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ο株の本格的な流行が始まりましたがvariantの同定に苦戦している様子なので、私の所で行っているサンガー法によるシークエンシングで変異を同定する方法を紹介しておきます。S遺伝子のうち重要な変異がある領域約2kbを前半後半とnested PCRし、そのPCR産物をダイレクトシークエンシングして同定します
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コピーアンドペーストしやすいようにプライマーの配列を以下に書いておきます(前半:1030bp) Spike_mut1-F1,TCTCTTCTTAGTAAAGGTAGACTT Spike_mut1-R1,AAACTTCAYCAAAAGGGCACA Spike_mut1-F2,CAGAGTTGTTATTTCTAGTGATGT Spike_mut1-R2,CTAACAATAGATTCTGTTGGTTG
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この方法はδ株のゲノム解析用に設計したので、同定できるのはSタンパクの699番目のアミノ酸までです。ο株の下流の変異(N764K, D796Y, N856K, Q954H, N969K, L981F)は同定出来ません。必要であれば残りの領域のPCRを別途行ってください。今のところS遺伝子の約2kbを同定出来ればvariantはわかります。
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RT-PCRには東洋紡のKOD FX neoを使ってone stepで1st PCRを行います。他のDNA polymeraseではThermo FisherのPlatinum Taqを試しましたが、少々感度が落ちました(データは示しません)。1kbp以上のやや長いPCRはKODの方が得意なようです。
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必要なRNAのコピー数ですが、N領域で300コピー以上あれば概ね前半後半ともに増幅することを確認しています。100コピー前後は出たり出なかったり、それ以下だと増幅は難しいです。(Ct値で言えば30以下がサンプルとして望ましい)
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変異株の同定は今までは病態の進行を予想する程度の意味しかありませんでしたが、ο株では抗体カクテル療法の効果が著しく低下するため、治療を行う前にシークエンシングを行ってゲノム解析をする必要があります。逆にο株以外であれば、今までの抗体カクテル療法が行えるとの判断ができます。
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東洋紡のKODを使う世界的に見るとちょっと特殊なPCRを行うので論文などにすることを見送っていました。単にPCRのプライマーを設計したというだけなのであまり論文化する価値がないので、この機会に紹介しました。プライマーはご自由に使っていただいて構いません。ゲノム解析の一助になればと思います
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