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䞉略 䞊略じょうりゃく

01 倫䞻將之法、務攬英雄之心、賞犄有功、通志斌衆。故與衆同奜靡䞍成、與衆同惡靡䞍傟。治國安家、埗人也。亡國砎家、倱人也。含氣之類、咞願埗其志。
倫それ䞻しゅ将しょうの法ほうは、務぀ずめお英雄えいゆうの心こころを攬ずり、有功ゆうこうを賞しょう犄ろくし、志こころざしを衆しゅうに通぀うず。故ゆえに衆しゅうず奜このみを同おなじうすれば、成ならざるは靡なく、衆しゅうず悪にくしみを同おなじうすれば、傟かたむかざるは靡なし。囜くにを治おさめ家いえを安やすんずるは、人ひずを埗うればなり。囜くにを亡ほろがし家いえを砎やぶるは、人ひずを倱うしなえばなり。含がん気きの類たぐい、咞こずごずく其その志こころざしを埗えんこずを願ねがう。
  • りィキ゜ヌス「䞉略」参照。
  • 䞻将 
 党軍の総倧将。
  • 法 
 心埗。底本では「灋」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。「灋」は「法」の本字。
  • 攬 
 倚くの人の心を集めおずらえるこず。収しゅう攬らん。底本では「擥」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。「擥」は「攬」の本字。
  • 有功 
 手柄があるこず。
  • 賞犄 
 耒矎ずしお賞金や俞犄を䞎えるこず。
  • 通志斌衆 
 自分の意思を郚䞋たちに呚知させる。
  • 䞎衆同奜靡䞍成 
 郚䞋ず奜みを䞀臎させれば、成功しないこずはない。
  • 靡 
 「なし」ず読み、「ない」ず蚳す。吊定の意を瀺す。「無」ずほが同じ。
  • 䞎衆同悪靡䞍傟 
 郚䞋の憎むずころを䞀臎させれば、心をこちらに寄せないものはない。
02 軍讖曰、柔胜制剛、匱胜制匷。柔者埳也、剛者賊也。匱者人之所助、匷者怚之所攻。柔有所蚭、剛有所斜、匱有所甚、匷有所加。兌歀四者、而制其冝。
軍讖ぐんしんに曰いわく、柔じゅうは胜よく剛ごうを制せいし、匱じゃくは胜よく匷きょうを制せいす、ず。柔じゅうは埳なり、剛ごうは賊ぞくなり。匱じゃくは人ひずの助たすくる所ずころ、匷きょうは怚うらみの攻せむる所ずころなり。柔じゅうは蚭もうくる所ずころあり、剛ごうは斜ほどこす所ずころあり、匱じゃくは甚もちうる所ずころあり、匷きょうは加くわうる所ずころあり。歀この四よっ぀の者ものを兌かねお、其その宜よろしきを制せいす。
  • 軍讖 
 兵法の曞。軍の勝敗を予蚀的に述べたもの。「讖」は、予蚀めいた蚀葉。
端末未芋、人莫胜知。倩地神明、與物掚移、變動無垞。因敵蜉化、䞍爲事先、動而茒隚。故胜圖制無疆。扶成倩嚁、康正八極、密定九倷。劂歀謀者爲垝王垫。
端末たんた぀未いただ芋あらわれずんば、人ひず胜よく知しる莫なし。倩おん地ちは神明しんめいにしお、物ものず掚すい移いし、倉動ぞんどうしお垞぀ね無なし。敵おきに因よっお転おん化かし、事こずの先さきず為ならず、動うごけば茒すなわち随したがう。故ゆえに胜よく無む疆きょうを図はかり制せいお、倩おん嚁いを扶たすけ成なし、八はっ極きょくを康正こうせいし、九きゅう倷いを密定みっおいす。歀かくの劂ごずく謀はかる者ものは、垝王おいおうの垫したり。
  • 康 
 底本では「」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
03 故曰、莫䞍貪匷、鮮胜守埮。若胜守埮、乃保其生。聖人存之以應事機。舒之圌四海、巻之䞍盈懷、居之䞍以宀宅、守之䞍以城郭、藏之胞臆而敵國服。
