どうしてもお金が必要になった時に心強いのが、カードローンに代表されるお金を借りられるサービスです。ただ、これから初めてお金を借りるという方はもしかしたら少し不安に感じているかもしれません。
そんな不安を解消して急な支出に対応するために、お金を借りる仕組みや方法についてご紹介します。
目次
一時的にお金を借りたい!消費者金融とは「個人の味方」

「消費者金融は怖いところ」というイメージがあるかもしれませんが、それは昔のこと。現在は法律が定められており、消費者保護の視点に立った融資が行われています。具体的に見ていきましょう。
そもそも消費者金融とは
消費者金融とは、個人向けのローンのことです。無担保で小口資金の融資を行うという特徴があります。「貸金業法」という法律があり、都道府県または内閣総理大臣への登録を行なっている会社が事業を行うことができます。
貸金業法とは、貸金業者が事業を行う際に守らなければならない法律です。この法律に基づき、貸金業者は借り手の返済能力を加味した上で融資を行っています。借り手である消費者を守るためのルールがしっかりと制定されているので安心です。
事業者登録をしていない、いわゆる「闇(ヤミ)金」と消費者金融とは全く異なるものです。高すぎる金利や、漫画などで描かれているような取り立てなども法律により禁止されており、消費者金融では行われていません。
お金を借りるなら?消費者金融と銀行の違い
消費者金融ローン | 銀行ローン | |
---|---|---|
適用される法律 | 貸金業法 | 銀行法 |
融資までのスピード | 最短即日 | 翌日以降 |
無利息サービスの充実度 | ◎ | △ |
金利 | 銀行よりやや高い | 比較的低め |
連帯保証人・担保 | 基本的に不要 | 一般的に保証会社が必要 |
消費者金融の事業者には貸金業法が、銀行には銀行法が適用されます。銀行は貸金業者ではないと規定されており、貸金業法で決められている貸し出し金額の範囲や貸出金利の上限とは異なる基準で融資を行っています。
銀行法においては融資の審査の際に警察庁のデータベース照会を行い、反社会的勢力ではないかという調査を行います。貸金業法ではこの照会を義務化されていません。その分、消費者金融の方が審査スピードが早く、最短数時間で融資を受けられます。
金利面では、銀行の方が審査や保証体制が厳しく時間をかけて行う分、金利は低めになっています。一方、消費者金融のローンは連帯保証人などが原則不要で資金の使途の自由度が高い分、銀行と比べるとやや金利が高い面もありますが、無利息サービスが充実している等の特徴があります。
初めてお金を借りるときにおさえておきたいポイント
安心して融資を受けるために、あらかじめ借りたい金額や期間を把握し、金利や借入条件を確認した上で借入先を探すことをおすすめします。その方がより有利な条件で借りることが可能になるからです。詳しく見ていきましょう。
借入金額や期間が鍵!より有利な条件で借りるために
https://www.fsa.go.jp/common/about/research/tajusaimu/01.pdf
実際にお金を借りたことがある人は、どのような目的で貸金業者を利用しているのでしょうか。一例として、過去3年以内に借入を経験したことがある方を対象にした調査結果をご紹介します。
この図を見ると、生活費の補填をはじめ様々な理由でお金を借りていることがわかります。消費者金融のローンの場合、お金の使い道は問われません。利用限度額内であれば自由に借りて使うことができます。
初めてお金を借りる時のポイントは、借りる金額や期間によって最適なローンを選ぶということです。いつ、いくら必要なのか、給料日前の短期的な借り入れなのかなど、借入金額と期間がはっきりすることで、借り手にとってより有利な条件のローンを見つけることができます。
年収の3分の1しか借りられないって本当?
貸金業法には、年収の3分の1を超える金額を借りることができないという規定があります。たとえば年収300万円の方の場合、その3分の1である100万円まで借りることができます。消費者金融やクレジットカード会社などの登録業者での借り入れに適用されます。
専業主婦・主夫の方やパート勤務の方、無職の方の場合は、配偶者の年収と合算した世帯収入の3分の1まで借り入れることが可能です。すでに配偶者に借入がある場合はその分の金額が差し引かれます。
ここでいう年収の3分の1、というのは、借り入れている事業者すべての合算金額になります。すでにクレジットカードでキャッシングしている方などは注意が必要です。
一方、銀行は貸金業者に該当しないため、総量規制の対象外となります。それぞれの銀行が独自の基準で審査を行っています。
お金を借りる額によって上限金利は変わる
【金利条件の一例】
金利/借入金額 | 100万円未満 | 100〜300万円未満 |
A社(利率4%〜18.3%) | 【A社が有利!】15.6% | 13.3% |
B社(利率3.8%〜18.9%) | 18.2% | 【B社が有利!】12.8% |
初めてお金を借りるとき、消費者金融の金利をまずチェックするのではないでしょうか。その多くが「利率4%〜18%」のような表記になっています。これは同じ会社のローンであっても、借入金額や借り手の信用情報などによって借入金利が異なっているからです。
上記の図を見てみましょう。
借入金額が100万円未満であればA社の方が金利が低いですが、100〜300万円未満になるとどうでしょうか。B社の方が金利が低くなっています。借りる金額によって、有利になる貸金業社が変わるということにお気づきいただけると思います。
借りる金額が多いほど金利が低くなる傾向にありますが、最低金利だけを見て判断するのではなく、具体的に借りたい金額を踏まえた上で比較検討して選ぶ必要があります。
お金を借りるための主な条件は?
