→He usually wears jeans and a T-shirt, but today he is wearing a suit.
文の前半は、「着用する」という日常的な習慣にあたるので、恒常的な動作を表すべく単純現在形の wears を用いるが、後半は、発言している現時点において「着用している」という一時的な状態を表すために現在進行形の is wearing を用いる。
受講生:wear は「着ている」という状態を表す動詞だから、進行形にはならないんじゃないんですか。
道場主:そう来たか。
受講生:違うんですか。
道場主:wear …「…を着用する」は、put … on 「…を身に着ける」から take … off 「…を脱ぐ」に至るまで継続する行為ではあるけど、have 「所有している」や know 「知っている」のような「状態」を表す動詞ではなくて、あくまでも「動作」を表す動詞だから、継続する動作の途中の状態なら「進行形」を使うのは当然なんだよ。
受講生:そうなんですか。
道場主:たとえば、「スーツを身に着けてから脱ぐまでの数時間にわたる行為」が単純現在形の wear a suit なら、その中から現時点だけを切り取って「スーツを着用している状態にある」ことを言うのが現在進行形の is wearing a suit と いうわけなんだ。
受講生なるほど、そういうことだったんですか。
道場主:ところで、この英文を逆に和訳すると、「彼はふだんはジーパンとTシャツを着用しているが、今日はスーツを着用している」となるけど、「着用している」という同じ字面(じづら)でも、「<日常的に>着用している」のは wears、そして「<現時点で>着用している」のは is wearing と、英語では区別するということだよ。
受講生:そうですね。よくわかりました。ありがとうございました。
「Tシャツとジーパン」は、英語では、jeans(1音節)→a T-shirt(3音節)の順のほうが語調がよいからか、日本語とは逆の順序で jeans and a T-shirt とする。
一般に、日本語の「AとB」を、英語で B and A のように勝手に順序を変えてはいけないが、習慣で順序が決まっているものについては、その限りではない。
たとえば、「白黒」は、black and white であって、white and black ではなく、また「左右」は、right and left であって、left and right ではない。
ちなみに「右や左の旦那様、この哀れな××にお恵みを」は、「左や右の旦那様・・・」では都合が悪いが、この物言いを聞くチャンスは、幸いにして今はもうなくなった。
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