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TOP Ohasi Takeoka SiteMap Link Information WebShop Comment      祈願・三陸皆様の心の復興 2011.3.11  
兵書抜粋
孫子 呉子 六韜 三略 司馬法 尉繚子 李衛公問対
君主論 戦争論 MOOSEMUSS ランチェスター 戦国策 鬼谷子 三十六計
闘戦経 統帥綱領 作戦要務令 海戦要務令 野外令 五輪書 兵法家伝書
作 戦 要 務 令 さくせんようむれい
綱 領 指揮・連絡 戦闘指揮
 
   綱 領
 
軍の主とする所は戦闘なり。故に百事皆戦闘をもって基準とすべし。戦闘一般の目的は、敵を圧倒殲滅して、迅速に戦勝を獲得するに在り。
 
戦勝の要は、有形無形の各種戦闘要素を総合して、敵に優る威力を要点に集中発揮せしむるにあり。
 
訓練精倒にして、必勝の信念堅く、軍紀至厳にして攻撃精神充溢せる軍隊は、よく物質的威力を凌駕して戦争を全うし得るものとす。
 
必勝の信念は、主として軍の光輝ある歴史に根源し、周到なる訓練をもってこれを培養し、卓越せる指揮統 帥をもってこれを充実す。実質的裏付けのない信念は自負となり、身を亡ぼす。
 
軍紀は軍隊の命脈なり、戦場至る所、境遇を異にし、諸種の任務を有する全軍をして、上下脈絡一貫、よく一定の方針に従い、衆心一致の行動につかしめ得るもの、すなわち軍紀にして、その弛張は実に軍の運命を左右す。軍紀の要素は服従にあり。
 
およそ兵戦のことたる、独断を要するもの頗る多し。独断は、その精神においては決して服従と相反するものには非図ず。常に上官の意図を明察し、大局を判断して、状況の変化に応じ、自らその目的を達すべき最良の方法を選びて、機宣を制せざるべからず。
 
軍隊は常に攻撃精神充溢し、士気旺盛ならざるべからず。勝敗を決するものは必ずしも兵力の多寡によらず、精練にして、攻撃精神に富める軍隊は、よく寡をもって衆を破るを得べし。攻撃精神とは、自己の任務を積極的に解決しようとする心構えをいう。
 
共同一致は、戦闘の目的を達するため極めて重要なり。兵種を論ぜず、上下を問わず、心と力を併せて全軍一体の実をあげ、初めて戦闘の成果を期し得べし。全般の情勢を考察し、おのおのその職責を重んじ、一 意任務の遂行に努力すれば、おのずから共同一致の趣旨に合致し得。
 
戦闘は最近著しく複雑強靭の性質を帯び、かつ資材の充実、補給の円滑は必ずしもつねにこれを望むべからず。故に軍隊は堅忍不抜、よく困苦欠乏にたえ、難局を打開し、戦勝の一途にまい進するを要す。
 
敵の意表に出ずるは機を制し勝を得るの要道なり。故に旺盛なる企図心と追随を許さざる創意と神速なる機 動とをもって敵に臨み、常に主動の位置に立ち、全軍相戒めて厳に我が軍の企図を秘匿し、困難なる地形および天候をも克服し、疾風迅雷、敵をしてこれに対応するの策なからしむこと緊要なり。
 
指揮官は、軍隊指揮の中枢にして、団結の核心なり。故に常時強き責任感念と意志とをもって、その職責を遂行すると共に、高き徳性を備え、部下と苦楽をともにし、率先躬行、軍隊の儀表としてその尊信をうけ、剣 電弾雨の間に立ち、勇猛沈着、部下をして仰ぎて富岳の重きを感ぜしめざるべからず。なさざると、遅疑するとは、指揮官の最も戒むべき所とす。この両者の軍隊を危殆に陥らしむること、その方法を誤るよりも更に甚だしきものあればなり。
 
戦闘においては百事簡単にして精練なるもの、よく成功を期し得べし。運用の妙は人に存す。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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