【決定版】SEOライティングで上位表示させるための8つのコツ
SEOライティングにはセオリーがあります。ただし、セオリーがあるだけに、似通ったコンテンツが検索上位に並ぶ現象が起こります。果たしてユーザーにとって、同じような記事が検索結果に並んでいる状況は、有益なのでしょうか?
今回の記事では、SEOライティングの基礎知識や成果につながる8つのコツを踏まえながら、もう一歩踏み込んだSEOライティングの形を突き詰めてみたいと思います。
この記事のポイント
- SEOライティングとは、SEO(検索エンジン最適化)を踏まえて文章を書くこと
- SEOライティングの心構え「ユーザーに向き合う」「オリジナル要素を入れる」「目的をしっかり把握する」
- SEOの成果につながる8つのコツがわかる
目次
1章:SEOライティングとは?
まずは言葉の定義から。SEOライティングとは、SEO(検索エンジン最適化)を踏まえた文章の書き方です。Googleといった検索エンジンで上位表示を目指すことが、SEOライティングの目的になります。
ただし、書いた記事を読んでくれるのはユーザーになりますので、SEOライティングは「ユーザー」および「検索エンジン」、どちらも意識して書くことが求められます。
2章:SEOライティングのざっくりとした流れ
SEOライティングのざっくりとした流れを確認しておくと、
- 検索ニーズがあるキーワードを選ぶ
- キーワードをもとにして、ユーザーの検索意図を考えながら記事を書く
となります。ここではキーワードの選定方法は細かく触れませんが、検索ボリュームや競合記事を確認しながらキーワードを決めていきます。選定したキーワードから、ユーザーがどのような情報を求めているのかを考えて、記事を書きます。
関連記事
キーワード選定方法のコツとは?利用すべき無料キーワードツールと4つのステップ
3章:【心構え】SEOライティングに取り組む前に
SEOライティングに取り組む前に、心掛けておきたいことが3つありますので、それぞれ解説していきましょう。
ユーザーに向き合う
検索結果で上位表示させることが、SEOライティングの目的ですから、どうしてもユーザーではなく検索エンジンを攻略しようと考えてしまいがちです。かつて常識と思われていたSEOライティングのセオリーがあります。
- 記事の文字数は多ければ多いほどいい
- キーワードは記事内に含めれば含めるほどいい
- 検索上位の記事要素を網羅するだけでいい
これらはすべて、検索エンジンを意識した思考です。文字数が多ければいいのではなくて、あるテーマを説明する上で、最適な文字数になっているかを考えるべきです。対策キーワードを入れようとしすぎて、ユーザーが読みにくい文章になっては本末転倒です。検索上位の記事に含まれていない要素でも、ユーザーにとって必要だと思うなら、盛り込めばいいのです。
向き合うべきはユーザーです。作ろうとしている記事が、ユーザーが求めている情報になっているのかを強く意識しないといけません。もちろん検索エンジンは、人が読んで満足するのはどういった記事かを完璧に判断することはできません。そのため、検索エンジンを意識した工夫は必要になります。それでも、検索エンジンは日々進化し、ユーザーニーズをくみ取ろうとしています。記事を作る上では、シンプルにユーザーが満足するかを軸に置くことをおすすめします。
オリジナル要素を入れる
SEOライティングは、どうしても似通った内容になりがちです。そこで、強く推奨したいのが、オリジナル要素を入れることです。オリジナル要素を入れる方法は、大きく2つあります。
- インタビューをして書く
- 体験したことを書く
インタビューによって専門的な知見を得ることで、記事の内容に厚みが出ます。インタビュー相手は、専門家だけではなく、企業内で知見を持っている人や、企業の商品サービスを利用しているお客様も該当します。インタビューによって、ほかでは読めないオリジナル記事を作ることができます。
そしてGoogleは、E-A-Tをコンテンツの質を評価する上で重視しています。E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取った言葉です。インタビューをして書くことは、E-A-Tの観点からも有益で、検索エンジンの評価につながる可能性があります。
また、体験したことを書くことも、オリジナル要素になります。例えば、「◯◯の使い方」「◯◯の作り方」といった記事の場合は、実際にやってみることで、具体性のある内容になります。かゆいところに手が届く記述ができるので、読み手の満足度も上がるでしょう。
目的をしっかり把握する
SEOライティングでは、書く上で把握しておきたいことがあります。
- どんなサイトに掲載されるのか?
- どんな目的があるのか?
- ターゲットは誰か?
- 読んだ後にどうなってほしいのか?