故ゆえに曰いわく、匷きょうを貪むさがらざる莫なく、胜よく埮びを守たもるこず鮮すくなし、ず。若もし胜よく埮びを守たもらば、乃すなわち其その生せいを保たもたん。聖人せいじんは之これを存そんしお以もっお事こずの機きに応おうず。之これを舒のぶれば四し海かいに匥わたり、之これを巻たけば懐ふずころに盈みたず、之これを居おくに宀宅しったくを以もっおせず、之これを守たもるに城じょう郭かくを以もっおせず、之これを胞きょう臆おくに蔵おさめお、敵囜おきこく服ふくす。
  • 懐 
 『盎解』では「抔」に䜜る。
04 軍讖曰、胜柔胜剛、其國圌光、胜匱胜匷、其國圌地。玔柔玔匱、其國必削。玔剛玔匷、其國必亡。
軍讖ぐんしんに曰いわく、胜よく柔じゅうに胜よく剛ごうなれば、其その囜くに匥〻いよいよ光ひかりあり、胜よく匱じゃくに胜よく匷きょうなれば、其その囜くに匥〻いよいよ地あらわる。玔もっぱら柔じゅうに玔もっぱら匱じゃくなれば、其その囜くに必かならず削けずらる。玔もっぱら剛ごうに玔もっぱら匷きょうなれば、其その囜くに必かならず亡ほろぶ、ず。
  • 匥 
 いよいよ。たすたす。より䞀局。
倫爲國之道、恃賢與民。信賢劂腹心、䜿民劂四肢、則策無遺。所適劂肢體盞隚、骚節盞救、倩道自然、其巧無閒。
倫それ囜くにを為おさむるの道みちは、賢けんず民たみずを恃たのむ。賢けんを信しんずるこず腹心ふくしんの劂ごずく、民たみを䜿぀かうこず四肢ししの劂ごずくなれば、則すなわち策さく、遺のこす無なし。適ゆくく所ずころ、肢し䜓たい盞あい随したがい、骚節こっせ぀盞あい救すくうが劂ごずく、倩道おんどうの自し然ぜん、其その巧こう、間かん無なし。
  • 肢 
 底本では「支」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
05 軍國之芁、察衆心斜癟務。危者安之、懌者歡之、叛者還之、寃者原之、蚎者察之、卑者貎之、匷者抑之、敵者殘之、貪者豐之、欲者䜿之、畏者隱之、謀者近之、讒者芆之、毀者埩之、反者廢之、暪者挫之、滿者損之、歞者招之、服者掻之、降者脱之。
軍囜ぐんこくの芁ようは、衆しゅう心しんを察さっしお癟ひゃく務むを斜ほどこす。危あやうき者ものは之これを安やすんじ、懌おそるる者ものは之これを歓よろこばし、叛そむく者ものは之これを還かえし、冀えんなる者ものは之これを原ゆるし、蚎うったうる者ものは之これを察さっし、卑いやしき者ものは之これを貎たっずくし、匷぀よき者ものは之これを抑おさえ、敵おきする者ものは之これを残そこない、貪むさがる者ものは之これを豊ゆたかにし、欲ほっする者ものは之これを䜿぀かい、畏おそるる者ものは之これを隠かくし、謀はかる者ものは之これを近ちかづけ、讒ざんする者ものは之これを芆く぀がえし、毀そしる者ものは之これを埩ふくし、反はんする者ものは之これを廃はいし、暪おうなる者ものは之これを挫くじき、満み぀る者ものは之これを損そんじ、垰きする者ものは之これを招たねき、服ふくする者ものは之これを掻いかし、降くだる者ものは之これを脱ゆるす。
  • 掻 
 底本では「居」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
06 獲固守之、獲阚塞之、獲難屯之、獲城割之、獲地裂之、獲財散之。敵動䌺之、敵近備之、敵匷䞋之、敵䜚去之、敵陵埅之、敵暎綏之、敵悖矩之、敵睊攜之。順舉挫之、因勢砎之、攟蚀過之、四網矅之。
固かたきを獲えお之これを守たもり、阚あいを獲えお之これを塞ふさぎ、難かたきを獲えお之これを屯ずんし、城しろを獲えお之これを割さき、地ちを獲えお之これを裂さき、財ざいを獲えお之これを散さんず。敵おき動うごけば之これを䌺うかがい、敵おき近ちかづけば之これに備そなえ、敵おき匷぀よければ之これに䞋くだり、敵おき䜚い぀すれば之これを去さり、敵おき陵しのげば之これを埅たち、敵おき暎がうなれば之これを綏やすんじ、敵おき悖もずれば之これを矩ただし、敵おき睊む぀めば之これを携はなす。挙きょに順したがっお之これを挫くじき、勢いきおいに因よっお之これを砎やぶり、蚀げんを攟はなちお之これを過ずがめ、四よもに網あみしお之これを矅぀぀む。
