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兵法・三十六計

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兵書抜粋
孫子 呉子 六韜 三略 司馬法 尉繚子 李衛公問対
君主論 戦争論 MOOSEMUSS ランチェスター 戦国策 鬼谷子 三十六計
闘戦経 統帥綱領 作戦要務令 海戦要務令 野外令 五輪書 兵法家伝書
野 外 令 やがいれい

野外令 解説

「野外令(陸上自衛隊教範)昭和四十三年(1968年)防衛庁陸上幕僚監部 」 野外令は陸上自衛隊の戦術教令で、作戦要務令に相応する。大東亜戦争の教訓を取り入れ、アメリカ軍の教令に学んでいて、最新のものであるが、 自衛隊という性質にもとづく政治的な制約を受けている。制定は昭和四十三年(1968)であるが、昭和五十一年までの正誤・訂正は行われている。
     
  野 外 令
 
綱領
 
  第一、陸上自衛隊の主たる任務は、直接および間接の侵略に対しわが国を防衛するにあたり。その目的は、侵略を撃破し、わが国の平和と独立を守るにある。このため、百事皆防衛行動をもって基準としなければならない。
 
  第二、部隊は、透徹した使命観のもと、訓練精到にして隊規厳正、士気旺盛にして団結強固、堅忍不抜あらゆる難局を打開し、もって防衛任務を完遂しなければならない。
 
  第三、部隊は、常に有事即応の態勢を保持し、防衛作戦の遂行にあたっては、その先駆けとしての誇りと責任を堅持し、周到な準備のもと、国民と一体となって国土戦の利を最大限に発揮し、海空部隊と協力して統合作戦の実をあげなければならない。
 
  第四、科学技術の進歩に伴い、物的戦闘力の地位は著しく増大し、その優劣が勝敗に及ぼす影響はきわめて大である。作戦にあたっては、あらゆる物的戦闘力の効率的発揮に努め、その節用愛護を図らなければならない。
 
  第五、指揮官は、部隊団結の核心であり、また指揮の中枢である。このため、常に徳操を養い職能を磨き、旺盛な責任観念と堅確な意志とをもってその職責を積極的に遂行し、率先垂範部下と苦楽をともにし、戦闘惨烈の極所においても、沈着明敏にして勇猛果敢、毅然として難局に当たり、任務完遂の原動力とならなければならない。状況の危急に際し、遅疑(ちぎ)逡巡することなく、自主積極的に行動することがきわめて重要である。
 
  第六、部隊運用にあたっては、戦いの原則を作戦の特性に応じて総合的に活用しなければならない。
 
  (1)目標  
 
  戦いにおいては、目的に対して決定的意義を有する目標を確立し、その達成を追求しなければならない。作戦行動究極の目的は、敵の戦意を破砕して戦勝を獲得するにある。
 
  (2)主動
 
  主動の地位を保持して戦勢を支配することは、戦勝獲得のためきわめて重要である。
攻撃は主動性を確保して決定的成果を収めうる最良の方法である。
 
  (3)集中
 
  有形・無形の各種戦闘力を総合して、敵にまさる威力を緊要な時期と場所に集中発揮することは、戦勝獲得のためきわめて重要である。
 
  (4)経済
 
  戦いにおいては全戦闘力を有効に活用しなければならない。特に決勝点以外に使用する戦闘力を必要最小限にとどめる。
 
  (5)統一
 
  統一は、各部隊の全戦闘力を総合して、共通の目標を達成するためきわめて重要である。緊密な調整と関係部隊間の積極的な協力が必要であり、一人の指揮官に必要な権限を与える場合、統一は最も容易となる。
 
  (6)機動
 
  機動は、所望の時期と場所に所望の戦闘力を集中して、相対戦闘力を我に有利にするためきわめて重要である。運動力の発揮、気象・地形の克服、火力の発揚および適切な兵站支援により、機動力の発揮に努めなければならない。
 
