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作りたいなら「今すぐ」やってみよう─Youtuberベッキー・クルーエルさん インタビュー

“新しい創作”を生み出すクリエイターは、何を考え、どのようなプロセスで作品を生み出しているのか? 話題の作品の「つくり手」が持つ、その視点に迫ります。

今回は、Youtuber、ダンサー、シンガー、モデルなど、様々な分野で活躍されているイギリス・マン島在住のクリエイター、ベッキー・クルーエルさんにインタビュー!
みなさんは、ニコニコ動画で大きな話題を呼んだ曲「男女」を覚えているでしょうか。ベッキーさんは2009年、ウェブ上で「男女」のダンスをアップロードし、「可愛すぎるにもほどがある」と大きな反響を呼びました。

Youtuberという肩書きが生まれるずっと前から、自分自身を題材に動画を創ってきたベッキーさん。初めてYoutubeに動画を公開したのは13歳のときだそうです。日本の文化やファッションが大好きな彼女は、20歳となった今、クリエイターとしてどのような視点で創作を続けているのでしょうか。

ベッキーさんが力を入れている「カワイイ」ファッション動画の制作についてのお話のほか、これまでの活動で乗り越えてきた苦労や、ティーンエイジャー向けのコンテンツ制作にかける想いについてお伺いしました。
それではどうぞ!
インタビュー・撮影:河口 絢奈

日本スタイルの「カワイイ」ファッションを、イギリスで発信

──ベッキーさんの現在の活動について教えてください。
Youtubeにファッションやデザイン・ダンスに関する動画をアップロードしたり、ソーシャルメディアのマネジメントを行ったりしています。私は日本文化が大好きで、ファッションや動画に関しては日本のポップカルチャーの影響を強く受けています。

また、2014年には、自分自身のブランドも立ち上げました。私は日本の「カワイイ」ファッションが大好きで、色々な服を自分で作っているうちに、自分自身のブランドを作ってみたいと思うようになり、現在の活動に至りました。
──いろんな活動をされているんですね!その中でも、特に力をいれていることはあるのでしょうか。
一番力を入れていて、自分にとっても楽しいのは、日本スタイルのファッションを紹介する動画制作ですね。
▲「カワイイ」ファッションを紹介する「KAWAII SCHOOL OUTFIT IDEAS ♥ Cute Style Inspo!
イギリスだと、日本スタイルの服を手にいれたり、情報を入手したりするのはかなり難しいんです。なので、私はより多くの人に日本のポップカルチャーを知ってもらうため、動画を通して情報発信をしています。
──Youtubeに動画を公開することになったきっかけは何だったのでしょうか?
当時、Youtube上でたくさんの女の子たちがダンス動画を公開しているのを見て、「おもしろそう!」と思ったことがきっかけです。私もダンスをして動画をアップロードすることで、WEB上のコミュニティに入ってみたいと思いました。

コミュニティに参加して、新しい友達を作れたらいいなという感覚だったので、まさかあそこまでたくさんの人に観てもらえることになるとは予想していなくて、ヒットした時は、ただただ驚きました(笑)。
──ベッキーさんにとって、動画制作の魅力は何でしょうか?
企画・コンセプト作りから撮影、アップまで、自分のやりたいことを全部詰め込めることですね。私は動画制作や編集も含めて全て自分で行っています。より多くの人を惹き込むことができるようなコンセプトを考えたり、エフェクトなどを工夫したりするのはとても楽しいです。また、より良い動画を作るために新しいことをどんどん勉強するのも、私にとってはワクワクすることの一つです!

漫画『フルーツバスケット』との出会いが、人生を変えた

──日本のポップカルチャーが好きとのことですが、ポップカルチャーとの出会いを教えてください。
日本のポップカルチャーに出会ったのは、12歳の時に偶然、少女漫画の『フルーツバスケット』を読んだことがきっかけです。初めて日本の漫画を読んでみて、そのおもしろさに「何これ!?」と衝撃を受けました。
▲『フルーツバスケット』1巻書影。
イギリスの漫画は、とても小さい子向けのものばかり。それに比べると日本の漫画は、ティーンエイジャーでも楽しめる、複雑なストーリー展開のものが非常に多い。物語の伝え方や内容が、まったく異なっているんです。

『フルーツバスケット』に衝撃を受けてから、日本の漫画やアニメ、音楽についてどんどん調べるようになり、いつの間にか日本の文化にはまっていました。

日本文化の魅力は「複雑さ」と「細部への注意」

──なるほど。確かに日本の漫画は、海外と比べると幅広い年齢層に読まれているという印象がありますが、ストーリーの複雑さに理由があったんですね。
はい。漫画に限らず、ファッションやデザインなども含めた日本の文化には、そういった特有の「複雑さ」「細部への注意」があると思います。私にとってはそこがとても魅力的なんです。
私の動画制作の方法も、日本ならではの「細部に対するこだわり」にインスピレーションを受けていると思います。すべての動画に統一感を出せるように画面の明るさを調整したり、キラキラしたエフェクトをかけたり……。

紹介するものも含めて「カワイイ」がより伝わる動画にするために、細部に注意を払うことを大切にしています。

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