ゆうちょ銀行が1月17日から手数料の値上げだらけ。小銭貯金は損するかも!?
2022年01月08日 10時45分 女子SPA!
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2022年01月08日 08時01分 女子SPA!
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<女性が一生、お金に困らないためのレッスン vol.17/経済評論家・佐藤治彦>
子豚の貯金箱にお金を貯めている皆さん。
かつては家庭にありましたね、どでかい缶詰型の500円玉貯金。いっぱいになると10万円とか。え、まだあるんですか?
その山ほどの小銭、どうします?
私自身も小銭を持ち歩くのが嫌で、1日の終わりには、できた小銭を今はもう使わない玄関の灰皿に貯めています。
そして、私の場合は、それが山ほどになったら、ゆうちょ銀行のATMに持っていき、ざ~っと流し込んでカウントしてもらい貯蓄していく。それが、ルーティンでした。ところが……。
◆もう小銭の貯蓄はやめたほうがいい
昨年秋に発表はされていたものの、反対の声が大きくなってきっと中止になるだろうと予想していてお伝えしてこなかったのですが、予想が外れました。
結論。
もう小銭の貯蓄はやめたほうがいいです。
損だからです。
実家に戻られた方は、地方で郵便局のATMなどで貯蓄や送金、支払いなどをしているご両親に教えてあげてください。
その方法は損をすると。
正確にいうと、そのやり方はこれから有料になります!2022年1月17日から。
ですから、山ほど小銭のある人、小銭貯蓄をしている人で、ゆうちょ銀行のATMを使って貯蓄にしようと思ってる方。もう時間がありません。
実は、小銭を扱うことは金融機関にとって、非常に負担になっています。そのため、小銭の出し入れの有料化の流れは仕方のないことかもしれません。
(※編集部注:他のメガバンクは、窓口では硬貨101枚から有料(三井住友は301枚から)、ATMでは無料だが枚数制限あり、というケースが多い)
この小銭、硬貨の扱いのほかにもっと重要なこと。大きな変更の話をしておきます。
◆ゆうちょ銀行のATM、手数料が日時により有料化
ゆうちょ銀行は、さまざまなところで手数料の有料化、値上げを決めています。
多くの人に関係するのは、ゆうちょ銀行のATM。郵便局内だけでなく、駅やショッピングセンター、スーパー、そしてファミリーマートなどにも置いてありますね。それらも、今までは24時間、365日、ゆうちょ銀行の口座の出し入れは無料が原則でした。
それが変わります。
無料の時間は平日は朝8時45分から午後6時まで。
土曜日の午前9時から午後2時まで。それ以外は一律110円となります。
ただし、郵便局内、ゆうちょ銀行内のATMだけは、今まで通り無料ということになります。
今まではゆうちょのキャッシュカードでの出し入れで手数料無料の時間(平日8時45分から午後6時まで、土曜日午前9時から午後2時まで)もあったイーネットATMは無料から220円に変更。今まで220円かかっていた有料時間帯は330円となります。
ローソン銀行のATMからは、今までも無料の時間帯はなかったのですが、その手数料がそれぞれ110円の値上げとなります。平日日中など、今までの110円の利用料金が220円に、日曜休日や平日夜間など220円だったものは330円になります。
◆ATM硬貨預払料金という新しい手数料が
さらに、郵便局、ゆうちょ銀行内のATMでは、冒頭に書いた小銭絡みになるとATM硬貨預払料金という新しい手数料が別に加えてかかるようになります。
ATMを使っての貯蓄の出し入れで、硬貨を伴う払い戻しは一律110円。硬貨を伴う預け入れは1枚から25枚までが110円。26枚から50枚は220円。51枚から100枚は330円となるのです。
つまり、お釣りなどの小銭が溜まっていて、10円玉15枚と、5円玉9枚と、1円玉25枚の220円分を貯蓄しようとすると手数料が220円必要で、口座の残高は1円も増えないということになります。
◆ATMで硬貨の出し入れ可能時間が短縮
また、今までは郵便局内などのゆうちょのATMは土日祝日でも午前9時から午後5時まで、ATMで硬貨の出し入れができましたが、これが全日できなくなります。
平日も今までは扱ってもらえた午後6時から午後9時までの時間帯も、取扱い休止時間帯となります。
◆小銭を窓口に持ち込むと手数料がかかることも
商売をされている方などで、小銭をゆうちょ銀行の窓口に持ち込んだ場合はどうなるでしょう。51枚から100枚は550円、101枚から500枚は825円、501枚から1000枚は1100円、それ以上は500枚につき550円加算で手数料がかかります。
