...『何で知ってるの？』って、実は、前シオンが踊り場で真似して踊ってるのを見たことがあるっス。いやー、迫力があるのに振付の一つ一つが優雅で見惚れちゃったっス。あっ、でもこの舞台明日なんスね。申し訳ないけどこの日は...あれ、なんかシオン顔が赤くないっスか？だいじょう、えっシオン急にどこ行くっスか！シオンー！？

～～⏰～～

プイ先輩、今日も来てたんスか。毎日来てますけどそろそろ自分のチームにも顔出さなくていいんスか
...アタシと並走してもらうまでここを離れないって、そんな理由でアタシが来るまで待ってたんスか？ほんとにプイ先輩って走りバカっスね、褒めてないっス

ちょっとだけなら一緒に走ってもいいっスよ。プイ先輩の走りってかっこいいっスし...えっそんなに喜ぶことっスか、手を振り回すほど？あっこらプイプイ飛び跳ねないで下さいっス！
しょうがないっスねじゃあ今から、...『今日走るより明日走ったほうがもっと長い時間並走できる』？
あ、明日はちょっと...いや一緒に走りたいってのは嘘じゃないっス！泣かないでください！いやいや毎日でも走りたいとまでは言ってないっス、話を盛らないで欲しいっス！

～～⏰～～

「と言うわけなんですどうしたらいいっスか姉御...」
「うん。まず姉御って言うのをやめよっか☆」

チーム練習が終わった後、オルフェちゃんがいきなり「最近できた話題のカフェに今から行きませんっスか？パフェ代はアタシが奢るんで...」なんて言ってくれたので、嬉しくて付いて来てしまった
今そのことをちょっと後悔している
カレンとしては、カワイイ写真を取ったり二人でガールズトークに花を咲かせることを期待していたのだ
それでもオルフェちゃんが真剣に悩んでいる姿を見ると、少しかわいそうに思えてくる。とりあえず話ぐらいは真面目に聞いてあげようかな？
「一番最初に約束したのはキャプチャちゃんだけなんだから、他の子との約束は断ったほうがいいよオルフェちゃん」
「それはそうなんスけど」
「んん？」
「せっかくアタシなんかを誘ってくれたのに断るのは忍びないというか...誘ってくれてすごく嬉しかったというか...」

「オルフェちゃん、最近お兄ちゃんに似てきてない？」
「む。どこがっスか。あと二人を断るのちょっと怖いっス」
それは、ちょっと否定できないかもしれない。そうはいっても、ショッピングに舞台鑑賞に並走なんてコースを一日でこなすなんてほぼ不可能だ
誰かに代わりを頼むか、いっそオルフェちゃんを三人に分けるぐらいしないと解決しないだろう
「なら、別の日にしてもらうなんてどうかな？どういう行動をとるにしても、今回のことは事情をちゃんと話して諦めてもらうしか...」
「.........諦める？」
ぶわりとオルフェちゃんのまとう空気が変わった。ふわふわの髪の毛が逆立ち、眠たげだった目がギラギラと輝きだす
もしかしてオルフェちゃん、カレンの発言が原因でレースの時のスイッチを押しちゃった...？

「ふ、ふふふ...アタシが、諦める？アタシに今まで出来なかったことなんて一つもないっス。玉乗りもスケートもダートで走ることだってそれなりに出来たっス...そのアタシが、諦める？」
こんなキャラのせいであまり想像がつかないが確かに、オルフェちゃんは天才だ
仮に今すぐレースを引退しても、次の日にはバラエティ番組に引っ張りだこになれるぐらいには何事も器用にこなす才能を持っている
でもその能力は身体的なものであって、今回のような問題には通用しないのではないか
「いいや、絶対こなして見せるっス。アタシに出来ないことなんてねえっス！ヨシ、そうと決まれば帰って計画を練るっス！姉御お先！」

声をかける間もなく、オルフェちゃんは運ばれてきたパフェをあっという間に平らげお会計よりも少し多めの金額をテーブルの上に置いて行ってしまった。
「う～ん」
一人カフェに残されたカレンは、去っていった金色の暴君の明日を思う。持ち前の器用さで途中までは上手くいくだろうが、それが最後まであの三人を相手に持つとは到底思えなかった
それでもいいじゃないかと冷酷なカレンが語りかける
人見知りのくせに、無意識に人たらしな行動をかますあの子にお灸をすえるいい機会だよと 結構楽し気に告げてくる
その通りだねといったん納得しかけたが、なぜかチームの部室として使用しているプレハブ小屋が倒壊するという光景が脳裏によぎった
オルフェちゃんの三又デート作戦と、プレハブ小屋は全く関係がないはずなのに一度浮かんだ惨状は頭からなかなか離れてくれない

