2021/8/31 : 時間と月。(きのこ) |
暑い日々が続く中、皆さま、如何お過ごしでしょうか。 暑いうちは夏。9月は夏。水着は夏。つまりそろそろ夏。 そんな感じで、もうちょっとだけパラダイス行きのチケットが発行されるのをお待ちください。 きっと素材がたくさんもらえる素晴らしい夏になるんだ……そうに違いないんだ……というか聖杯なくてLV120に一騎も到達できていないので聖杯おくれーー! (考えなしで好きなサーヴァントをじゃかぽこLV100にしていた弊害である) そして月姫のネタバレ自重週間、みなさん守っていてくれてとても嬉しいです。 まだプレイ途中のユーザーさん、 あるいは、プレイ予定はあるけど忙しくて今はできないユーザーさん。 そんなユーザーさんたちの『未知』という楽しみを守ってくれてサンキュー! 気の合う友人とのお話はそれぞれのホットラインで、 公共の場で話したい時はfusetterさんを活用するなどして、 あと一週間、この空気を守ってくださると助かります。 『月姫』はノベルゲームなのでアクションゲームのように、 「動かす事が気持ちいい」ものではありません。ネタが命なのです。 なので今回、2週間のネタバレ自重期間をお願いした次第です。 事前にふせったーさんにもお話させてもらい、 快く協力してもらえた事もここに記しておきます。 いつもありがとう、伏せ太! ◆ 唐突だが、劇場版ソロモンの話をしよう。 公開が始まって一ヶ月も過ぎたので、 こちらでちょっとだけ裏話や分かりづらいところの説明など……。 (ガッツリ内容に触れる話なので、まだ観ていない方はスルーしていただければ……) ・七天礼装 あの七つのボルトは一本で一騎召喚分の固定化燃料(魔力)。 実はあれなくても簡易召喚はできるが、その場合は装着者の肉体に多大な 負荷をかけるので胸の安全装置(ブレーカー)で「ボルト以外の召喚はできない」 ように制御されている。 安全装置があるかぎり七つのボルトを使いきっても生命停止にはいたらない。 (その前で召喚を止めるので) レフ戦でレフが「無理なシステムには欠点が存在する!」と見抜いて 魔術を放ちましたが、あれはこの『安全装置』を狙ったもの。 藤丸にきっちり防がれましたが。 だからこそ「(戦士として)いっぱしのマネを!」とレフは舌打ちしながらも賞賛したのです。 そうしてゲーティア戦。 玉座ソロモン戦の段階でボルトを六本使い、既にラスト一本。 カルデアと藤丸を護ったマシュの盾。 (ゲーティアの宝具はあれ、背後にあるカルデアベースそのものを狙ってたんだよ) ドクターのゲームセット。 最後の召喚でゲーティアを倒せる道を模索しかない、という状況ですが、 マシュとロマニと、それまでの特異点で受け取った思い出から、 マスターは、“その人間の人生でもっとも激しい瞬間”を迎えます。 平凡であっても、 どこにでもいるワタシであっても、 特異点1から7まで進んだひとりの人間が、それまでの人々への感謝と、 いま生きている人間として矜持を示さんとした決意した時、湧き上がってきた思いがある。 マスターはゲーティアに職員としてカルデア入りした時に渡される『人理保障とは』の構文……FGOでマスターに渡される、最初のフーレーバーテキスト……を、『今ここに立っている人間』として、ゲーティアに宣言。 同時にボルトによる召喚ではなく、自ら安全装置を破壊し、自分にできる最大限度を敢行したのです。 それは全存在を人理保障に費やす、最新の召喚術。 その全霊に応えて、ネガ・サモンによって消えていた英霊は再び現れ、 流星雨となって全天を覆いました。 「勝負だ、ゲーティア!」の藤丸に対して 「ならばこい、カルデア!」のゲーティア。 「こい藤丸」ではないのは、藤丸の 『オレが倒すんじゃない。自分が生まれる前からずっと人理保障をしてきた カルデアのスタッフ、その功績、その思いが、この英霊たちを呼んだんだ』 という意志を認めたからこその「カルデア」なのでした。 ……なんて話を収録時に信長さんにお話しました。 あの構文(台詞)は、自分を未熟と考え、 日々トレーニングする藤丸がマイルームに戻っては繰り返し目にしていたものだと。 その上で、劇中で藤丸は「我らカルデアは~」と言いましたが、 原作段階では「彼らカルデアは~」でした。 収録一回目の仮テストの時、信長さんに 「ここ、藤丸は本当は我らと言いたい。自分もカルデアの一員だと胸を張りたい。 でも、自分が来る前からずっと働いてきていたカルデア職員たちの頑張りの中に、 たった1年程度の自分を混ぜる事はできない。 おまえを倒すのはオレじゃない。これまでの、カルデアのみんなの成果だ。 自分はそれを示すだけのものだ」 という気持ちを込めてほしいとお願いしたところ、 見事にその思いがこめられた素晴らしい「彼らカルデアは~」をいただけました。 ……でもやっぱり、その意図は映画的に分かりづらいので「我ら」に変更したのです。 そして島崎さんは「彼ら~」の時と真逆のセリフになるけど同じニュアンス……頑張ったのは自分じゃない。カルデアのみんなだ……を、「我ら」きちんと台詞にこめてくれました。素晴らしい熱演でした。 スタジオであのセリフを本本でいただいた時、 「……ああ。この藤丸なら、きっと6章の先に行ける」とひそかに胸を熱くしたものです。 こんな感じで『劇場版ソロモン』の原作はセリフにはならない描写が多々あります。 尺の都合でカットした部分も多いので、いつかどこかで原作版を公開できるといいのですが。 時の話は、ここまでです。 ◆ さらに唐突だが、『月姫』の宣伝をしよう。 発売からもうすぐ一週間。 そろそろアルクルートをクリアしているユーザーさんも多いのではないでしょうか。 そんなアナタに、ハイ、こちら。 https://www.youtube.com/watch?v=5iTCUZxi9_c 『月姫』で使われる全OP、EDソングをブチこんだ名盤がでるぞー! 9/1だ! もうすぐだ! 毛蟹氏にはOPソング制作のオファーを出す際、当時できていたシナリオを お渡しして曲制作に入ってもらいました。 その結果がこれである。 毛蟹氏による「なんかもう、おまえ自身が月姫になることだ」としか思えない作曲・作詞と、 ReoNaの虚空の月に伸びていくような、切なさと力強さがたまんない歌唱力が合わさって、 マジ素晴らしい歌なんだ……。 とくに『生命線』はアルクルートの曲としか言えぬ。 曲の中で展開が三つあるんだけど、サビCがほんと……毛蟹、おまえもしかしてアルクのこと好きか……? 二十七祖入りするか……? という気持ちになります……。 リンク先の全曲試聴ver.では『生命線』はサビAまでなので、 興味が湧いた方はぜひ購入して歌詞カード見ながら最後までじっくり聴いてほしい。 自分は制作者特権で『生命線』を2020初期に聴かせてもらっていて、 アルクルートのデバッグの時はまず『生命線』を聴いてから作業に望みました。 その結果、 「……アルクルートの『あのシーン』は生命線のアレンジしかありえないな……。 芳賀君、至急、毛蟹氏のスケジュールを確認してくれたまえ」 と追加オファーを決行、ああいうカタチになったとさ。 なのでアルクルート未クリアの方は、先に『生命線』を聴いて 耳に馴染ませておくとちょっと嬉しい事があるかもだ。 月の話は、ここまでです。 |