野沢工芸建築では、フォーセンスをどのように活用していますか。
当社では、フォーセンスの「デザイン住宅開発マニュアル」を、平成23年6月に導入しました。導入して、1年が経過したところです。 導入後、約2ヶ月半かけて、「デザイン住宅開発マニュアル」に基づく7つの商品住宅を開発しました。
これらの商品住宅は、従来の当社の注文住宅とは、デザインも売り方も、大幅に異なります。そこで、これらの商品住宅を販売すため、新しいブランド「Nozawaの家」を立ち上げました。ホームページも、従来の当工務店のホームページとは、別に作りました。
「デザイン住宅開発マニュアル」に従って開発した商品住宅は、間取り、設備、価格を、パンフレットなどで明示して販売しています。クロスや床などの選択肢を、あえて絞り込むことで、お客様に選びやすく、価格も抑えられた商品設定を実現しています。
デザイン住宅開発マニュアル」に従って開発した7つの商品住宅
AZUSA(アズサ)
Jupiter(ジュピター)
Jupiter Cube(ジュピターキューブ)
SYMPHONY(シンフォニー)
JUST(ジャスト)
mystyle(マイスタイル)
HIRAYA(ヒラヤ)
従来の注文住宅のホームページ
『Nozawaの家』のホームページ
新しく立ち上げたブランド「Nozawaの家」のロゴ。ローマ字表記で「野沢=純和風」のイメージからの脱却を図りながら、野沢工芸建築の象徴=檜の葉を配し、伝統との継続性を表現した。
間取り、設備、価格を明示したパンフレット
フォーセンスの「デザイン住宅開発マニュアル」に基づく商品住宅を開発して、発売1年目の今年、何棟の受注を目指しますか。
発売1年目の今年は、「デザイン住宅開発マニュアル」に基づく商品住宅だけで、25棟受注を目標にしています。 従来の、自由設計の注文住宅の受注目標は、45棟です。フォーセンス式の商品住宅と、従来型の注文住宅を合わせて、70棟受注が今年の目標です。
受注状況はいかがですか。
おかげさまで、受注は順調です。3ヶ月前の今年3月、モニターハウス(土地付きでの売却を前提としたモデルハウス)を使っての、初の新商品発表会を開催しました。新ブランド「Nozawaの家」の、実質的なスタートになるイベントです。このイベントには、土・日の2日間で、計300組の方にお越しいただけました。内、アポイントを即希望されるお客様が、20組いらっしゃいました。初イベントで、すでに年間目標の8割に達するお客様と、商談に入っています。
初の新商品発表会に使用した、4LDK(1階床面積18坪、2階床面積19坪)のモニターハウス。64坪の土地付きで2, 670万円(消費税込)のモニター価格を付け、発売後即売約した。
初の新商品発表会には2日間で300組が来場。玄関に入りきらず外にあふれる靴。
フォーセンスの「デザイン住宅開発マニュアル」に基づく商品住宅を開発して、発売1年目の今年、何棟の受注を目指しますか。
仕入コストが1棟あたり、100万円近く下がりました。最も仕入コストが下がったのは、バス・キッチン・洗面台などの住宅設備です。これまでの半分のコストで、これまでよりグレードの高い住宅設備を仕入れられるようになりました。「今までは、言われるままの値段を払わされていたんだな」と思いましたね。住宅設備以外の、サッシや窓ガラスなどの仕入コストも、2割ほど下がりました。当然、「デザイン住宅開発マニュアル」に従って開発した商品住宅だけでなく、従来の注文住宅の部材仕入コストも、同じように下がりました。仕入コストの削減分だけで、マニュアル導入費の元は完全に取れました。フォーセンスの研修で習った方法での価格交渉に、どれぐらい乗ってくるかは、メーカーごとに温度差があります。ただ、受注数を確保できるのはメーカーにとっても悪い話ではないので、去年は交渉に乗ってこなかったメーカーも、今年は交渉に乗ってきています。
(写真右:フォーセンス経営支援室 室長 辰田敏明)
熊本県合志市の野沢工芸建築株式会社では、平成23年(2011年)にフォーセンスの「デザイン住宅開発マニュアル」を導入しました。代表取締役の宮川 純子氏、専務取締役の野澤 隆氏(写真中央)、および営業企画部の黒木 浅太郎氏(写真左)に、フォーセンスのマニュアル導入の経緯と効果をうかがいました。