海外ミステリ百選 by 幻影の書庫
各種ベスト表を手がかりに、海外古典を読み漁っていた学生時代。
それが自分自身の海外ミステリ体験の、ほとんどを占めています。
だから新味や面白味のないベスト表だけど、百作選んでみました。
[ ディクスン・カー篇 ]
ミステリ界三大巨匠の一人。私が最も敬愛する本格ミステリ作家。
オカルト趣味。ロマンス。不可能犯罪。世界最高の密室派の巨匠。
1. 火刑法廷 ディクスン・カー
2. 皇帝のかぎ煙草入れ ディクスン・カー
3. 死者はよみがえる ディクスン・カー
4. ビロードの悪魔 ディクスン・カー
5. 三つの棺 ディクスン・カー
6. 貴婦人として死す カーター・ディクスン
7. 白い僧院の殺人 カーター・ディクスン
8. 第三の銃弾 カーター・ディクスン
9. ユダの窓 カーター・ディクスン
[ アガサ・クリスティ篇 ]
最高のミステリ作家を選んで、誰をも納得させるなら彼女だろう。
彼女に騙されたことのないミステリ読者なんて、多分存在しない。
10.ABC殺人事件 アガサ・クリスティ
11.アクロイド殺害事件 アガサ・クリスティ
12.検察側の証人 アガサ・クリスティ
13.葬儀を終えて アガサ・クリスティ
14.そして誰もいなくなった アガサ・クリスティ
15.チムニーズ荘の秘密 アガサ・クリスティ
16.ナイルに死す アガサ・クリスティ
17.招かれざる客 アガサ・クリスティ
[ エラリー・クイーン篇 ]
些細な手がかりから、華麗な論理を紡ぎ出す、ロジック派の巨匠。
謎と論理と解決という本格の不可欠要素を、理想型に組み上げる。
18.エジプト十字架の謎 エラリー・クイーン
19.ギリシャ棺の謎 エラリー・クイーン
20.シャム双子の謎 エラリー・クイーン
21.Xの悲劇 バーナビー・ロス
22.Yの悲劇 バーナビー・ロス
23.Zの悲劇 バーナビー・ロス
[ 正当派古典本格篇 ]
ビバ、黄金期。本格ミステリが素晴らしい輝きを放っていた時代。
王道から様々な趣向作まで、嗚呼、ミステリはこんなにも美しい。
24.傾いたローソク E・S・ガードナー
26.死体をどうぞ ドロシー・L・セイヤーズ
27.グリーン家殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン
28.僧正殺人事件 S・S・ヴァン・ダイン
29.最上階の殺人 アントニー・バークリー
30.毒入りチョコレート事件 アントニー・バークリー
31.はなれわざ クリスチアナ・ブランド
32.メリー・ウィドウの航海 ニコラス・ブレイク
33.被害者を捜せ! パトリシア・マガー
[ 正当派現代本格篇 ]
まろやかに醸造されたヴィンテージワインを、新しい器で愉しむ。
舞台や時代やモチーフが変われど、本格の愉悦は永遠に変わらず。
34.薔薇の名前 ウンベルト・エーコ
35.古い骨 アーロン・エルキンズ
36.ウッドストック行最終バス コリン・デクスター
37.キドリントンから消えた娘 コリン・デクスター
38.興奮 ディック・フランシス
39.偽のデュー警部 ピーター・ラブゼイ
[ 不可能犯罪趣味篇 ]
不可能犯罪こそ、ミステリの最大の醍醐味だと、信じて疑わない。
不可能を可能にしてしまう、魔術師達のあの手この手をご覧あれ!
40.四つの扉 ポール・アルテ
41.衣装戸棚の女 ピーター・アントニイ
42.二つの密室 F・W・クロフツ
43.ビッグ・ボウの殺人 イスラエル・ザングヴィル
45.見えないグリーン ジョン・スラデック
46.魔の淵 ヘイク・タルボット
47.ジェゼベルの死 クリスチアナ・ブランド
49.大密室 ボアロー&ナルスジャック
50.首のない女 クレイトン・ロースン
[ 裏本格篇 ]
王道からはズレていようが、それを逆に魅力にしてしまう強者達。
癖のある趣向作品ながら、それぞれにミステリを突き詰めた逸品。
51.血のついたエッグ・コージイ ジェームズ・アンダーソン
52.ホッグ連続殺人 ウィリアム・M・デアンドリア
53.五番目のコード D・M・ディヴァイン
54.誰がロビンズ一家を殺したか? チャステイン&アドラー
55.赤い右手 J・T・ロジャーズ
[ ユーモアミステリ編 ]
ほのぼの、くすくす、にんまり、ゲラゲラ。笑いの蔭に本格あり。
笑いながらも良質の本格が楽しめる。これって結構贅沢じゃない?