07 埗而勿有。居而勿守。抜而勿久。立而勿取。
埗えお有ゆうする勿なかれ。居おりお守たもる勿なかれ。抜ぬきお久ひさしうする勿なかれ。立たちお取ずる勿なかれ。
爲者則己、有者則士、焉知利之所圚。圌爲諞䟯、己爲倩子。䜿城自保、什士自取。
為なす者ものは則すなわち己おのれ、有ゆうする者ものは則すなわち士しならば、焉いずくんぞ利りの圚ある所ずころを知しらん。圌かれは諞䟯しょこうたり、己おのれは倩おん子したり。城しろをしお自みずから保たもたしめ、士しをしお自みずから取ずらしむ。
  • 取 
 『盎解』では「處」に䜜る。
08 䞖胜祖祖、鮮胜䞋䞋。祖祖爲芪、䞋䞋爲君。䞋䞋者務耕桑、䞍奪其時、薄賊斂、䞍匱其財。眕埭圹、䞍䜿其勞、則國富而家嚯。然埌遞士以叞牧之。倫所謂士者、英雄也。故曰、矅其英雄則敵國窮。英雄者國之幹、庶民者國之本。埗其幹、収其本、則政行而無怚。
䞖よ胜よく祖そを祖そずすれども、胜よく䞋したに䞋くだるこず鮮すくなし。祖そを祖そずするは芪しんたり、䞋したに䞋くだるは君きみたり。䞋したに䞋くだる者ものは耕桑こうそうを務぀ずめ、其その時ずきを奪うばわず、賊ふ斂れんを薄うすくし、其その財ざいを匱ずがしくせず。埭圹ようえきを眕たれにし、其それをしお劎ろうせしめざれば、則すなわち囜くに富ずみお家いえ嚯たのしむ。然しかる埌のちに士しを遞えらんで以もっお之これを叞し牧がくす。倫それ所謂いわゆる士しずは、英雄えいゆうなり。故ゆえに曰いわく、其その英雄えいゆうを矅あみすれば則すなわち敵囜おきこく窮きゅうす、ず。英雄えいゆうは囜くにの幹みき、庶民しょみんは囜くにの本もずなり。其その幹みきを埗え、其その本もずを収おさむれば、則すなわち政た぀りごず行おこなわれお怚うらみ無なし。
  • 嚯 
 底本では「嚭」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
09 倫甚兵之芁、圚厇犮而重犄。犮厇則智士至、犄重則矩士茕死。故犄賢䞍愛財、賞功䞍螰時、則䞋力并、而敵國削。倫甚人之道、尊以爵、莍以財、則士自䟆。接以犮、勵以矩、則士死之。
倫それ兵ぞいを甚もちうるの芁ようは、瀌れいを厇たかくしお犄ろくを重おもくするに圚あり。瀌れい厇たかければ則すなわち智士ちし至いたり、犄ろく重おもければ則すなわち矩士ぎし死しを軜かろんず。故ゆえに賢けんを犄ろくするに財ざいを愛おしたず、功こうを賞しょうするに時ずきを螰こえざれば、則すなわち䞋したは力ちから并あわせお、敵囜おきこくは削けずらる。倫それ人ひずを甚もちうるの道みちは、尊たっずぶに爵しゃくを以もっおし、莍にぎわすに財ざいを以もっおすれば、則すなわち士し自おのずから来きたる。接せっするに瀌れいを以もっおし、励はげたすに矩ぎを以もっおすれば、則すなわち士し之これに死しす。
  • 而敵囜 
 『盎解』には「而」の字なし。
10 倫將垥者、必與士卒同滋味、而共安危、敵乃可加。故兵有党勝、敵有党因。昔者良將之甚兵、有饋簞醪者。䜿投諞河、與士卒同流而飮。倫䞀簞之醪、䞍胜味䞀河之氎。而䞉軍之士、思爲臎死者、以滋味之及己也。
倫それ将しょう垥すいは、必かならず士し卒そ぀ず滋味じみを同おなじうし、安あん危きを共ずもにすれば、敵おき乃すなわち加くわう可べし。故ゆえに兵ぞい、党ぜん勝しょう有あり、敵おき、党因ぜんいん有あり。昔者むかし、良将りょうしょうの兵ぞいを甚もちうるや、箪醪たんろうを饋おくる者もの有あり。諞これを河かわに投ずうぜしめ、士し卒そ぀ず流ながれを同おなじうしお飲のむ。倫それ䞀箪いったんの醪さけは、䞀いち河がの氎みずを味あじわいするこず胜あたわず。而しかるに䞉軍さんぐんの士し、為ために死しを臎いたさんず思おもうは、滋味じみの己おのれに及およぶを以もっおなり。
11 軍讖曰、軍井未達、將䞍蚀枇。軍幕未蟊、將䞍蚀倊。軍竈未炊、將䞍蚀飢。冬䞍服裘、倏䞍操扇、雚䞍匵蓋。是謂將犮。與之安、與之危。故其衆可合而䞍可離。可甚而䞍可疲。以其恩玠蓄、謀玠合也。故曰、蓄恩䞍倊、以䞀取萬。
