たつき

たつきは、日本のアニメーター、アニメーション監督。自主制作アニメーションサークルirodori代表。『けものフレンズ』（テレビアニメ）および『ケムリクサ』*1の監督。

けものフレンズ界隈における騒動の根源的存在であり、たつき監督降板事件やたつきの脚本費・脚本印税未払い発言事件を引き起こした。

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来歴

生い立ち

京都府出身。幼少期はケニアに在住していた。インタビューでは「庭先にカメレオンがおり、動物が身近な環境であった」と語っており、『へんたつ』（ＴＶ版）において「カメレオンにプラレール*5をぶつけて遊んでいた」という詳細が語られた。
なお、幼少期の体験に関してカメレオン以外の動物について語ったことはない。

日本への帰国時期は不明だが、京都府の美術系大学に進学した。大学在学中にアニメの自主制作を思いつき、同期であった伊佐佳久、白水優子らと共に自主制作アニメーションサークル「irodori」を立ち上げる。

サンライズでの活動と退社

大学卒業後はサンライズでCGアニメーションの制作を担当*6していた。当初は本名名義で活動しており、尾本達紀」の名前が確認できる最古の作品は2006年に放送された日清食品のアニメーションCM『FREEDOM』*7である。*8
また、2010年にイベント上映された『ボトムズファインダー』にも携わっていたことが確認できる。

時期は不明だが、後にサンライズを退社してフリーランスとして活動するようになった。福原慶匡と初めて会った2012年冬頃には既にフリーランスになっていたようであり、2013年の『ガッチャマンクラウズ』（テレビアニメ1期）では「たつき」名義でEDアニメーションを担当していたことが確認できる。*9

ヤオヨロズへの参加

2012年12月、福原慶匡がコミックマーケット83で出展していたたつきに声をかけたことがきっかけとなり、ヤオヨロズでのアニメーション制作に参加することとなった。ヤオヨロズでたつきが最初に携わったのは2013年に放送された『手さぐれ！部活もの』であり、第3期の『てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう』までアニメーション監督として参加していた。

2017年の『けものフレンズ』（テレビアニメ）および、2019年の『ケムリクサ』（テレビアニメ）では監督などを務めた。なお、2020年に放送された『へんたつ』は、ヤオヨロズではなくirodoriでの制作となっている。

ヤオヨロズ解散以降の動向

2021年3月末日をもってヤオヨロズは解散したが、その件についてたつきからの発言は一切ない。同年6月5日以降は、新規のキャラクターイラストを自身のTwitterアカウントに投稿している。

2021年12月31日に放送された『へんたつ』大晦日特別版にて「初の劇場オリジナル作品」なる告知を出し、翌2022年1月1日にTwitterにて直接言及した。

人物

休みの日にもアニメ制作

2017年3月のインタビュー「話題沸騰中の『けものフレンズ』、プロジェクトチームに初インタビュー！　誕生秘話からブーム到来までの歴史など「すごーい！」の連続３万字の大ボリューム」では、福原がたつきについて以下のように語っている。

動画まわりをすべて手がける「たつき監督」の恐るべき守備範囲

（中略）

福原：それにあの人、忙しいときもそうじゃないときも週に5日は仕事のCGを作ってるんです。さらに残りの2日は趣味のCGに没頭してます。たつき君を見ていると、動いている時間のほどんどがCGみたいなもんなんですよ。だからどれだけこだわっても、彼にとってみれば別にいいんじゃないですか？（笑）

――ずっとCGやってるんですか？（笑）

福原：ずーっとやってます。しかも天才肌なんですよね。そんな生活をしてて体型が細いから、メシを食ってないように心配されますが、実は痩せの大食いなんです。いくら食っても肉が付かない体質。

梶井：僕もそれを心配して、打ち合わせのたびに「なんか注文したほうがいいですよ」って言ってます。先週の日曜日も強引に「ピラフ」を注文し食べてもらいました（笑）。

このインタビューから、たつきは「仕事だけではなく休みの日にもアニメを作っている」とインターネット上で認識されるようになった。また、たつきがirodoriとして2008年から定期的に自主制作アニメを公開し続けてきたことも知られるようになり、このような人物評が広まることとなった。

