【独自】「不備ループ」の元凶を作ったデロイト幹部の実名と高額報酬額

コメンテーター起用のフジテレビもびっくり?

コロナ禍で世の中の中小企業が苦しんでいる中、役員陣がコロナバブルを謳歌している企業がある。なんと、日本中の企業を苦しめている「不備ループ」を引き起こしているデロイトトーマツグループだ。

不備ループとは、新型コロナの影響で売上が落ち込んだ事業者に国が支給する支援金を申請しても、必要書類の不備を理由にさし戻され、追加書類を何回提出しても支払いに漕ぎ着けない事象を指す。不備ループは今や日本の新たな社会現象を示すトレンドワードであり、最近ではキー局の報道番組でも取り上げられ始めたテーマでもある。不備ループで検索すると、「不備ループ デロイト」の文字が躍る。

米サンノゼのデロイト社屋(Sundry Photography /iStock)

不備ループがなぜ起きたのか

支援金の支払いは経済産業省の委託事業としてデロイトトーマツグループのデロイトトーマツフィナンシャルアドバイザリーが受注したが、グループでは莫大な売り上げにつながる事業との位置づけで、グループ会社から人員を投入して業務に当たっている。

そして、その司令塔がフジテレビの「ライブ・ニュース・アルファ」のコメンテーターを務めているデロイトトーマツグループCSO(チーフ戦略オフィサー)である松江英夫氏だ。

フジ系「FNN Live News α」に出演中の松江氏(2019年8月放送より)

松江氏はこの委託事業から確実に収益を上げるために、なるべく人件費の安い若手のコンサルタントを大量に投入して利益率の向上に取り組んでいるが、「こんな高級人材派遣みたいな仕事などコンサルの仕事じゃない」と不満を漏らすスタッフが増加したことを受けて、一定期間の関与の義務化や若手育成の登竜門だと言って社内の説得に奔走しているという。

デロイト関係者によると、不備ループが発生する主な原因は、未熟な若手スタッフを大量に投入しているためである。要は素人が業務に当たっているのだ。しかもコンサルとは言いながらも仕事内容は単純な事務作業に近いため、若手社員のモチベーションが下がって辞めないように、一定期間担当させると外して、新たに入社した若手を投入している。この繰り返しによって未熟な担当者による作業が連鎖していく形となっている。不備ループの根源は、いわば「素人ループ」なのだ。

松江氏はこの事業を一層拡大させるため、不備ループの解消には人員のさらなる投入が不可欠だという営業トークを担当役員に作らせ、経産省に事務委託費の予算増加を働きかけているそうだ。

経産省からすれば、背に腹は変えられない状況に追い込まれているため、松江氏のシナリオには逆らえないものの、省内の一部からは「デロイトに完全に食い物にされている」といった批判的な声が漏れてくる。

フジ出演直後、社名を出せなかった裏事情

東京・台場のフジテレビ社屋(Pierre Aden /iStock)

実は松江氏は長らくデロイトではうだつが上がらない状態が続いていた。理由は人望の無さと、自己顕示欲の強さが原因だとデロイトの元同僚たちは口を揃える。実は、フジテレビの出演時にしばらくの間、松江氏の肩書は社名のない「経営コンサルタント」であった。

その理由について元同僚は「エグゼクティブコミッティーという月2回の役員会で松江がフジテレビのコメンテーターになると報告した時、当時社長だった近藤聡氏ら多くの役員からコメンテーターとしての能力を疑問視する声が上がり、社名を出すとブランドが落ちる可能性があるから社名は出すなということになった」と話す。

ただ現在は、松江氏がテレビで社名を名乗れるようになったのは、近藤氏の後任の社長となった韓国人の宋修栄氏にゴマをすって取り入ったためだ。しかし、「日韓問題に関して韓国の批判をしないことや、デロイトのアジアパシフィック統括会社幹部に、初代主席を毛沢東が務めたことで知られる統一戦線の中国人民政治協商会議の幹部を迎え入れたので、中国批判はしないといった条件付きで認められた」(前出・元同僚)という。

宋氏は現在、社長を退任したものの、今でもこの条件が続いているとすれば、松江氏はニュースのコメンテーターとして韓国や中国のインフルエンスオペレーション(情報操作)下に置かれていると疑われても仕方あるまい。

モリソン政権以前のオーストラリアでは、中国から「見えない侵略」を受け、国内が“紅く”染まった結果、戦略的要衝のダーウィン港を、人民解放軍出身者が社長を務める企業に99年間の租借権を設定され、事実上奪われてしまった。こうなってしまったのは、オーストラリアではまず、親北京の在豪華僑によるメディアや政治家に対する親中工作が行われ、中国マネーがまかれたからだ。他山の石とすべき事案だろう。

社内外の評判は散々

松江氏の社内外におけるコンサルタントしての評判は散々である。ある幹部は「当たり前のことを、ただ偉そうに言うだけの人」と切り捨てる。外部のクライアントの関係者からも「松江さんはM&Aの本を出版しているので、専門家だと思っていたら、実務経験とそれに基づく知識がほとんどないことに驚いた」との声も漏れてくる。

こうしたトップがグループ内の戦略を仕切っていることを見透かされ、「本物のコンサルタントの下で仕事をしたい」と言って辞めていく部下が続出し、今や人望の無さから彼を支持する部下も同僚も殆どいなくなったという。

それでも松江氏は今期、不備ループによってデロイトグループの収益改善に大きく貢献したとして、「今期の収入はボーナス込みで2億円近い」(デロイト元役員)そうだ。

コメンテーターをしている暇があったら自分も現場に入って苦しむ企業のために、不備ループの解消のために1件でも多く書類の処理に励むべきだとの声がデロイトグループ内からも出始めている。

関連記事

編集部おすすめ

ランキング

  • 24時間
  • 週間
  • 月間

過去の記事