宝蔵院分流陰派槍術
- 2014/05/29
- 00:41
某掲示板にて、当流の槍術について書かれておりましたので、簡単に説明を致します。
まず当流においては宝蔵院流中村派という呼称はしておりません。
宝蔵院流中村派については、Wikipediaに記事がございますので、そちらをご参考にして頂ければと思います。
・宝蔵院流中村派
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E8%94%B5%E9%99%A2%E6%B5%81%E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%B4%BE
中村天心先生の苗字が「中村」なだけで、こちらの宝蔵院流中村派と天心流は直接的因果関係は御座いません。
天心流兵法における長物は「宝蔵院分流陰派」(宝蔵院支流陰派とも)と称します。
これは素槍術、十文字槍術、そして薙刀術の三術を指します。
伝書では「遠祖(柳生石舟斎師の事)と上泉伊勢守と槍術初代(覚禅坊 胤栄)の交流の中の短く、九尺の傳槍法の技法」というように書かれていたもので、石舟斎師から宗矩公(伝書では「若」と記載)へ、そして宗矩公より時沢弥兵衛師へと伝わった技法です。
ただ宝蔵院流の分流と申しましても、打ち合いの手順を伝えるという意味での型は存在しません。
槍術、薙刀術、共に単発の技法があり、そしてそれを連技法として用いるという学習形態になっており、これは天心流の剣術と同じになります。
外物というのは、江戸期の武士の基本は抜刀術と剣術であるという程の意味での外物のであり、宝蔵院を冠しているため、併伝とされますが、現実的には天心流における技法群に含まれる内伝のものとなっております。
ですから長物のみを指導するという事も行われません。
あくまでも天心流における修業の段階で学ぶものとなっております。

使う槍は九尺(2m70㎝)が基本ですが、短いものでは七尺(2m10㎝)程のものを使う事もあります。
薙刀は特に定寸は決まっておりません。
長物は総て、これを扱う際は稽古であっても必ず大小を腰に帯びて行います。
実際行ってみますと、この大小が大変邪魔になります。
ですがその状態でも自在に扱えなければならないという事で、これを稽古時から訓練致します。

甲冑を着用致しますと、兜以外にも動きの障りは多々御座いますが、やはり大小の存在が最も障りとなるため、平時よりこれに慣れる事で、甲冑着用時におきましても、自在の操法が容易くなるのです。
外物と申しましても、剣の添え物ではありません。
「戦場で槍を以って祖家を興し 太刀を奮って死生の守とする也」と伝書にあるように、槍働きあっての家であり、それ故に素槍は初学より学ぶ事とされておりました。
会場の問題や稽古槍の用意が難しいなど、都合上初学に之を伝授する事は出来ておりませんでしたが、現在体制を整え中で、間もなく往時の通りに初学者の稽古としてカリキュラムに戻す事が出来る予定です。
十文字槍術、薙刀術はある程度の段階、奥許程を目安に稽古が開始されます。
ちなみに天心流の伝位は「初許・中許・奥許・切紙・目録・免許・相伝(皆伝)」となっております。
まず当流においては宝蔵院流中村派という呼称はしておりません。
宝蔵院流中村派については、Wikipediaに記事がございますので、そちらをご参考にして頂ければと思います。
・宝蔵院流中村派
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E8%94%B5%E9%99%A2%E6%B5%81%E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%B4%BE
中村天心先生の苗字が「中村」なだけで、こちらの宝蔵院流中村派と天心流は直接的因果関係は御座いません。
天心流兵法における長物は「宝蔵院分流陰派」(宝蔵院支流陰派とも)と称します。
これは素槍術、十文字槍術、そして薙刀術の三術を指します。
伝書では「遠祖(柳生石舟斎師の事)と上泉伊勢守と槍術初代(覚禅坊 胤栄)の交流の中の短く、九尺の傳槍法の技法」というように書かれていたもので、石舟斎師から宗矩公(伝書では「若」と記載)へ、そして宗矩公より時沢弥兵衛師へと伝わった技法です。
ただ宝蔵院流の分流と申しましても、打ち合いの手順を伝えるという意味での型は存在しません。
槍術、薙刀術、共に単発の技法があり、そしてそれを連技法として用いるという学習形態になっており、これは天心流の剣術と同じになります。
外物というのは、江戸期の武士の基本は抜刀術と剣術であるという程の意味での外物のであり、宝蔵院を冠しているため、併伝とされますが、現実的には天心流における技法群に含まれる内伝のものとなっております。
ですから長物のみを指導するという事も行われません。
あくまでも天心流における修業の段階で学ぶものとなっております。
使う槍は九尺(2m70㎝)が基本ですが、短いものでは七尺(2m10㎝)程のものを使う事もあります。
薙刀は特に定寸は決まっておりません。
長物は総て、これを扱う際は稽古であっても必ず大小を腰に帯びて行います。
実際行ってみますと、この大小が大変邪魔になります。
ですがその状態でも自在に扱えなければならないという事で、これを稽古時から訓練致します。
甲冑を着用致しますと、兜以外にも動きの障りは多々御座いますが、やはり大小の存在が最も障りとなるため、平時よりこれに慣れる事で、甲冑着用時におきましても、自在の操法が容易くなるのです。
外物と申しましても、剣の添え物ではありません。
「戦場で槍を以って祖家を興し 太刀を奮って死生の守とする也」と伝書にあるように、槍働きあっての家であり、それ故に素槍は初学より学ぶ事とされておりました。
会場の問題や稽古槍の用意が難しいなど、都合上初学に之を伝授する事は出来ておりませんでしたが、現在体制を整え中で、間もなく往時の通りに初学者の稽古としてカリキュラムに戻す事が出来る予定です。
十文字槍術、薙刀術はある程度の段階、奥許程を目安に稽古が開始されます。
ちなみに天心流の伝位は「初許・中許・奥許・切紙・目録・免許・相伝(皆伝)」となっております。