実家の富裕層説

薄給で知られるアニメーション業界においてあまり目立った活動が見られないにもかかわらず活動できていること、学生時代に結成したサークルで10年以上も活動していることなどから「たつきの両親は富裕層で現在でも両親からの金銭面の支援が行われているのではないか」とする説がけもフレ信者アンチスレなどで唱えられている。その根拠とされるのが幼少期にケニアで過ごしていたという出自であり、たつきの両親は外交官ないし大手商社の駐在員ではないかと考えられている。また、商業作品にあまり携わらず同人サークルとしての活動に重きを置いていることも、その理由の一つと考えられている。

シマウマ嫌悪説

『けものフレンズ』（テレビアニメ）第1話に登場したサバンナシマウマのアニマルガールは、その後ろ姿が吉崎観音のデザインをほとんど留めておらず、放送当時から視聴者の間で「ナメクジ」とネタにされていた。KFPアンチのあいせんはこの原因として「たつきがシマウマが嫌いだった」という説を展開している。

あいせんの2021年10月20日のツイートより（魚拓）

あいせん @AYSEN0617

【けもフレ・シマウマさん不遇伝説】

・アニメに出ても一瞬

・しかも動かない後ろ姿

・ナメクジと呼ばれる

・そのナメクジが大人気

・再放送のしりとりでもシカト（ウシで「し」まで行ったのにシカへ）

これ絶対１期スタッフの中にシマウマ嫌いな人がいたと見てる。具体的にはたつき監督。(」・ω・)」

午後9:18 · 2021年10月20日·Twitter Web App

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あいせん @AYSEN0617

「ケニアに住んでた頃に遊んでたら蹴られた」とかじゃないかなあ。(」・ω・)」

午後9:19 · 2021年10月20日·Twitter Web App

しかし、2017年4月29日に行われた「第1回 フレンズの会」初回公演の生コメンタリーにおいて、作画監督の伊佐佳久は「シマウマには悪いことをした」と発言しており、たつきは「作画監督が言うならいつか作り直してくれるでしょう」と発言している。この場面の作画担当は伊佐であり、サバンナシマウマがあのような姿になったのはたつきだけの問題だったとは言い難い。*10

Twitterでの言動

たつきを語る上で欠かせないのが、自身のTwitterアカウントでの発言である。
本人およびirodoriに対する情報の発信がもっぱらTwitterに依存しているため、自然と注目される。特に、仕事相手に対する言動は界隈外でも話題を集めている。

ざっくりツイート

2017年9月25日午後8時に投稿されたツイート。けものフレンズ界隈内外を大きく揺るがす騒動の全ての発端となった。「ざっくりカドカワさん方面」という文面から「ざっくりツイート」「ざっくり」と呼ばれている。
詳細はたつき監督降板事件を参照。

たつき／irodori（@irodori7）の2017年9月25日のツイートより（魚拓）

たつき／irodori（@irodori7）
突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です

午後8:00 · 2017年9月25日·Twitter Web Client

脚本費・脚本印税未払い発言

2018年9月14日午後8時8分、たつきが自身のTwitterで以下のようなツイートを投稿したことで、再びけものフレンズ界隈での騒動が再燃することとなった（たつきの脚本費・脚本印税未払い発言事件）。なお、たつきはこの件について詳しく説明することはなく、強制的に話を打ち切っている。

たつきの2018年9月14日のツイートより（魚拓）

たつき／irodori @irodori7

台本無断使用のお話教えてもらいましたが、台本作者さんへの言及の無さに創作への蔑視が見えて…うーん…

同じ文字まわりで脚本費全話と脚本印税いまだ１円もお支払いいただけてないんですよね。けもの。しんどいので忘れるようにしてたんですが、やっぱりこういうのも声をあげた方がいいのかなー…

