コートの適切な袖丈はどれくらい?長すぎる場合は?

2018/08/30

  • スーツTips(豆知識)

 

ジャケットだと袖の長さが合わなければお直しをするけれど、コートは買ったままの状態で着用しているという人も少なくありません。実は、コートもシャツやジャケットのように、バランスのよい袖の長さがあるのです。コートは体を覆う面積が大きいため、袖丈のバランスが見た目全体にも大きな影響を及ぼします。コートのベストな袖丈は、ジャケットの袖丈とは異なります。コートの袖を適切な長さに調節し、バランスよくすっきりとしたシルエットを目指しましょう。この記事では、コートの袖の適切な長さや、長さを調節する方法などについて解説します。

 

コートを着こなすにはサイズ感を大切に!

コートをスマートに着こなすには、サイズ感を適切に見極めることが大切です。大きすぎるサイズだと、コートに着られているような印象を与えてしまいます。また、野暮ったくなることもあります。一方、小さすぎるとジャケットとコートの隙間がなくなってしまい、着心地が悪くなります。見た目にも苦しそうで良くありません。サイズ感が適切かどうかを見極めるためには、肩幅をチェックしてみましょう。まずはスーツと同様に肩のサイズをジャストにすることで、清潔な印象を与えることができます。ジャストサイズのコートを選んだら、その下には必ずジャストサイズのスーツを着用してください。スーツがオーバーサイズだと、その上にジャストサイズのコートを羽織ることでスーツの型崩れを引き起こしかねません。コートを試着する際も、必ずジャストサイズのスーツを着用しましょう。また、身幅にも気を配ってください。胸囲からプラス20cm前後の胸廻りを目安に選びましょう。着丈は太ももから膝上あたりにすると、バランスがよくなります。袖丈、着丈、肩幅が体型に合ったコートは、着心地も良く全体のシルエットもきれいに見えます。

 

スマートに見せるコートの適切な袖丈

コートの袖丈は、中に着用しているジャケットの袖が完全に隠れる長さがベストです。スーツの場合、ジャケットの袖から1.5cmほどシャツが出た状態になっており、腕を下におろすとシャツの端が手首を隠すくらいの長さになっているはずです。そのため、コートの袖はそのシャツが見えない長さが求められます。手の甲が3分の1ほど隠れる長さを目安にしましょう。これより短くしてしまうと、肘を曲げたときなどに中のシャツが見えてしまいます。また、ロングコートの場合には、袖が短すぎると全身のバランスが悪くなるため注意が必要です。反対に、長すぎてしまうとコートに着られている感が出てしまいます。手を握るとコートの袖が簡単に掴めたり、親指と人差し指の付け根の部分が隠れたりする場合は、コートの袖丈が長すぎるといえるでしょう。

 

 

袖丈が合わなければお直しをしよう!

せっかくデザインが気に入って購入したコートも、袖丈が合わなければスッキリと着こなせません。そんなときはお直しをしてみましょう。まずは裏地のないコートの直し方から解説していきます。
#袖丈が長い場合
袖丈が長ければ、袖詰めをして短く直します。まず、袖を裏返し、袖口の縫い目とステッチをほどいてください。このとき、ステッチが袖口にある場合は一緒にほどきます。できあがり線から半分の長さを上限とし、最後にステッチをかける分だけ余裕をもたせます。新しいできあがり線をチャコペンで引いたら、もとのできあがり線はアイロンで消してください。袖口を新しいできあがり線まで三つ折りにし、アイロンをかけて待ち針でとめます。袖口を裏返した状態で、表からミシンでステッチをかけ、完成です。
#袖丈が短い場合
袖丈を長く直す場合には、袖出しをしてください。裁断の必要もあり、袖詰めよりも難易度は高めです。まず、表にできあがり線をかき、しつけ糸で印をつけてください。次に、袖口のまつり縫いをほどきます。裏返し、できあがり線から短くしたい長さプラス1cm下に折しろをとり、裁断線をかいて裁断してください。できあがり線で折り、袖口の幅をはかります。できあがり線から裁断線までの長さと、できあがり線から折った端までの長さが同じになるよう調節します。同じ長さになったら裏返し、袖口の折しろから内側に1cm折り曲げ、待ち針でとめて端ミシンをかけましょう。最後にできあがり線で折り、脇の縫いしろからまつり縫いをして完成です。
#プロにお願いする場合
裏地のあるコートや、カフス、リブがついているコートは、お直しの難易度がぐっと上がります。素人が自分で直すには難しすぎるため、プロに任せるのが安心です。また、裏地がないコートでも、自分で直すのが不安な人は同じくプロにお願いするとよいでしょう。裏地がないコートの袖丈を直す場合、2000~5000円程度が相場です。袖詰めでも袖出しでも値段は変わらないことが多いです。ただし、カフスやリブのあるコートは、少し価格が上がります。カフス付きの場合、2300~5300円くらい、リブ付きの場合、2500~5500円くらいが相場です。さらに、裏地がついている場合は、5000~1万円と相場がさらに上がります。袖出しを頼む場合、裏地が足りなければ持参しなければならないこともあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
コートの袖丈を直す際、気を付けたいのがインナーの厚さです。これは、インナーの厚さによって袖丈が微妙に変わるからです。インナーが厚手のものだと、コートの肩周辺の生地が引っ張られ、袖が上がってしまいます。特に肩と腕の部分がひと続きになっているラグランスリーブだと、その傾向が強いです。そのため、冬に着ることを考えると、袖丈のサイズを合わせる際に厚手の服を着て、その上からコートを着用し、確認する必要があります。お直しに出す前に、必ず冬服と合わせて袖丈を確かめるようにしましょう。

 

オーダーコートだと最初からジャストなサイズに

コートのサイズは、スーツのように細かく展開されていないため、ジャストサイズのコートを見つけるのは意外と難しいものです。一方、オーダーコートなら自分の体にぴったりサイズに仕上げることができ、サイズ感や着心地がよく、着ていてストレスを感じません。サイズだけでなく、生地や裏地、ボタンや細かな装飾までこだわることもできます。パターンオーダーを選択すれば、価格も手頃でチャレンジしやすいです。

 

ジャストサイズを選んでコートをスタイリッシュに着こなそう!

どんなに高額なコートを購入しても、サイズがフィットしていなければそのよさは半減してしまいます。全体の大きな面積を占めるコートだからこそ、ジャストサイズのものを選ぶことで全体の印象を良くしてくれるのです。その結果、コーディネート全体が格上げするはずです。まずは手持ちのコートの袖丈から見直してみましょう。

ONLYブランドサイトへはこちら

オーダースーツを取り扱うお近くの店舗をお探しの方はこちら

SEARCH