私一人で行った新作コンペの結果、次作は「Model22R Leopald」に決定しました。
こいつの上側のデザインで作ります。下側はマガジン周りが煮詰まってなくて、なんかしっくりこないんですよ。
仕様
・全長100cm
・8mmケルダボ
・引き伸ばし 5.3倍
・レバー式コッキング
・目標初速80mps
ところで、ベンガルのマガジンには欠点がありました。
弾の出し入れがめんどい、クリアランスが小さすぎる この2つです。
まず弾の出し入れ。
あの装填方法は着脱機能がレールのせいで難しい、クリップ使う固定弾倉のように上から押し込む機構も思いつくのはフレーム強度を極端に下げるような案ばかり。そんな中で出した苦肉の策でした。面倒なのは承知の上でしたが、面倒なものはどう頑張っても面倒で。そしてわたしはかなりの面倒臭がりです。せめてフォロアーを下から抜くことができれば幾分かマシだったのですが。
クリアランスが小さいってのは、10mmケルダボの公差より弾倉部のクリアランスが小さいため、弾によっては弾倉内で詰まることがありました。
マガジンを完全分解しないとフォロアーを抜くことができないので、マガジンとフレームを留めるボルトを外し、弾の排出口から棒(ほとんどの場合鐙の先端)を突きこんで詰まった弾を排出しておりました。
で、ブラッククイーンではマガジンとフレームの固定にボルトではなくピンを使うようになり、ジャムった時の対応がかなり面倒になりました。ベンガルはまだ野外で対応できる程度には簡単に処置できたのですが、ブラッククイーンではピンポンチか長く強度のある棒が別途必要になったのです。
面倒極まりないですよね。そのため、10mmダボを買ったらすぐマガジンに通して選別してました。詰まる弾はケツに×印を付け、タロン3用の弾になっとりました。面倒ですよね。
次のダボ弾用マガジンはここらの改善が出来てなきゃいけません。
仕様はこうです。
・8mmケルダボ用
・装弾数5発
・マガジン上部から弾込め
・弾の公差より大きなクリアランス
・マガジン下部から弾とフォロアーを抜くことができる
マガジン上部から弾込めってのは、クリップのようにまとめて行うのではなくて、スコープ付きの固定弾倉のボルトアクションライフルのように一発ずつ込めていく感じです。上フレームがあるためにクリップ装填は難しく、別途ローダーを作らなければ実現できそうにありません。競技でもないただの庭撃ちでは素早く装填する必要ないですし、別パーツが付属するのってあまり好きじゃないんですよね。「無くてもいいけどあった方が便利」ってのならいいですけど、「これがないと使えない」みたいなのはちょっとイヤなんですよ。M1ガーランドのクリップみたいな。M1は傍から見るのはカッコいいしクリップの音も素敵なんですけど、作る・使うとなるとちょっとどうなんだと。専用クリップに8発まとめないと装填できないってのは合理的じゃないですからね。
私が最近作るライフルはロマンなんてほぼ考えずに合理的な美しさの追求のみが目的になってますから、見る人によってはあまり面白くないかもしれません。「カッコいいやろ!」って理由だけで行うのは塗装とストックの積層くらいですからね。しかしそれも「美しくないとすぐに飽きてしまう」という切実な問題があるからやるのであって、「ロマン」とは一体なんぞや? というある種哲学的な題目を抱えてしまっています。傍から見たらロマンか矛盾の塊のように見えるダボ弾の使用も「友人への意趣返し」「入手性の高さ」「至近距離での標的破壊能力」「マガジン製作の簡易さ」という理由あってのものですから、ロマンとは言えないんですよね。
ロマン、ロマン……難しいですね。
そもそもスリングライフルそのものがロマンという見方もありますが。
私にはあまりピンときませんが、とりあえずそういうものだとしましょうか。しかし、例えばファンタジー小説でも、一つのフィクションを入れたらあとはガチガチにリアリティを持った設定にするのが私好みです。
魔法は熱力学の法則でムリヤリでも説明でき、ドラゴンのウロコはピストルやショットガンは弾くけど成型炸薬のメタルジェットかタングステン弾芯の大口径徹甲弾で侵徹できるってのが私好みです。どこかに第2次世界大戦〜冷戦時くらいの技術力でファンタジーやってる小説かゲームは無いもんですかね。銃のダメージが不当に低くなく、モンスターが不当に弱くないやつ。魔法は無くてもよし。
ちょっと話が逸れましたが、スリングライフルも動力源にゴムなんてあやふやなものを使ってるんだから、あとは徹底して合理的に作って行きましょーってのが現在の私です。合理的に庭撃ち用の至近距離用スリングライフルを作っていきます。
製作は8/6から始めるので、まあ、乞うご期待です。