午後8:08 · 2018年9月14日·Twitter Web Client

京都アニメーション放火事件への言及

2019年7月18日に発生した京都アニメーション放火事件について、同日午後5時50分にたつきは以下のようなツイートを投稿した。『ケムリクサ』で注目されていたことも相まってか、このツイートは7万件のリツイート、18万件のいいねを集めることとなった。

たつきの2019年7月18日のツイートより（魚拓）

たつき／irodori @irodori7

亡くなられた方がどれだけの、膨大で地道な時間を人知れずアニメに使ってきたか、のべ何万人何億人のひとの時間を豊かにしたか、ヒトの幸せの総量を増やしたか。そんな方々がなぜこんな苦しいつらい終わり方をしないといけないのか。

午後5:50 · 2019年7月18日

外部からの評価

福原慶匡による宣伝や、騒動で注目されたこともあり「けものフレンズを立て直した功労者」および「監督の地位を剥奪された人」という見方がTwitterをはじめとしたネット上ではいまだに根強い。
だが、数々の発言内容や上記騒動の影響により、アニメーション監督としての手腕やファンへの人気と比較しても高いリスクを抱えた人間とみなされているという主張がたつきアンチを中心にされており、業界人の発言からそのリスクを立証しようとする動きがけもフレ信者アンチスレを中心に活発である。
以下の引用はゲーム業界と関係すると自称しているたつきファン、かなたろーによる、たつきを冷遇する業界の腐敗を嘆くツイートの一例である。ちなみにこのツイートでかなたろーが語っているエピソードは『ケムリクサ』放送中の時期の会議での会話であり、その後のヤオヨロズ解散についての評価は加味されていない。

かなたろーの2021年5月8日のツイートより（魚拓）

かなたろー @kanataro_

さる会議でケムリクサ放映中に、あの監督は上と揉めるから使いたくないと、正気の沙汰ではない評価を下し、みんなそうだと相槌をうってた現場に居合わせた事がある。

そして、その人物は、けものフレンズも、2も、ケムリクサも観ていない。

業界や立ち位置が変わると、常識は簡単に歪みます。

午後7:58 · 2021年5月8日·Twitter for iPhone

けものフレンズから『ケムリクサ』での評価は今でもインターネット上で根強いのだが、『2』の炎上が落ち着いた2020年以降のたつきの動向を知らない人は多い。

作品

詳細はirodoriの作品欄を参照。

参加作品

尾本達紀名義

• FREEDOM（2006年 - 2008年、3話～6話、CGアニメーション）
• いばらの王 -King of Thorn-（2010年、デジタルアーティスト）
• ボトムズファインダー（2010年、CGアニメーションチーフ、エンディング・グラフィックス）
• コイ☆セント（2011年、CGアニメーション）
• ノラゲキ!（2011年、CGアニメーションチーフ）
• SHORT PEACE（2013年、CGI）

たつき名義

• C（2011年、CGデザイナー）
• ガッチャマン クラウズ（2013年、EDCGアニメーション）
• PSYCHO-PASS サイコパス 2（2014年、3DCGモデリング・モーション）
• てさぐれ!部活ものシリーズ
  • てさぐれ!部活もの（2013年、アニメーション監督、コンテ、オープニング）
  • てさぐれ!部活もの あんこーる（2014年、アニメーション監督、絵コンテ、オープニング）*11
  • てさぐれ!部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう（2015年、アニメーション監督、オープニング）*12
• けものフレンズ（テレビアニメ）（2017年、監督、シリーズ構成、脚本、コンテ、演出、OP絵コンテ・演出、美術デザイン）
• TVアニメ「けものフレンズ」ドラマ&キャラクターソングアルバム「Japari Café」（2017年、CDドラマ「じゃぱりまんがり」監督・脚本）
• ケムリクサ（2019年、原作、監督、シリーズ構成、脚本、OP演出・コンテ、美術デザイン）*13

外部リンク

• たつき／irodori（@irodori7） - Twitter
• おもと たつき（@_tatsuki） - Twitter
• たつき(アニメーション監督) - ニコニコ大百科
• たつき監督 - ピクシブ百科事典

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