次期戦闘機エンジン、英ロールス社参加 IHIと技術検証
防衛省は22日、2035年の配備をめざす次期戦闘機のエンジンの実証機開発に英ロールス・ロイスが参加すると明らかにした。日本側はIHIが入り実物と同じサイズの試作機をつくる。戦闘機にふさわしいエンジンの性能などを技術的に検証する。22年1月から着手する。
次期戦闘機は航空自衛隊のF2戦闘機の後継になる。三菱重工業が開発主体となり、米防衛大手ロッキード・マーチンと技術支援の協議をしている。戦闘機の中核となるシステムは日米で検討し、一部の装備品は英国と組む。
日本と英国は次期戦闘機の開発スケジュールが重なる。エンジンの研究開発費を日英で分担し、両国の戦闘機に使うことで開発の負担を軽減する。レーダーなどの搭載機器でも協力を検討する。
防衛省は次期戦闘機の全体の開発費として21年度予算で731億円を計上した。22年度予算案でも858億円を確保し設計などを加速する。英政府はエンジン実証機の開発に2億ポンド(304億円)を超す資金を投入すると説明している。