消費者金融などの貸金業者でお金を借りる条件として、「年齢」「安定した世帯収入の有無」が挙げられます。幅広い層に融資ができるような条件設定となっています。
年齢は多くの場合で満20歳以上、69歳以下の方となっています。70歳を迎えると追加借入ができなくなる場合があります。高齢化が進む中、近年ではこの年齢上限を高めに設定している会社もあります。
世帯収入が安定している、というのも条件のひとつです。返済能力の有無を判断する際に大切な指標となります。専業主婦・主夫の方や無職の方は配偶者など世帯全体の収入状況がポイントになります。
定期的かつ安定的に収入を得ている方であれば、雇用形態は問われません。アルバイトやパート、派遣社員の方でも条件に合えば融資を受けられます。勤続年数が長ければ長いほど安定した収入を得ているとみなされるようです。
お金を借りるなら比較しよう!金利の低いローンを選ぶために
【借入金・実質年率別 月額返済シミュレーション(12回払い)】
実質年率※/借入金 | 10万円 | 30万円 | 50万円 |
---|---|---|---|
3.00% | ¥8,469 | ¥25,408 | ¥42,346 |
4.70% | ¥8,547 | ¥25,641 | ¥42,735 |
7.70% | ¥8,684 | ¥26,054 | ¥43,424 |
15.00% | ¥9,025 | ¥27,077 | ¥45,129 |
18.00% | ¥9,167 | ¥27,503 | ¥45,839 |
※実質年率とは、借入金の金利にローン会社の手数料などを合わせ、実際に支払う金利として計算しなおしたもの
一時的にお金を作るだけ、すぐ返せばいいんだから、と金利の検討をあまりしないまま借りてしまうと、後々の返済に苦労することになります。
たとえば、上記の返済シミュレーションを見てみましょう。金利が数パーセント違うだけで1回あたりの返済額にも差が出ます。借入金の総額が大きければ大きいほど、金利差による返済額の違いも大きくなります。
また、一見、金利の差額があまりないように見えても、返済回数が増えるほど借入金の元金が減るスピードが遅くなるため、返済利息もその分かかり続けることになります。返済元金が残っていればいるほど利息が減らずに残るため、なかなか返済が終わらないという悪循環に陥ってしまうのです。
初めてお金を借りるときは、借入金額を踏まえていくつかのローン会社を比較し、金利ができるだけ低いものを選びましょう。その際、金利だけではなく、ローン会社の手数料などを含めた実質年率でシミュレーションすることをおすすめします。せっかく金利が低くても、他に払うお金が多ければ意味がなくなってしまいます。
ローンの借り入れは無理なくゆとりのある返済計画を設定しましょう。
初めてお金を借りる人向け、消費者金融の特徴と4社比較
消費者金融でお金を借りるとしたら、具体的にどんなサービスを受けることができるのでしょうか。消費者金融ローンの特徴と主なローン会社の比較について見ていきましょう。
消費者金融でお金を借りるメリット
初めてお金を借りるとき、消費者金融を利用するというのはメリットが大きい方法のひとつです。借りるお金の使い道を問われることがなく、審査や融資のスピードが早いため借りれるかどうか不安に思うことも少なくてすみます。初めてお金を借りる場合には、無利息になる期間が適用されることもあります。無利息サービスは特に短期間のつなぎ融資を受けたい方の「はじめの一歩」に向いています。
また、毎月の返済日を都合に合わせて選ぶことができたり、お金に余裕がある時に前倒しして返済したりすることも可能です。全額を返済し終わるタイミングを早めることができれば利息の支払いを抑えることができるので返済額を減らすことができます。さらに、「期限内に返済できる返済能力がある顧客」とみなされ信頼度を上げることもできるため、次回以降の融資時に融資金額を引き上げたり借入利息の交渉がしやすくなったりするという利点もあります。
おすすめの消費者金融ローン4社比較
アコム | プロミス | レイクALSA | SMBCモビット | |
---|---|---|---|---|
金利(実質年率) | 3.0%〜18.0% | 4.5%〜17.8% | 4.5%〜18.0% | 3.0%〜18.0% |
