やることばかりのカオスの毎日から脱出する

 毎日やるべきことが山積みで、頭も心もいつもごちゃごちゃ。

 それをスッキリさせ、シンプルに生きたいと思いませんか?

「いつも、不安と焦りで心に余裕がない」
「やるべきことばかりで、やりたいことに時間が取れない」
「生活リズムが最悪。朝は遅いし、夜ふかしの毎日を変えたい」
「マイナスの考えがぐるぐる巡って疲弊する」
「自分のやりたいことって何だろう? それを考える時間すらない」

 心も、生活も、人生もごちゃごちゃしている。バタバタと忙しいのに心に充実感がない。そう感じる人は少なくないでしょう。

『書く瞑想』は「書く」ことで頭と心を整え、自分らしい人生をシンプルに送るための方法をご紹介します。

「書く」ことで不安やストレスをなくし
自分を深く知る

「書く」ことには様々な効果があることが学術的な研究からもわかっています。

 不安やストレスを抑制したり、自分の感情を可視化することで客観的に自己認識したりすることができます。

 グーグルでは、マインドフルネスを実践する手法として「ジャーナリング」という、思いつくままに書き続けるワークを取り入れています。

 意識的な思考ではなく、自分でも気づかない深層の「感情」をすくい上げることで、自分への理解が進みます。

 ぐるぐると堂々巡りしていた悩みが、「感情」に焦点を当てることで不思議なくらい解決されます。

5万人をサポートした
習慣化のプロが行き着いた「書く」習慣

 私は習慣化コンサルタントとして、「人生が変わった! という感動を共に味わう」というミッションのもとに、10年以上この分野でメソッド開発、個人コンサルティング、企業研修を行ってきました。

 これまで21冊の本を書き、累計95万部になり、中国、韓国、タイ、ベトナム、台湾でも10万部以上の書籍が翻訳されています。

 企業研修などを合わせると5万人以上の人々の成長に関わり、個人のクライアントでは1000人以上の習慣化の支援をしてきました。

 どうすれば「人生を変えられるのか?」「自分らしく豊かに生きられるのか?」を習慣化という観点から探求し続けてきた結果、行き着いたシンプルな習慣が「書く」ことでした。

真の気づきからしか人は変われない

 人生の変化は、気づきから始まります。「そうか!」と腹落ちしたとき、人は本当に変わっていくきっかけをつかむことができます。ディープインパクトの気づきが自分の内側に起きると、人はびっくりするぐらい行動習慣も思考習慣も、そして人間関係も変わっていきます。

 では、どうすればこのディープインパクトの気づきを得られるのか?

 その答えは、書くことで「自己対話」を続けることにあります。

 自分を感じながら書くことは、すなわち瞑想です。瞑想的に書くことで、大切な感情に気づき、自分を見つけて、生活・人生を豊かなものにすることができます。

 このメッセージを主題としているので、本書のタイトルを『書く瞑想』としました。これを実現する書くメソッド体系を「感情ジャーナル」と呼んでいます。

自己実現のために「書く習慣」を身につける

 この「感情ジャーナル」を書くことで、実践者からは次のような喜びの声が寄せられています。

「不安を書き出すことで、気持ちの空回りが減った」
「1ヵ月に1つずつ習慣化できるようになって、自分の生活に主導権が戻った」
「大量のやるべきことを、冷静に仕分けることができるようになった」
「生活リズムが負のスパイラルから抜けて、体調が良くなった」
「マイナスの考えだけにとらわれず、小さな感謝や幸福を感じられるようになった」
「少しずつ自分のやりたいことが見えてきた」

「感情ジャーナル」を書くことで、「どうしよう」が「こうしよう」に変わっていきます。

 現実がどんどん整理され、心が整っていきます。

 生きている限り、自己との関係には終わりがありません。

 禅に「座禅」があるように、自己実現に「書く」というシンプルな習慣があることで求道できます。

「乱れた生活を整えたい」を「良いリズムで生活ができる」へ
「ダメな自分を変えたい」を「自分に成長を感じる」へ
「人生の閉塞感を脱したい」を「自分の人生を生きている」へ