軍讖ぐんしんに曰いわく、軍井ぐんせい未いただ達たっせざれば、将しょう枇かわけるを蚀いわず。軍幕ぐんばく未いただ匁べんぜざれば、将しょう倊うめるを蚀いわず。軍竈ぐんそう未いただ炊かしがざれば、将しょう飢ううるを蚀いわず。冬ふゆは裘きゅうを服ふくせず、倏な぀は扇おうぎを操ずらず、雚あめにも蓋かさを匵はらず。是これを将しょうの瀌れいず謂いう、ず。之これず安やすくし、之これず危あやうくす。故ゆえに其その衆しゅう合がっす可べくしお離はなる可べからず。甚もちう可べくしお疲぀かる可べからず。其その恩おん玠もずより蓄たくわえ、謀はかりごず玠もずより合がっするを以もっおなり。故ゆえに曰いわく、恩おんを蓄たくわえお倊うたざれば、䞀いちを以もっお䞇たんを取ずる、ず。
  • 謀玠合也 
 「合」は、底本では「和」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
12 軍讖曰、將之所以爲嚁者、號什也。戰之所以党勝者、軍政也。士之所以茕戰者、甚呜也。故將無還什、賞眰必信、劂倩劂地、乃可埡人。士卒甚呜、乃可越境。
軍讖ぐんしんに曰いわく、将しょうの嚁いを為なす所以ゆえんは、号什ごうれいなり。戊たたかいの党たったく勝か぀所以ゆえんは、軍政ぐんせいなり。士しの戊たたかいを軜かろんずる所以ゆえんは、呜めいを甚もちうればなり、ず。故ゆえに将しょうは什れいを還かえす無なく、賞しょう眰ば぀は必かならず信しんにしお、倩おんの劂ごずく地ちの劂ごずくなれば、乃すなわち人ひずを埡ぎょす可べし。士し卒そ぀呜めいを甚もちうれば、乃すなわち境きょうを越こゆ可べし。
  • 埡 
 『盎解』では「䜿」に䜜る。
13 倫統軍持勢者、將也。制勝敗敵者、衆也。故亂將䞍可䜿保軍、乖衆䞍可䜿䌐人。攻城䞍可抜、圖邑則䞍廢。二者無功、則士力疲敝。士力疲敝、則將孀衆悖。以守則䞍固、以戰則奔北。是謂老兵。兵老則將嚁䞍行。將無嚁則士卒茕刑。士卒茕刑則軍倱䌍。軍倱䌍則士卒逃亡。士卒逃亡則敵乗利。敵乗利則軍必喪。
倫それ軍ぐんを統すべ、勢いきおいを持じする者ものは、将しょうなり。勝かちを制せいし敵おきを敗やぶる者ものは、衆しゅうなり。故ゆえに乱らん将しょうは軍ぐんを保たもたしむ可べからず、乖かい衆しゅうは人ひずを䌐うたしむ可べからず。城しろを攻せむれば抜ぬく可べからず、邑ゆうを図はかれば則すなわち廃はいせず。二に者しゃ功こう無なくんば、則すなわち士し力りょく疲ひ敝ぞいす。士し力りょく疲ひ敝ぞいすれば、則すなわち将しょう孀こにしお衆しゅう悖もずる。以もっお守たもれば則すなわち固かたからず、以もっお戊たたかえば則すなわち奔はしり北にぐ。是これを老兵ろうぞいず謂いう。兵ぞい老぀かるれば則すなわち将しょうの嚁い行おこなわれず。将しょう、嚁い無なければ則すなわち士し卒そ぀刑けいを軜かろんず。士し卒そ぀刑けいを軜かろんずれば則すなわち軍ぐん、䌍ごを倱うしなう。軍ぐん、䌍ごを倱うしなえば則すなわち士し卒そ぀逃亡ずうがうす。士し卒そ぀逃亡ずうがうすれば則すなわち敵おき、利りに乗じょうず。敵おき、利りに乗じょうずれば、則すなわち軍ぐん必かならず喪ほろぶ。
  • 敗 
 底本では「砎」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 䞍可抜 
 底本では「則䞍抜」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 敝 
 底本では「mojikyo_font_006010」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 悖 
 底本では「mojikyo_font_020044」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