56.くたばれ健康法! アラン・グリーン
57.お楽しみの埋葬 エドマンド・クリスピン
58.スカイジャック トニー・ケンリック
59.猿来たりなば エリザベス・フェラーズ
60.ドーヴァー4/切断 ジョイス・ポーター
61.スイート・ホーム殺人事件 クレイグ・ライス
[ SFミステリ篇 ]
未来世界にも、ファンタジーの世界にも、ミステリは生きている。
日常とは全く違う世界で展開される、ミステリを体験してみよう。
62.鋼鉄都市 アイザック・アシモフ
63.魔術師が多すぎる ランドル・ギャレット
64.死者の書 ジョナサン・キャロル
65.リプレイ ケン・グリムウッド
66.星を継ぐもの ジェイムズ・P・ホーガン
[ サスペンス・スリラー・倒叙篇 ]
陥穽は突然襲い来る。そう、サスペンスにはサプライズが似合う。
雰囲気に酔い、展開に惑い、プロットに漂って、驚愕におののく。
67.幻の女 ウィリアム・アイリッシュ
68.切り札の男 ハドリー・チェイス
69.心ひき裂かれて リチャード・ニーリィ
70.トライアル&エラー アントニー・バークリー
71.死の接吻 アイラ・レヴィン
[ 冒険・スパイ・ハードボイルド篇 ]
通常のベスト表なら、多分このコーナーがもっと分厚くなるはず。
本格ファンをも愉しませる作品だけに、絞り込んだ結果がこれだ。
72.パンドラ抹殺文書 マイケル・バー・ゾウハー
73.シャドー81 グラハム・ネイサン
74.鷲は舞い降りた ジャック・ヒギンズ
75.別れを告げに来た男 ブライアン・フリーマントル
76.さむけ ロス・マクドナルド
77.荒鷲の要塞 アリステア・マクリーン
[ 本格系短編集篇 ]
ミステリの基本形が、この素晴らしき短編集達に凝縮されている。
ミステリは本格に始まり、本格に終わりはない。そう信じている。
78.黒後家蜘蛛の会 アイザック・アシモフ
79.隅の老人の事件簿 バロネス・オルツイ
81.ブラウン神父の童心 G・K・チェスタトン
82.シャーロック・ホームズの冒険 A・コナン・ドイル
83.思考機械の事件簿 ジャック・フットレル
85.招かれざる客たちのビュッフェ クリスチアナ・ブランド
87.ママは何でも知っている ジェイムズ・ヤッフェ
88.八点鐘 モーリス・ルブラン
[ 非本格系短編集篇 ]
犯罪物、パロディ、コント、詐欺、ホラー。本格が全てではない。
ミステリの楽しみは無数にあることがわかる、愛すべき短編集達。
89.特別料理 スタンリイ・エリン
90.炎のなかの絵 ジョン・コリア
91.うまい犯罪、しゃれた犯罪 ヘンリイ・スレッサー
92.あなたに似た人 ロアルド・ダール
93.シュロック・ホームズの冒険 ロバート・L・フィッシュ
94.真っ白な嘘 フレドリック・ブラウン
95.巨匠を笑え ジョン・L・ブリーン
96.楽しい悪夢 ロバート・ブロック
97.O・ヘンリー・ミステリー傑作選 O・ヘンリー
[ 別格編その1 ]
わずか数編の作品で、ミステリの基本パターンを生み出した天才。
ミステリの始祖であるばかりではない。その凄さはこれでわかる。
99.ポオ小説全集1~4 エドガー・アラン・ポー
[ 別格編その2 ]
アンソロジーを選ぶのは、反則だとわかっているが許して欲しい。
だってこれは日本が誇るべき、ミステリ者のバイブルなのだから。
100.世界短編傑作集1~5 江戸川乱歩編
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