借入限度額 | 800万円 | 500万円 | 500万円 | 800万円 |
審査時間 | 最短30分 | 最短30分 | 最短15秒 | 最短30分※申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります |
即日融資 | ○ | ○ | ○ | ○※申込の曜日、時間帯によっては翌日以降の取扱となる場合があります。 |
Web完結 | ○ | ○ | ○ | ○ |
カード発行 | あり | カードレス対応 | カードレス対応 | カードレス対応 |
口座振替返済 | ○ | ○ | ○ | ○ |
お金を借りるなら金利は抑えたい!銀行ローンの特徴と各社比較
消費者金融だけでなく、銀行でお金を借りるという方法もあります。銀行のローンを利用することで得られるメリットと、各銀行が展開しているローンサービスについてご紹介します。
銀行ローンを利用するメリット
お金を借りる際にある程度時間の余裕があるのであれば、銀行ローンがおすすめです。消費者金融のローンに比べて金利が低いのが銀行ローンの大きな特徴となっています。まとまった金額を借りる方、返済期間が長めになりそうな方は金利ができるだけ低いローン商品を選ぶことで利息の支払いを抑えることができます。
ただし、消費者金融ローンと比べていくつかの条件があります。たとえば利用する銀行の銀行口座を保有していないと借りられなかったり、審査や融資が完了するまで数日待たなければならなかったりするという面もあります。
また、銀行ローンには、資金使途を問われないフリーローンの他、事業者ローンや教育ローン、住宅ローン、マイカーローンなど目的に応じたローンもあります。
おすすめの銀行ローン比較
新生銀行 | みずほ銀行 | 三菱UFJ銀行 | 横浜銀行 | |
---|---|---|---|---|
商品名 | スマートレンディング | カードローン | カードローンバンクイック | フリーローン |
実質年率 | 5.7%〜14.8% | 2.0%〜14.0% | 1.8%〜14.6% | 1.9%〜14.6% |
借入限度額 | 100万円 | 800万円 | 500万円 | 1000万円 |
審査時間 | 最短1~2営業日 | 最短翌営業日 | 最短翌営業日 | 最短数日 |
融資 | 記載なし | 最短7〜10日 | 最短翌営業日 | 最短数日 |
Web完結 | ○ | ○ | ○ | ○ |
口座開設 | 必要 | 必要 | 不要 | 不要 |
口座振替返済 | ○ | ○ | ○ | ○ |
お金を借りるときの流れを知っておこう!
まずは審査の申し込みをします。審査に必要な書類を準備した上で、インターネットや電話・FAX、窓口で手続きを行います。信用情報や貸金業者・金融機関での審査が完了すると結果が通知されます。借り入れの条件や利用額を確認し、契約の手続きに入ります。
ローンカードが発行される場合はカードを受け取ることで借入ができるようになります。カードレス契約の場合はウェブやスマートフォンアプリ、電話などで銀行口座への振込を依頼し、融資を受けます。その後、返済スケジュールに合わせて返済を行いましょう。
お金を借りるために必要は書類は2種類だけ
原則、ローンの審査に必要な書類は、本人確認書類と収入証明書の2種類だけです。
・本人確認書類
運転免許証やマイナンバーカード、パスポートや健康保険証など、本人を確認できる公的な書類を準備しましょう。顔写真入りのものがあれば確実です。
・収入証明書
借りたお金を返済することができるかを審査するために、収入を証明できる書類が必要です。この書類は借入限度額が50万円以上になる場合、もしくは他者の借入と合算して100万円以上になる場合に提出を求められます。給与明細や所得証明書、確定申告書、源泉徴収票、課税証明書などが挙げられます。給与明細を提出する場合は2ヶ月分の提出を求められることが多いです。
なお、銀行での審査においては、上記の条件に該当しない場合でも提出を求められることがあります。
初めてお金を借りるなら情報収集をしっかりと
これからはじめてお金を借りる人に役立つ、消費者金融ローンや銀行ローンについてご紹介しました。希望に合うローン商品を選ぶためには、具体的な融資条件を各社で比較することも非常に重要です。いくつかのローン会社の特徴や条件を検討した上で、最適なものを選ぶようにしましょう。