無形文化遺産の保護に関する条約(無形文化遺産保護条約)は,平成15年(2003年)10月のユネスコ総会において採択され,平成18年(2006年)4月に発効しました。我が国は平成16年(2004年)6月に世界3番目に締結しており,令和2年(2020年)12月現在の締約国数は180か国を数えます。
本条約は,締約国に対して,自国の無形文化遺産の保護を確保するために必要な措置をとることや,自国の無形文化遺産を特定し,目録を作成することなど,また,国際的な保護のため,条約の政府間委員会において「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表(代表一覧表)」や「緊急に保護する必要がある無形文化遺産の一覧表」を作成することなどを定めています。
令和2年(2020年)12月現在,代表一覧表に記載されている無形文化遺産は492件あり,うち我が国からは22件が記載されています。
なお,本条約発効前にユネスコにより実施していた「人類の口承及び無形遺産に関する傑作の宣言(傑作宣言)」の90件(我が国の「能楽」,「人形浄瑠璃文楽」,「歌舞伎(伝統的な演技演出様式によって上演される歌舞伎)」を含む。)については,平成20年(2008年)11月に本条約の代表一覧表に統合されました。