オマンピス

アイの歌声を聴かせてのオマンピスのレビュー・感想・評価

アイの歌声を聴かせて(2021年製作の映画)
1.3
しょうもなゴミ映画

『竜とそばかすの姫』とか『天気の子』とかもそうですけど最近流行ってるアニメ映画って似たようなやつばっかだよな

理想化された田舎と薄汚い都市部の対立、無力な子供と姑息な大人の対立、孤立して問題を抱えた主人公、記号的母親観絶対主義、守られるための女性性の再生産…

そして破壊を経て新たな世界を創造するって割とアナキズムですよね
『AKIRA』とか『ナウシカ』のアナーキーさっていうのはそれらの行為が孕む危険性というのもちゃんと伝えて映画にしてるんですよ

なのにこの手の映画はそれはの危険性を全て隠してしまって全てを"エモ消費"で覆い尽くしちゃってるんだよね

今年公開された『ロン』とか『フリーガイ』は本当に良くできているなと思ったよ。いろんな問題を提示してその破壊の行程もちゃんと見せる。見せた上でその後の具体的な"こうあるべき"世界もちゃんと見せてるんだよね


またこの映画中の女性キャラの在り方も産むための道具としてしか見られていなくて、その辺もどこまで意図的にやっているのかはわからないですけども…

主人公は母子家庭で家計を担っていて、その母親は職場でもAIを育てている。つまり2人とも母親の役割を担っている。女友達は恋愛以外に何も役柄のないキャラにされている。AIのシオンに至っては見守る存在=母親としてのイメージじゃん。

もうここまで露骨に女は男に恋して子供を作るための存在みたいな考えの保守性は恐ろしい。

しかも主人公の母親の出世を阻む男上司という典型的な障壁が登場するんですけど、それがフェミ的な取っ掛かりになるのかなと思えば、母親がカメラワークとかでなぜか顔の見えない男性副社長にお願いすることで男上司に裁きがくだされる。女は男と対等に「勝負」する土台に立てず、対等に「交渉」することはおろか、「懇願」することしかできないんですよ。ここまでの展開がこの結末で全ておじゃんになってるんですよ。おじゃんどころか男性優位の価値観の補強にしかなっていない。女性の労働問題がこんなふうに扱われていることにもっと声を上げるべき。

主人公に至っても"機械に強い男"の手を借りないとシオンを逃すことはできなかったんですよ。主人公は女の子だったはずなのに、結局優位な仕事は男に奪われてヒロインポジションにしか落ちつけない。

そしてこの物語で描かれる「幸せ」というのは主人公の恋愛・出産・育児なんですよ。AIは主人公から自立や個というものを全て剥奪して完膚なきまでに破壊してるんですよこの映画は
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