上位表示を狙うべき対策キーワードは、記事の目的やターゲットの属性などを踏まえて選定されています。これらの大前提を理解していないと、SEOライティングで目的を達成するのが難しくなるでしょう。
ナイルでは「要件シート」と呼ばれるもので、サイト情報をまとめています。
■基本要件シート
また、各記事の「記事テーマ」「検索キーワード」「記事概要」「記事作成の目的」「想定される言及項目」「文字数」といった要素をライティング前に固めておきます。
■記事要件シート
要件シートは、SEOライティングの土台となるもの。この土台がしっかりしていればいるほど、ライティングに移ったときにも、方向性がぶれずに書き進めることができるのです。仕上がった原稿が、目的に沿っているのか、全体の流れは合っているのか、チェックする際にも使えます。要件シートは、SEOコンテンツを作る上で羅針盤の役割を果たしてくれるのです。
4章:SEOライティングで成果につなげる8つのコツ
ここからは、SEOライティングにおいて、成果につなげるための8つのコツをまとめていきます。
- ユーザーが知りたい情報を早めに出す
- 魅力的なタイトルをつける
- 要点がまとまったディスクリプションを作る
- 見出しの階層構造を明確にする
- 箇条書きを正しく使う
- ビジュアル要素を入れる
- 代名詞を多用しない
- 冗長にならないようにする
最低限守っておきたいことばかりですので、しっかりとライティング時に対応していきましょう。
1 ユーザーが知りたい情報を早めに出す
検索から記事にたどり着いたユーザーにとって、納得できる答えになっているかを意識してライティングしましょう。また、ユーザーが知りたい情報は、結論ファーストでなるべく早めに出すように構成すべきです。
例えば「●●と××の違い」という記事があったとしたら、前半で「●●とは?」「××とは?」といった情報が延々と書かれていたら、ユーザーが離脱する可能性が高まります。検索したユーザーが知りたいのは、「●●と××の違い」ですので、答えになる要素は、記事の前半に出してあげることが望ましいでしょう。
2 魅力的なタイトルをつける
タイトルは、短い文字数で内容を伝えて、クリックしてもらえるような魅力的なものにする必要があります。タイトルのなるべく左側に、対策キーワードを入れるように心掛けましょう。ユーザーに向けてだけではなく、タイトルタグを指定することで、検索エンジンにも記事の内容を伝えることができます。タイトルタグとは、コンテンツのタイトルを指定するためのHTMLタグのことで、検索結果画面に表示されます。
例えば、「SEOに効果的なタイトルのつけ方」といったタイトルをタグ付けしてHTMLに記述する際は、headタグの中に以下のソースを入れます。
<title>SEOに効果的なタイトルのつけ方</title>
なお、タイトルタグの内容がすべて検索結果上に表示されるわけではなく、Googleの場合は32文字前後が表示されることになります(PCの場合)。長文のタイトルをつけると途中で文章が途切れ、「…」と表示されますので、注意しましょう。
3 要点がまとまったディスクリプションを作る
ディスクリプションは、検索結果に表示されるコンテンツの概要テキストになります。ディスクリプションは、PCで表示されるスマートフォンだと表示される文字数が少なくなるため、モバイルファーストで考えるなら、ディスクリプションの前半で要点を入れるなど工夫が必要です。
SEOには直接的な効果はありませんが、クリック率を高めることを目的にして、記事の内容がしっかり伝わるように作成してください。
4 見出しの階層構造を明確にする
記事内の見出しは、ユーザーの読みやすさを上げるとともに、検索エンジンにも記事の構造を伝えることになります。検索エンジンは、どれが見出しなのかは単純にはわかりません。そのため、hタグを活用することで、検索エンジンに記事の階層構造を認識してもらうようにします。
基本的に、大見出し(h1)は1記事あたり1つで、見出し(h2)は大見出しの下、小見出し(h3)は見出しの下に入れるようにします。
5 箇条書きを正しく使う
箇条書きを使用することで、ユーザーはすぐに要点を把握できるようになります。要点だけを知りたいユーザーにとっては、文章で長々と説明するよりも、箇条書きで簡潔にまとめるほうが伝わりやすくなるでしょう。
箇条書きを表すタグは、<ol>や<ul>です。これらのタグを使うことで、箇条書きがどの部分になるのか検索エンジンが把握できるようになります。
6 ビジュアル要素を入れる
テキストばかりが続く記事になると、どうしても最後まで読むのがつらくなりますので、ビジュアル要素を随所に入れることをおすすめします。写真、イラスト、図版、表組みを入れたり、要点を太字にしたりすることで、読みやすい記事に仕上げるようにしましょう。
また、画像にはalt属性(オルト属性)を適切に記述してください。alt属性とは、画像表示の代わりとなるテキスト情報のこと。alt属性のテキスト情報が、そのページの検索順位に影響することはほぼありません。一方、画像検索においてはクローラーはalt属性のテキストを参考にしていますので、しっかり対応しておくべきです。
記載方法は、下記のルールになります。
<img src=”画像URL” alt=”画像表示の代わりとなるテキスト情報”>
7 代名詞を多用しない
「あれ」「これ」「それ」「あの」「その」「この」といった代名詞を多用してしまうと、前後の文脈を踏まえないといけないので、読み手に迷いが生じやすくなります。代名詞は多用せずに執筆するようにしましょう。
例文:「SEOとは、検索エンジン最適化の略語で、自サイトへの流入を増やすための施策を意味します。それは手段の一つにすぎません。その目的は、問い合わせや購入といった成果に結びつくように設計すべきです」
修正:「SEOとは、検索エンジン最適化の略語で、自サイトへの流入を増やすための施策を意味します。流入を増やすことは、手段の一つにすぎません。SEOの目的は、問い合わせや購入といった成果に結びつくように設計すべきです」
代名詞を多用した「例文」は、代名詞がなにを指しているのか、つかみづらい文章になっています。修正を行うことで、誤読される可能性が減ったかと思います。効果的な代名詞の使い方はありますが、代名詞がなにを意味しているのか、執筆時に意識しておきましょう。
8 冗長にならないようにする
文字数を増やそうとしすぎて、記事全体が冗長にならないように気をつけましょう。対策キーワードと関連性が低い内容で文字数を増やしても、検索エンジン対策にはなりません。下記のような要素がないか確認しましょう。
- すでに解説した内容が重複している
- 前置きが長すぎて結論がわからない
文字数稼ぎのライティングは、ユーザーが離脱する可能性が高まるだけで、メリットがないと考えるべきです。
SEO記事でよく使われるHTMLタグは?