また、金種指定料金というものも新設され、例えば、1万円を引き出すときにお釣り用の百円玉を50枚が必要と指定をすると、550円の料金がかかるようになります。
これら窓口の料金もそれぞれ50枚までは無料のままということですが。小売店の方などは大変だと思います。
ここで、「え、どういうこと? 窓口は50枚まで無料?」と思った方。
正解です。
ちょっと不思議なことが起こるんですね。
ATMでは、たとえ1枚でも小銭で出し入れすると110円以上の手数料がかかるのですが、窓口では50枚までは無料なのです。つまり、小銭の絡む、ゆうちょの口座でのお金の出し入れで余計な手数料を支払いたくなかったら、小銭50枚まではなんと窓口で扱うほうが安いことになるのです。
◆窓口とATMとで手数料の逆転現象が発生
小銭を1枚から50枚まで預けたい時は、窓口なら硬貨取扱い手数料は無料。
窓口で51枚から100枚までは550円。
それが、ATMでは、1枚から25枚まで110円、50枚まで220円、100枚まで330円。
1枚から50枚までは窓口が無料で安く、51枚から100枚まではATMでの手数料が安いという逆転現象があるんです。
これ、正直言ってどうしてこのような扱いにしたのか、謎です。
◆ゆうちょ銀行絡みの手数料は1月17日から広く値上げ・新設
また、窓口、ATMとも払い込みサービスを現金で行う場合には1件につき110円が余計に手数料として必要となります。
払い込みサービスとは、税金や代金、料金など、青い払い込み取扱い伝票、赤い払い込み料金受取人負担の伝票などを使って、払い込みの手続きをすることです。
これらの支払いは、伝票を使ってもゆうちょ銀行の口座から支払う方法と、現金で支払う方法があります。このうち現金(もちろん紙幣も含みます)を使って支払う場合は、従来の払い込み手数料に加えて110円が新設されることになります。赤い払い込み手数料そのものは受取人負担の伝票の場合でも、現金で支払う手数料の110円は支払う側の負担となります。
この110円は、現金でなくゆうちょ銀行の口座の残高から支払うことにすれば費用はかかりません。
ほかにも、定額小為替の発行手数料など、ゆうちょ銀行絡みの手数料は1月17日から広範に値上げ、もしくは、手数料の新設となります。よく使われる方はもちろん、使うかも?という人もぜひ注意してください。
何でも値上げで嫌になりますね。手数料を払うのが嫌いな筆者はうんざりしています。
誰かのゆうちょ銀行に口座に送金したい、お金を払いたいという場合は、前にもこの連載でお話ししましたが、やっぱり、ゆうちょのネットバンクを利用すること。これに限りますね。今のところ24時間好きな時に手続きができて、月に5回までは手数料が無料です。自宅でできるから本当に便利です。
◆ゆうちょ銀行はATMを含めて硬貨が嫌い
いろいろとお話ししましたが、ゆうちょ銀行はATMを含めて硬貨が嫌いということですね。硬貨を扱いたくない。支払い、送金など払い込みの時は現金でなく口座を使って払ってほしいということでしょう。
山ほど小銭を持ってる方。家で子豚の貯金箱で硬貨の貯金をされている方。
ゆうちょ銀行に預けるつもりでいたのなら、それ、今のうちに何とかしませんか?
行動は手数料の新設値上げのない1月14日金曜日までがオススメです。
また、これからは外で買い物などをする時にはできるだけ小銭が出ないように、クレジットカードなどを使う。電車やバスに乗る時にはICカードを使う。
小銭をできるだけ持たないですむライフスタイルに変えていったほうがいいようです。
このこと、どうかご両親にも教えてあげてくださいね。
<文/佐藤治彦>
【佐藤治彦】
経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』など多数 twitter:@SatoHaruhiko
『硬貨を伴う預け入れの手数料は110~330円』
注意します。
『硬貨を伴う払い戻しは一律110円』
手数料かかるのは残念だけど出し入れできるのでまだ良いです。単発バイトで給与振り込みをセブン銀行にすると手数料はかからないという会社がチラホラあるので、コンビニで聞いてみたら「硬貨の取り扱いはございません」とキッパリ言われました。お給料の端数も貰いたいので普通の銀行にしてます。
『郵便局内、ゆうちょ銀行内のATMだけは、今まで通り
24時間、365日、口座の出し入れは無料』
ホッとしました。キャッシュカードは持たず通帳で出し入れしてるので、これまで通りということでした。