吉村知事「オミクロン株、驚異的」 大阪府、入院基準を厳格化も
2022年01月08日 09時05分 毎日新聞
2022年01月08日 09時05分 毎日新聞
2022年01月07日 20時16分 毎日新聞
多くの人が行き交う戎橋=大阪市中央区で2022年1月7日午後6時41分、北村隆夫撮影
大阪府は7日、新型コロナウイルスの感染者が新たに676人確認されたと発表した。1日の新規感染者が600人を超えるのは2021年9月18日(666人)以来。府はこの日、対策本部会議を急きょ開き、感染状況を示す独自基準・大阪モデルの「黄信号」を前倒しして8日に点灯させることを決めた。府民に感染対策の徹底を求める。また、感染拡大が続けば医療提供体制が急激に逼迫(ひっぱく)するとして入院基準を厳格化し、40歳未満で重症化リスクの低い感染者は原則自宅療養とする。
感染者数と医療への負担を指標にした「大阪モデル」は、直近1週間の新規感染者(人口10万人当たり)が「35人以上」▽重症病床使用率が「10%以上」▽軽症中等症を含めた全病床使用率が「20%以上」――のいずれかに達した場合、黄信号を点灯させる。7日時点で重症病床は0・2%、全病床は11・6%だが、直近1週間の新規感染者が19・91人で、近く基準に到達する可能性が高いことから前倒し点灯を決めた。吉村洋文知事は会議で「オミクロン株の感染拡大は驚異的だ」と表情をこわばらせた。
会議では感染者の急増を踏まえて入院基準も変更。中等症以上の人か、発熱症状がある65歳以上や基礎疾患がある人などを優先させる。看護師が常駐する宿泊療養施設には、40歳以上で入院が不必要な人や重症化リスクのある40歳未満に入所してもらう。リスクの低い40歳未満は自宅療養とし往診医療機関の協力などで体調を管理する。吉村知事は「適切な医療配分をしなければ、医療崩壊を招きかねない。早期治療をするという府の方針は変わらない」と理解を求めた。
吉村知事は、まん延防止等重点措置の適用については「医療の逼迫度や重症者数などを基に要請するかどうかを判断したい」と述べるにとどめた。
また府は、滋賀県を除く関西4府県と連携して実施している観光需要喚起策「大阪いらっしゃいキャンペーン2021」の新規予約も12日から停止する。【矢追健介、石川将来】
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