英国防相「幅広い協力を検討」 日本と次期戦闘機開発
【ロンドン=中島裕介】英国のウォレス国防相は22日、日英両政府が同日発表した日本の次期戦闘機エンジンの共同研究について「次世代の戦闘機技術に関する幅広いパートナーシップを模索する」と語った。今回の共同研究を足がかりに、さらに技術協力を深める意欲を示した。
ウォレス氏は日本を「アジアで最も親密な安全保障のパートナーの一つ」だと指摘し、「インド太平洋での連携の強化は(英国の)戦略的優先事項だ」と強調した。
航空自衛隊のF2戦闘機の後継にあたる次期戦闘機は2035年の配備を目指している。エンジンの実証機の開発は22年1月から、IHIと英航空機エンジン大手のロールス・ロイスが共同で着手する。実物と同じサイズの試作機をつくり、戦闘機に見合うエンジンの性能などを技術的に検証する。
共同研究にはエンジンの研究開発費を日英で分担し、両国の戦闘機に使うことで開発コストを軽減する狙いもある。英国も日本と同時期の次期戦闘機の開発を計画している。英政府によると、英国は今後4年間で、国内での戦闘機の開発や他国との技術協力に20億ポンド(約3000億円)以上を投じる方針だ。
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