Googleのクローラーは、テキストの意味をそのまま理解しているわけではありません。そのため、記事内で見出しや箇条書き、段落、引用、リンク、画像、表といった要素を、HTMLタグで示す必要があります。あらためて、SEO記事でよく使うタグを整理しておきましょう。
- <title>タグ タイトルを指定する
- <h1>~<h6>タグ 見出しを指定する
- <ol><ul>タグ 箇条書きを指定する
- <p>タグ 段落を指定する
- <a>タグ リンクを指定する
- <blockquote>タグ 引用を指定する
- <img>タグ 画像を指定する
- <table>タグ 表を指定する
SEO記事をしっかり読み直そう
SEOライティング8つのコツを意識して書いた記事を、最後に必ず読み直しましょう。誤字・脱字があるか、使うべきではない表現を使用していないか、出してはいけない情報を書いていないか、このような点をすべて洗い出し、記事公開前に修正します。ミスがあるだけで記事だけではなく、メディアの信頼度が大きく損なわれます。
可能であれば、第三者にチェックを入れる体制を作りましょう。自分が書いた文章は、自分で読み返してもミスを発見しづらいからです。ダブルチェックをすることで、ミスを格段に減らせます。
SEOライティングを学べるおすすめ本
SEOライティングを学ぶには、体系立てられた書籍を活用するのはおすすめです。厳選した3冊をご紹介いたします。
『SEO対策のための Webライティング実践講座』
SEOの基本的な概念を解説した上で、SEOライティング76のテクニックを網羅しています。SEOライティング初心者はもちろんのこと、すでにSEOライティングを手がけている編集者やライターにとっても有益な内容です。目的別でウェブサイト制作のポイントが解説されているのうれしい点です。
『SEO対策のための Webライティング実践講座』
鈴木良治(技術評論社)/2,178円(税込)/256ページ/Kindle版有
『沈黙のWebライティング』
謎のウェブマーケッター「ボーン片桐」のハードボイルド物語によって、SEOライティングのノウハウを学べます。「温泉旅館のオウンドメディアで記事制作するなら…」というかなり具体的な例で解説してくれるので、SEOライティングでなにをすればいいのかが明確に把握できます。
取材記事やバズ記事についても網羅されているため、SEOライティングを学ぶならおすすめしたい1冊です。
『沈黙のWebライティング』
松尾茂起、上野高史(エムディエヌコーポレーション)
2,200円(税込)/632ページ/Kindle版有
『SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64』
全日本SEO協会認定SEOコンサルタントによって、SEOライティングの法則が盛り込まれています。売れるための書き方に特化しているため、成果につなげるために何をすればいいのかがわかります。
『SEOに強い Webライティング 売れる書き方の成功法則64』
ふくだたみこ(ソーテック社)
2,178円(税込)/296ページ/Kindle版無
SEOライティングは正解がない時代へ
SEOライティングは、検索エンジンの対策だけをしていれば、成果につながった時代がありましたが、今はユーザーメリットを考えない記事は、淘汰されています。SEOライティングのこれまでのセオリーが通じなくなったことで、正解がない時代に突入したといえます。どのような内容だとユーザーメリットがあるのか、試行錯誤をしながら、ユニークな記事を作っていきましょう。
SEOライティング 15のチェックリスト
- タイトル
□対策キーワードが入っているか
□ユーザーがクリックしたくなるか
□32文字前後になっているか(PCの場合)
- ディスクリプション
□対策キーワードが散りばめられているか
□記事内容を的確に表しているか
□110文字以内になっているか(PCの場合)
- 本文
□検索ユーザーの答えになっているか
□見出しはh1、h2、h3タグを正しく使えているか
□箇条書きを正しく使えているか
□ビジュアル要素は入っているか
□画像にalt属性(オルト属性)が記述されているか
□代名詞を多用していないか
□冗長になっていないか
□段落を指定する<P>タグや、引用を指定する<blockquote>など、適切にHTMLのタグが設定されているか
□誤字・脱字があるか、使うべきではない表現を使用していないか、出してはいけない情報を書いていないか
\SEOの疑問がある場合は、ぜひご相談ください!/
関連記事