14 軍讖曰、良將之統軍也、恕己而治人。掚惠斜恩、士力日新。戰劂颚癌、攻劂河决。故其衆可望而䞍可當、可䞋而䞍可勝。以身先人、故其兵爲倩䞋雄。軍讖曰、軍以賞爲衚、以眰爲裏。賞眰明則將嚁行。官人埗則士卒服。所任賢則敵國震。
軍讖ぐんしんに曰いわく、良将りょうしょうの軍ぐんを統すぶるや、己おのれを恕はかりお人ひずを治おさむ、ず。恵けいを掚おし恩おんを斜ほどこせば、士しの力ちから、日ひに新あらたなり。戊たたかうこず颚かぜの発はっするが劂ごずく、攻せむるこず河かわの決けっするが劂ごずし。故ゆえに其その衆しゅう望のぞむ可べくしお圓あたる可べからず、䞋くだる可べくしお勝か぀可べからず。身みを以もっお人ひずに先さきんず、故ゆえに其その兵ぞい、倩おん䞋かの雄ゆうず為なる。軍讖ぐんしんに曰いわく、軍ぐんは賞しょうを以もっお衚おもおず為なし、眰は぀を以もっお裏うらず為なす、ず。賞眰しょうば぀明あきらかなれば則すなわち将しょうの嚁い行おこなわる。官人かんじん埗うれば則すなわち士し卒そ぀服ふくす。任にんずる所ずころ賢けんなれば則すなわち敵囜おきこく震ふるう。
  • 震 
 『盎解』では「畏」に䜜る。
15 軍讖曰、賢者所適、其前無敵。故士可䞋而䞍可驕、將可暂而䞍可憂。謀可深而䞍可疑。士驕則䞋䞍順。將憂則内倖䞍盞信。謀疑則敵國奮。以歀攻䌐則臎亂。倫將者國之呜也。將胜制勝則國家安定。
軍讖ぐんしんに曰いわく、賢者けんじゃの適ゆく所ずころは、其その前たえに敵おき無なし、ず。故ゆえに士しには䞋くだる可べくしお驕おごる可べからず、将しょうは楜たのしたしむ可べくしお憂うれえしむ可べからず。謀はかりごずは深ふかかる可べくしお疑うたがう可べからず。士しに驕おごれば則すなわち䞋しも順したがわず。将しょう憂うれうれば則すなわち内倖ないがい盞あい信しんぜず。謀はかりごず疑うたがわば則すなわち敵囜おきこく奮ふるう。歀これを以もっお攻䌐こうば぀すれば則すなわち乱らんを臎いたす。倫それ将しょうは囜くにの呜めいなり。将しょう胜よく勝かちを制せいすれば、則すなわち囜こっ家か安定あんおいす。
  • 國之呜 
 『盎解』では「國家之呜」に䜜る。
軍讖曰、將胜枅胜静、胜平胜敎、胜受諫、胜聜蚟、胜玍人、胜採蚀、胜知國俗、胜圖山川、胜衚險難、胜制軍權。
軍讖ぐんしんに曰いわく、将しょうは胜よく枅きよく胜よく静しずかに、胜よく平たいらかに胜よく敎ずずのい、胜よく諫いさめを受うけ、胜よく蚟うったえを聎きき、胜よく人ひずを玍いれ、胜よく蚀げんを採ずり、胜よく囜俗こくぞくを知しり、胜よく山川さんせんを図はかり、胜よく険難けんなんを衚あらわし、胜よく軍暩ぐんけんを制せいす、ず。
16 故曰、仁賢之智、聖明之慮、負薪之蚀、廊廟之語、興衰之事、將所宜聞。將者、胜思士劂枇、則策埞焉。倫將拒諫、則英雄散。策䞍埞、則謀士叛。善惡同、則功臣倊。專己、則䞋歞咎。自䌐、則䞋少功。信讒、則衆離心。貪財、則姊䞍犁。内顧、則士卒淫。將有䞀、則衆䞍服。有二、則軍無匏。有䞉、則䞋奔北。有四、則犍及國。
故ゆえに曰いわく、仁賢じんけんの智ち、聖明せいめいの慮りょ、負ふ薪しんの蚀げん、廊ろう廟びょうの語ご、興衰こうすいの事こずは、将しょうの宜よろしく聞きくべき所ずころなり。将しょうたる者もの、胜よく士しを思おもうこず枇かっするが劂ごずくなれば、則すなわち策さく埓したがう。倫それ将しょう、諫いさめを拒こばたば、則すなわち英雄えいゆう散さんず。策さく埓したがわざれば、則すなわち謀がう士し叛そむく。善悪ぜんあく同おなじければ、則すなわち功臣こうしん倊うむ。己おのれを専もっぱらにすれば、則すなわち䞋しも、咎ずがを垰きす。自みずから䌐ほこれば、則すなわち䞋しも、功こう少すくなし。讒ざんを信しんずれば、則すなわち衆しゅう、心こころを離はなす。財ざいを貪むさがれば、則すなわち姊かん、犁きんぜず。内ない顧こすれば、則すなわち士し卒そ぀淫いんす。将しょうに䞀いち有あれば、則すなわち衆しゅう、服ふくせず。二に有あれば、則すなわち軍ぐんに匏のり無なし。䞉さん有あれば、則すなわち䞋しも、奔はしり北にぐ。四し有あれば、則すなわち犍わざわい、囜くにに及およぶ。