一つため息をついたカレンは、後であの三人に事情を説明して納得してもらおうと思い直して、とりあえず目の前にあるカワイイパフェを撮影するべくスマートフォンをポケットから取り出したのだった

おしまい
修羅場になる舎弟が面白かったので書きました
本当はぐしゃぐしゃになったプレハブの前で姉御が「愚妹はマジで女に弱いな！」って笑うオチだったけどカレンチャンを相談役にしたらあっという間に回避されましたカレンチャンスゴイ

🐉うぅ…面倒見良いカレンチャンもカワイイ…

ウマ裂きの刑にでも処されるのか…

でもこれ説明した後にカレンチャンが舎弟と二人でカフェに行ったなんて言ったら結局プレハブ壊されない？

この舎弟イケメンだな…

クソボケはアイツ譲りか愚妹…

トレーナーにクソボケされ続けたせいで自分のクソボケっぷりに気づいてない...

😆オルそりゃやっちゃあかんでしょ！
😁1人1人を大事にせな

>😆オルそりゃやっちゃあかんでしょ！
>😁1人1人を大事にせな
悔しいけどぐうの字も出ない
ところで舎弟にそういう教育をしたクソボケのことトレーナーはどう思う？

>ところで舎弟にそういう教育をしたクソボケのことトレーナーはどう思う？
🤔俺がオルに教えたのは走りの事だけやで？

>この舎弟イケメンだな…
どのウチもスーパーイケメンっスけど？

（（（トレーナーに似てきたな…）））

オルフェちゃんのクソボケプイ！

フェーちゃんの鈍ちん…

オルフェのばか…

ウワーッ！被害者が集まってきてる！

違うッス話を聞いて下さいッス

いけると思ったんス

プイプイはなんだかんだいつもつるんでる延長だからそこまでではない
キャプチャはキャラがわからないけど多分そこまで酷いことにはならない
シオンがやばい

確かキャプチャは原作で舎弟と仲良かった数少ない馬だったっけ

>確かキャプチャは原作で舎弟と仲良かった数少ない馬だったっけ
🐴そしてとても綺麗な芦毛です

どんな時間でも葦毛の話になると飛んでくるッスねこの🐴

>No.885758058
ウワーッ！修羅場！

終
わ
り
だ

>オルフェちゃんのクソボケプイ！
>フェーちゃんの鈍ちん…
>オルフェのばか…
>No.885758058
うーんこれはペルソナ主人公めいた見事な修羅場…

>でもこれ説明した後にカレンチャンが舎弟と二人でカフェに行ったなんて言ったら結局プレハブ壊されない？
🐉オルフェーヴル。

>>でもこれ説明した後にカレンチャンが舎弟と二人でカフェに行ったなんて言ったら結局プレハブ壊されない？
>🐉オルフェーヴル。
なんすかカフェぐらいアンタも行けばいいじゃないっスか

なんか関係同期がキレてるッス...どうして...

>なんすかカフェぐらいアンタも行けばいいじゃないっスか
🐉出来たらもうとっくに行ってるんだよこの野郎ッ！！！(血涙)

モテモテオルフェ……

原作でも牝馬に負けることが多かったから女に弱いって言われてた舎弟...

仲良くない相手には無神経な発言で嫌われる
慕ってくる相手にはたらしてキレられる
恐ろしいコミュ障だ

ヒッ

シオンステイ

>仲良くない相手には無神経な発言で嫌われる
>慕ってくる相手にはたらしてキレられる
>恐ろしいコミュ障だ
黙ってるほうがまっしなやつだこれ

>黙ってるほうがまっしなやつだこれ
黙って走るとその強さと美しさにたくさんの人々が魅せられる

>>黙ってるほうがまっしなやつだこれ
>黙って走るとその強さと美しさにたくさんの人々が魅せられる
某アナウンサーみたいに脳を破壊された人たちが！バイオテロかな？

うわあっちの怪文書殴ってたらいっぱいイラスト描いてくださってる...ありがとうございます

舎弟書いてる「」が舎弟書いてる「」を殴る図