米国で禁酒法が発効したのは1920年。飲酒が原因の社会秩序の乱れを防ぐことなどが目的だった。10年以上続いたが、世論の反発で廃止となった。人々は開放的な気持ちで乾杯したはずだ
▼堂々とお酒を飲める喜びは現代も変わらない。コロナ下の酒類提供制限が解かれると街はにぎやかな声に満ちた。客足が遠のき苦境にあった飲食店にとって明るい材料となった
▼気になるのは飲酒運転の状況だ。県警によると緊急事態宣言の解除後に摘発件数が急増した。12月は22日時点で230件を超え、11月を大きく上回る
▼飲酒運転の情報に目を通すと、午前7~8時など朝方の摘発が多いことに気づく。前日に飲み過ぎてアルコールが残った状態で運転したのだろう。一晩休んだらお酒は抜けると安易に考えてはいけない
▼お酒は悪だから禁止というのは昔のやり方。今は正しい付き合いが求められる時代だ。悲劇を招く飲酒運転の根絶は当然のこと。年末年始は酒席も増える。お酒を飲む本人も家族や友人も、普段以上に高い意識を持ってほしい。
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