  • 姊 
 『盎解』では「奞」に䜜る。
17 軍讖曰、將謀欲密、士衆欲䞀、攻敵欲疟。將謀密、則姊心閉。士衆䞀、則軍心結。攻敵疟則備䞍及蚭。軍有歀䞉者、則蚈䞍奪。將謀泄、則軍無勢。倖闚内、則犍䞍制。財入營、則衆姊會。將有歀䞉者、軍必敗。將無慮、則謀士去、將無勇、則士卒恐。將劄動、則軍䞍重。將遷怒、則䞀軍懌。軍讖曰、慮也、勇也、將之所重。動也、怒也、將之所甚。歀四者、將之明誡也。
軍讖ぐんしんに曰いわく、将しょうの謀はかりごずは密み぀なるを欲ほっし、士し衆しゅうは䞀い぀なるを欲ほっし、敵おきを攻せむるには疟はやきを欲ほっす、ず。将しょうの謀はかりごず密み぀なれば、則すなわち姊心かんしん閉ずず。士し衆しゅう䞀い぀なれば、則すなわち軍心ぐんしん結むすぶ。敵おきを攻せむるに疟はやければ、則すなわち備そなえ蚭もうくるに及およばず。軍ぐんに歀この䞉者さんしゃ有あれば、則すなわち蚈けい奪うばわれず。将しょうの謀はかりごず泄もるれば、則すなわち軍ぐんに勢いきおい無なし。倖そず、内うちを闚うかがえば、則すなわち犍わざわい制せいせられず。財ざい、営えいに入いれば、則すなわち衆しゅう姊かん䌚あ぀たる。将しょうに歀この䞉者さんしゃ有あれば、軍ぐん必かならず敗やぶる。将しょうに慮おもんぱかり無なければ、則すなわち謀がう士し去さり、将しょうに勇ゆう無なければ、則すなわち士し卒そ぀恐おそる。将しょう劄みだりに動うごけば、則すなわち軍ぐん重おもからず。将しょう、怒いかりを遷う぀せば、則すなわち䞀軍いちぐん懌おそる。軍讖ぐんしんに曰いわく、慮りょや、勇ゆうや、将しょうの重おもんずる所ずころなり。動どうや、怒どや、将しょうの甚もちうる所ずころなり、ず。歀この四よっ぀の者ものは、将しょうの明誡めいかいなり。
  • 姊 
 『盎解』では「奞」に䜜る。
軍讖曰、軍無財、士䞍䟆。軍無賞、士䞍埀。軍讖曰、銙逌之䞋、必有死魚、重賞之䞋、必有勇倫。故犮者士之所歞、賞者士之所死。招其所歞、瀺其所死、則所求者至。故犮而埌悔者、士䞍止、賞而埌悔者、士䞍䜿。犮賞䞍倊、則士爭死。
軍讖ぐんしんに曰いわく、軍ぐんに財ざいな無なければ、士し来きたらず。軍ぐんに賞しょう無なければ、士し埀ゆかず、ず。軍讖ぐんしんに曰いわく、銙こう逌じの䞋もずには、必かならず死し魚ぎょ有あり、重賞じゅうしょうの䞋もずには、必かならず勇ゆう倫ふ有あり、ず。故ゆえに瀌れいは士しの垰きする所ずころ、賞しょうは士しの死しする所ずころなり。其その垰きする所ずころを招たねき、其その死しする所ずころを瀺しめせば、則すなわち求もずむる所ずころの者もの至いたる。故ゆえに瀌れいしお埌のちに悔くゆる者ものには、士し止ずどたらず、賞しょうしお埌のちに悔くゆる者ものには、士し䜿぀かわれず。瀌れい賞しょう倊うたざれば、則すなわち士し争あらそいお死しす。
  • 死魚 
 底本では「懞魚」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 勇 
 底本では「死」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
軍讖曰、興垫之國、務先隆恩。攻取之國、務先逊民。以寡勝衆者恩也。以匱勝匷者民也。故良將之逊士、䞍易斌身。故胜䜿䞉軍劂䞀心、則其勝可党。
軍讖ぐんしんに曰いわく、垫しを興おこすの囜くには、務぀ずめお先たず恩おんを隆さかんにす。攻せめ取ずるの囜くには、務぀ずめお先たず民たみを逊やしなう。寡かを以もっお衆しゅうに勝か぀者ものは恩おんなり。匱じゃくを以もっお匷きょうに勝か぀者ものは民たみなり、ず。故ゆえに良将りょうしょうの士しを逊やしなうや、身みに易かえず。故ゆえに胜よく䞉軍さんぐんをしお䞀心いっしんの劂ごずくならしむれば、則すなわち其その勝かち党たったかる可べし。
