「…もう一回いきましょう!せーの!…」との呼びかけで、ようやく数人が反応するも、蚊の鳴くような声。なんだか非常にやるせない気持ちになって、早くこの場から立ち去りたくなったのを覚えています。
館内で浮いていたトム&ジェリーの着ぐるみ
クオリティが低いのは、アトラクションだけではありません。駐車場スペースがなかったり、テナント出店された飲食店の統一感が皆無だったり、地下1階フロアを徘徊するトム&ジェリーの着ぐるみがあきらかに場違いだったりと、いろいろ突っ込みどころ満載でした。
こうしたチープさもあって、オープンから半年もすると、目に見えて客入りが減っていきます。人が来ないのでは、営業していても仕方ありません。そのため、オープン当初は21時だった閉館時間が半年で20時になり、最後は18時になったそうです。
「寅さんの死」によって、入場者数が激減
追い討ちをかけるように、オープンから1年足らずで不幸な出来事が起こります。松竹の看板シリーズ『男はつらいよ』の主人公・寅さん演じていた渥美清が、1996年8月4日に亡くなったのです。