  (7)奇襲
 
  奇襲は、相対戦闘力を我に有利にし、戦勝を獲得するためきわめて重要であり、敵の意表に出て対応のいとまを与えないことは、奇襲成功の要件である。
 
  (8)簡明
 
  戦いは、錯誤と混乱を伴うのが常態である。このため、作戦はすべて簡明を基調としなければならない。
 
  (9)保全
 
  保全は、敵の脅威に対してわが部隊を防護し、行動の自由を確保するため重要であり、適切な情報と警戒とは、保全のための基本手段である。
 
  第七、野外令は、部隊運用上の主要な原則を示すものであり、その運用の妙は一にその人に存する。原則の運用にあたっては、いたずらに形式に陥ることを戒め、よくその本質を理解し、千変万化する状況に応じて活用し、常に創意を凝らし、もって戦勝の方途を求めなければならない。
 
指揮
 
  第一章 総説
 
  第二四、指揮の意義
 
  指揮官は、その任務を遂行するため指揮権を行使して指揮下部隊を運用する。指揮権は、指揮官固有の権限であり、指揮には、その権限に相応する責任を伴う。 権限は委任できるが、それによって責任を免れるものではない。
 
  第二五、指揮官
 
  一、指揮官の責任
 
  二、指揮官の自主積極的な任務の遂行
 
  第二六、指揮の要訣(けつ)
 
  一、指揮の要訣は、指揮下部隊を確実に掌握し、明確な企図のもとに適時適切な命令を与えてその行動を律し、もって指揮下部隊をしてその任務達成に邁進(まいしん)させるためにある。この際、指揮下部隊に対する統制を必要最小限にして、自主裁量の余地を与えることに留意しなければならない。
 
  二、指揮下部隊の掌握を確実にするため、良好な統御、確実な現況の把握(はあく)および実行の監督は特に重要である。
 
  第二七、統御
 
  第二八、指揮系統
 
  第二九、指揮官の位置
 
  第三〇、幕僚
 
  第二章 状況判断および決心
 
  第三一、要旨
 
  一、状況判断は、指揮官が任務達成のため、最良の行動方針を決定するために行うものであり、決心は、状況判断に基づく最良の行動方針を実行に移す指揮官意思の決定である。
 
  二、指揮官は、継続的に状況判断を行い、適時適切に決心しなければならない。
 
  第三二、状況判断
 
  、要旨
 
  (1)任務を基礎とし、何を、いつ、決定すべきかを至当に判断することは、状況判断の基本的要件である。
 
  (2)状況判断は、不断に変化しかつ推移する状況に即応するように、継続的に行わなければならない。このため、作戦の進展に伴い、必要な事項を適時判断し、あるいはすでに結論を得た事項についても、その結論に影響した要因の変化に応じて所要の修正を加えることが必要である。
 
  (3)状況判断にあたっては、状況ならびに部隊の位置および種類等に応じ、考察すべき要因の時間的・空間的範囲を適切に選定することが必要である。
 
  、状況判断と幕僚見積もりとの関係
 
  指揮官は、状況判断を行うにあたり、適時各幕僚に指針を示して見積もりを行わせ、その成果を活用する。
 
  、状況判断の要領
 
  状況判断にあたっては、任務を基礎とし、任務達成に影響するあらゆる要因を論理的に考察して結論に到達する。卓越した戦術能力はこのため不可欠の要件である。この際、先入主に陥りあるいは根拠のない直観にたよることは厳に戒めなければならない。
 
  (1)任務
 
  (2)状況および行動方針
 
  (3)各行動方針の分析
 
  (4)各行動方針の比較
 
  (5)結論
 
  第三章 作戦に関する計画
 
  第四章 命令および報告・通報
 
  第五章 指揮所
 
第三編 作戦
 
第四編 戦闘
 
  以下 略
 

 

 

 

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