18 軍讖曰、甚兵之芁、必先察敵情、芖其倉庫、床其糧食、卜其匷匱、察其倩地、䌺其空隙。故國無軍旅之難、而運糧者虚也。民菜色者窮也。千里饋糧、士有飢色。暵蘇埌爚、垫䞍宿飜。倫運糧千里、無䞀幎之食。二千里、無二幎之食。䞉千里、無䞉幎之食。是謂國虚。國虚則民貧。民貧則䞊䞋䞍芪。敵攻其倖、民盗其内。是謂必朰。
軍讖ぐんしんに曰いわく、兵ぞいを甚もちうるの芁ようは、必かならず先たず敵おき情じょうを察さっし、其その倉そう庫こを芖み、其その糧食りょうしょくを床はかり、其その匷匱きょうじゃくを卜がくし、其その倩おん地ちを察さっし、其その空隙くうげきを䌺うかがう、ず。故ゆえに囜くにに軍旅ぐんりょの難なん無なくしお、糧りょうを運はこぶ者ものは虚きょなり。民たみに菜さい色しょくある者ものは窮きゅうするなり。千せん里りに糧りょうを饋おくれば、士しに飢き色しょく有あり。暵しょう蘇そしお埌のちに爚かしげば、垫し、宿しゅく飜ほうせず。倫それ糧りょうを運はこぶこず千せん里りなれば、䞀幎いちねんの食しょく無なし。二に千せん里りなれば、二に幎ねんの食しょく無なし。䞉さん千せん里りなれば、䞉幎さんねんの食しょく無なし。是これを囜くに虚むなしず謂いう。囜くに虚むなしければ、則すなわち民たみ貧たずし。民たみ貧たずしければ、則すなわち䞊しょう䞋か芪したしたず。敵おき其その倖そずを攻せめ、民たみ其その内うちを盗ぬすむ。是これを必かならず朰぀いゆず謂いう。
  • 士 
 底本では「民」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 運糧千里 
 底本では「運糧癟里」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 二千里 
 底本では「二癟里」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 䞉千里 
 底本では「䞉癟里」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 是謂國虚 
 底本には「謂」の字はないが、『盎解』にあるので補った。
19 軍讖曰、䞊行虐則䞋急刻。賊重斂敞、刑眰無極、民盞殘賊。是謂亡國。軍讖曰、内貪倖廉、詐譜取名、竊公爲恩、什䞊䞋昏、食躬正顔、以獲高官。是謂盗端。軍讖曰、矣吏朋黚、各進所芪、招舉姊枉、抑挫仁賢、背公立私、同䜍盞蚕。是謂亂源。軍讖曰、匷宗聚姊、無䜍而尊、嚁無䞍震、葛藟盞連、皮埳立恩、奪圚䜍權、䟵䟮䞋民。國内譁諠、臣蔜䞍蚀。是謂亂根。
軍讖ぐんしんに曰いわく、䞊かみ、虐ぎゃくを行おこなえば、則すなわち䞋しも、急きゅう刻こくなり。賊ふ重おもく斂れん数〻しばしばにしお、刑眰けいば぀極きわたり無なければ、民たみ、盞あい残賊ざんぞくす。是これを亡囜がうこくず謂いう、ず。軍讖ぐんしんに曰いわく、内うちに貪むさがり倖そずに廉れんに、誉よを詐い぀わり名なを取ずり、公こうを窃ぬすみお恩おんを為なし、䞊しょう䞋かをしお昏くらからしめ、躬みを食かざり顔かおを正ただし、以もっお高官こうかんを獲うる。是これを盗ずうの端はじめず謂いう、ず。軍讖ぐんしんに曰いわく、矀ぐん吏り朋党ほうずうし、各〻おのおの芪したしむ所ずころを進すすめ、姊枉かんおうを招たねき挙あげ、仁賢じんけんを抑おさえ挫くじき、公こうに背そむき私わたくしを立たお、同どう䜍い盞あい蚕そしる。是これを乱らんの源みなもずず謂いう、ず。軍讖ぐんしんに曰いわく、匷きょう宗そう聚あ぀たり姊かんし、䜍くらい無なくしお尊たっずく、嚁い震ふるわざる無なく、葛藟か぀るいのごずく盞あい連぀らななり、埳ずくを皮うえ恩おんを立たお、圚ざい䜍いの暩けんを奪うばい、䞋か民みんを䟵おかし䟮あなどる。囜内こくない譁か諠けんするも、臣しん蔜かくしお蚀いわず。是これを乱らんの根こんず謂いう、ず。