 こう変えていきたい人に向けて、本書のノウハウを公開します。

 本書の最終的なゴールは、「自己対話を繰り返しながら、自分らしく人生をシンプルにしていく」ことにあります。

 あなたが自らの内側にある、変化する力を引き出すのが「感情ジャーナル」です。

古川武士(ふるかわ・たけし)
習慣化コンサルティング株式会社 代表取締役。
関西大学卒業後、日立製作所などを経て2006年に独立。
5万人のビジネスパーソンの育成と1000人以上の個人コンサルティングの現場から「習慣化」が最も重要なテーマと考え、日本で唯一の習慣化をテーマにしたコンサルティング会社を設立。オリジナルの習慣化理論・技術をもとに、個人向けの習慣化講座、企業向けの行動変容・習慣化研修を行っている。真の自己実現の鍵は書くことであると考え、著者自身と豊富なコーチング経験から、「感情ジャーナルメソッド」を開発。活用した体験者から「人生が変わった!」「やりたいことが見つかった!」という声が寄せられている。
主な著書に、『30日で人生を変える「続ける」習慣』『新しい自分に生まれ変わる「やめる」習慣』(以上、日本実業出版社)、『マイナス思考からすぐに抜け出す9つの習慣』『力の抜きどころ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがあり、21冊95万部を超え、中国・韓国・台湾・ベトナム・タイでも広く翻訳されている。NHK「ごごナマ」を始め、TV・ラジオ・新聞など150のメディアに出演している。

本書の主な内容

はじめに──やることばかりのカオスの毎日から脱出する

・5万人をサポートした習慣化のプロが行き着いた「書く」習慣
・真の気づきからしか人は変われない
・人生を変える「感情ジャーナル」3つのステップ
・「書くメソッド」に秘められた3つのエッセンス
・自己実現のために「書く習慣」を身につける

第1章 書いて、整える──「感情ジャーナル」の自己整理効果

・忙しいのに、やりがいがない日々を抜け出したい!
・「感情」は重層的で複雑に絡み合っている
・書くことですべて整理されていく
・なぜ、書くことで整理されるのか?
・書くことの3つの科学的効果
・「手書き」の恐るべき創造的効果
・「感情ジャーナル」メソッドの全体像
・書くと段階的に自分が良くなっていく

第2章 考えない。呼吸するように書く──「書く瞑想」の書き方

・なぜ、自己分析はうまくいかないのか?
・心の整理は「書く瞑想」から始める
・「放電・充電ログ」で両面から網羅的に吐き出す
・「放電」と「充電」を書く理由
・「セルフトーク」で思いつくままに書き出す
・芋づる式に呼吸するように書く
・マイナス感情にこそ問題のサインがある
・朝15分、書く瞑想から始めよう
・「書く瞑想」5つの効果
・実践者の声1「漠然とした日々のモヤモヤが減った!」

第3章 出す、分ける、変える──「書く片づけ」の3ステップ

・「書く片づけ」で自分を探る
・「モノの片づけ」と「心の片づけ」に共通すること
・【ステップ1】とにかく全部出すことから始める
・【ステップ2】必要なこと・不要なことを感情基準で分ける
・感情基準で決められる「7つの質問」
・【ステップ3】必要なことを増やし、不要なことを減らす
・人生で大切なことに集中する

第4章 書いて、結晶化させる──月1回の振り返りジャーナリング

・書く片づけでやること
・月に1回、5つのワークで振り返る(マンスリー・ジャーナリング)
・【ワーク1】インパクト図から感情パターンを探る
・【ワーク2】価値観マップで判断軸を作る
・【ワーク3】理想のビジョンを描く
・【ワーク4】行動プランで現実を変えていく
・【ワーク5】習慣化プランで日々を変えていく
・統合してシンプルにしていく
・心のままに書いたことに「人生のキーワード」は眠っている
・実践者の声2「本当の自分が立ち上がってきた」

第5章 書き出すと、変わっていく──「感情ジャーナル」書き方の実践例

・カオスの日々から脱却したい
・書く瞑想(デイリー・ジャーナリング)
・書く片づけ(マンスリー・ジャーナリング)
・【ワーク1】心と生活は「インパクト図」から改善をつかむ
・【ワーク2】「価値観マップ」で内側の地図を明確にする
・【ワーク3】価値観を投影した「理想のビジョン」を書く
・【ワーク4】大切なことを実現する「行動リスト」を書く
・【ワーク5】時間軸で「習慣化プラン」を書く

第6章 習慣にすると、進化する──思考・行動・感情を統合させる

・自己対話と行動を循環させて習慣にする
・書く習慣の5つの進化プロセス
・「書く習慣化」を実践するクウォーター・ジャーナリング
・目的に合わせた習慣化実践ガイド
・書くためのノートとペン
・習慣化のプロが教える、続ける3つのコツ
・もうテクニックはいらない! 必要なのは自分の心と向き合う時間

おわりに
巻末付録 感情ジャーナル完全ガイド