もちがうのに、誰にも通用する方法や、いつでも通用する方法があるのか。ひとのこころという、得体のしれない混沌が、方法にどれほど収まるのか。振りこぼしたものがやがて牙を剥きやしないか。かといって、混沌を長くさまようと、「方法」を編み出せるほどの同一性・連続性・無矛盾性・排中性が解体してゆく……。

 なんだか、ますます追い詰めそうなことを書いてしまいました。いいかげんな「救い」を提示するよりはまだしもよいと考えてのことです。
 「相手の立場になって考えよ」とは、よく聞く道徳規範ですが、それができないからこその他者です。相手の立場にすっかり立ててしまえば、それは他者ではない。よしみと近しさはあれど、「私とあなたの壁」(自他境界)はどうしようもなくあって、それが絶対的孤独を実感させて……つらいですね。ヒーローだったら「俺についてこい」と言えば済むのでしょうけれど、私も元喪板住人です(恋人も配偶者も相変わらずいないけれど)。ヒロイズムへの不信は皆無ではない。
 そちらの固有性といいますか、「固有の苦悩」にかけられることばが、最終的にみつかりません。だから、もう、共に泣こう、友よ。

【追記】いろいろありまして、つい熱くなってしまいました。

 【コメント】

 【返信】
 たぶんそうですね。

 【コメント】

 【返信】
 ええ、まあ。1~9までしかプレイしていませんし、外伝の類は手付かずですが。

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 【返信】
 ありがとうございます。このところ、自分が「精神科ナイズ」されている気がしていたので、その相対化によさそうです。

 【非公開コメント】

 【返信】
 お察しの通り、睡眠時間を削る生活を送っていました。睡眠に若干の心理的抵抗もあります。世界に対して無防備になることへの恐怖といいますか。
 いえいえ、おすすめありがとうございます。次の工賃収入があり次第読んでみます。

 【非公開コメント】

 【返信】
 人物像をもうすこし掘り下げられればと思います。あと、時系列で言えば、エピタフとウィンディ絶滅計画のあとですね。
 ウィンド人とかウィンディアンとか、そんなksgのアイデアがありました。作る機会がなさそうなので、いっそ本作に詰め込んだ次第です。

 【非公開コメント】

 【返信】
 そうでしたか、それはたしかに参ってしまいそうです。
 世間知らずの私から言えることはほとんどありませんが、お話を聞くぐらいならできると思います。

 【非公開コメント】

 【返信】
 久しぶりの新キャラでしたが、そこまでおっしゃっていただけてうれしいです。
 そういえばイシュチェルは写真嫌いでしたね。プロフィールを修正しておきます。

 【非公開コメント】

 【返信】
 どういたしまして。すべすべして、傷みやすくて、甘い。彼を思い浮かべたとき、まっさきに連想した果物です。次回作にも登場させられればと思います。
 身長体重は適当に決めましたが、やはり長身気味でしたか。

 【非公開コメント】

 【返信】
 あけましておめでとうございます。それは大変でしたね、お大事に……。
 ゲーム会社……就職の話でしょうか? お互いよい一年になりますよう。

 【非公開コメント】

 【返信】
 プロフィール、追加しました。そうと気づけば「自作品登場人物100人で魔王把握」ができそうなくらいキャラが生まれました……。

 【コメント】
 あけまして喪めでとうございます('A`)

 【返信】
 あけ喪めです('A`)
 今年もどうぞよろしく。

 【非公開コメント】

 【返信】
 あけましておめでとうございます。ほんとうに、睡眠は大事ですね。お互いよい一年になりますよう。

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