  • 賊重斂敞 
 底本では「賊斂重敞」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 姊 
 『盎解』では「奞」に䜜る。
20 軍讖曰、䞖䞖䜜姊、䟵盗瞣官、進退求䟿、委曲匄文、以危其君。是謂國姊。
軍讖ぐんしんに曰いわく、䞖䞖よよ姊かんを䜜なし、県官けんかんを䟵おかし盗ぬすみ、進退しんたいしお䟿べんを求もずめ、委い曲きょくしお文ぶんを匄ろうし、以もっお其その君きみを危あやうくす。是これを囜姊こくかんず謂いう、ず。
  • 姊 
 『盎解』では「奞」に䜜る。
軍讖曰、吏倚民寡、尊卑盞若、匷匱盞虜、莫適犁犊、延及君子、國受其害。
軍讖ぐんしんに曰いわく、吏り倚おおくしお民たみ寡すくなく、尊そん卑ぎ盞あい若しき、匷きょう匱じゃく盞あい虜かすめお、適たさに犁犊きんぎょする莫なく、延ひきお君くん子しに及およべば、囜くに其その害がいを受うく、ず。
  • 害 
 底本では「咎」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
軍讖曰、善善䞍進、惡惡䞍退、賢者隱蔜、䞍肖圚䜍、國受其害。軍讖曰、枝葉匷倧、比呚居勢、卑賀陵貎、久而益倧、䞊䞍忍廢、國受其敗。
軍讖ぐんしんに曰いわく、善ぜんを善ぜんずしお進すすめず、悪あくを悪あくずしお退しりぞけず、賢者けんじゃは隠蔜いんぺいし、䞍ふ肖しょう䜍くらいに圚あれば、囜くに其その害がいを受うく、ず。軍讖ぐんしんに曰いわく、枝し葉よう匷きょう倧だいにしお、比ひ呚しゅう、勢いきおいに居おり、卑ひ賀せん、貎きを陵しのぎ、久ひさしくしお益〻たすたす倧だいなれども、䞊かみ、廃はいするに忍しのびざれば、囜くに其その敗はいを受うく、ず。
21 軍讖曰、䜞臣圚䞊、䞀軍皆蚟。匕嚁自與、動違斌衆、無進無退、苟然取容、專任自己、舉措䌐功。誹謗盛埳、誣述庞庞、無善無惡、皆與己同。皜留行事、呜什䞍通。造䜜苛政、變叀易垞。君甚䜞人、必受犍殃。
軍讖ぐんしんに曰いわく、䜞臣ねいしん、䞊かみに圚あれば、䞀軍いちぐんは皆みな蚟うったう。嚁いを匕ひきお自みずから䞎ゆるし、動うごきお衆しゅうに違たがい、進すすむ無なく退しりぞく無なく、苟然こうぜんずしお容ようを取ずり、専もっぱら自己じこに任たかせ、挙きょ措そ、功こうを䌐ほこる。盛埳せいずくを誹ひ謗がうし、庞庞ようようを誣ふ述じゅ぀し、善ぜんず無なく悪あくず無なく、皆みな己おのれず同おなじうす。行こう事じを皜けい留りゅうし、呜什めいれい通぀うぜず。苛か政せいを造䜜ぞうさくし、叀いにしえを倉かえ垞぀ねを易かう。君きみ、䜞人ねいじんを甚もちうれば、必かならず犍か殃おうを受うく、ず。
軍讖曰、姊雄盞皱、障蔜䞻明、毀譜䞊興、壅塞䞻聊。各阿所私、什䞻倱忠。故䞻察異蚀、乃芩其萌。䞻聘儒賢、姊雄乃遯。䞻任舊霒、萬事乃理。䞻聘巖穎、士乃埗寊。謀及負薪、功乃可述。䞍倱人心、埳乃掋溢。
軍讖ぐんしんに曰いわく、姊雄かんゆう盞あい称しょうしお、䞻しゅの明めいを障しょう蔜ぞいし、毀誉きよ䞊ならび興おこり、䞻しゅの聡そうを壅塞ようそくす。各〻おのおの私わたくしする所ずころに阿おもねり、䞻しゅをしお忠ちゅうを倱うしなわしむ、ず。故ゆえに䞻しゅ、異い蚀げんを察さっすれば、乃すなわち其その萌きざしを芩みる。䞻しゅ、儒賢じゅけんを聘ぞいすれば、姊雄かんゆう乃すなわち遯のがる。䞻しゅ、旧きゅう歯しに任にんずれば、䞇ばん事じ乃すなわち理おさたる。䞻しゅ、巌穎がんけ぀を聘ぞいすれば、士し乃すなわち実じ぀を埗う。謀はかるこず負ふ薪しんに及およべば、功こう乃すなわち述のぶ可べし。人心じんしんを倱うしなわざれば、埳ずく乃すなわち掋溢ようい぀す、ず。
  • 姊 
 『盎解』では「奞」に䜜る。
  • 私 
 底本では「䌌」に䜜るが、『盎解』に埓い改めた。
  • 遯 
 『盎解』では「遷」に䜜る。
䞊略 äž­ç•¥ äž‹ç•¥