息子のミリタリーブログ

スリングライフルとかの自作飛び道具を作るブログです。数年前に有閑大学生から社畜にジョブチェンジして最近ルアーフィッシングにどハマリしたので性能低下中 ツイッター→https://twitter.com/model22ra1

レッドタロン近代化改修 その9




Model12A4 Talon4
「おお、ついにA3か」と思ってたら一週間とちょっとでA4になりました。改良回数と愛称の番号が一致して分かり易くなったからまあいいか。
A3からの変更点は
・プリテンション0%→33%
・ブリーチブロックのロック機構の変更
・スリングスイベルの取付け
・ゴムにテーパー加工
です。
下フレームに開いたプリテンション0%の穴をどうするか? じゃあスイベル付けよう となりました。
プリテンションとゴムのテーパーについては後ほど。
そのほかの詳しいスペックは動画にて公開します。



前回の実験でわかったのは「プリテンションとか負圧とか考える前に適正な弾受けを使え」という事でした。
A3のフレームでは後端のクリアランスが大きすぎるため、新たに上フレームを作ったのですがプリテンション0%だと後端は9mm無いと弾が詰まるという最悪なことが判明。クリアランスを小さくするとフレームが垂れて弾が詰まるので、後ろが広くなるようなテーパーを掛けているのですが、それが最低9mmなのです。
つまり、前回のフレームは適当に作ったくせにちゃんとしていたという事。このままでは初速が伸びません。
ではどうするか。

プリテンションを33%にしてフレームの垂れを防止する!
ってことでもう一本上フレーム作りました。 
これでほぼ完全に並行なクリアランス8.1mmのフレームになりました。初速・精度ともにかなり上がるんじゃないかと思います。
初速測定
気温26℃
ほかの条件は前回の5mm弾受けでの測定と同じ

結果 76.38mps
確かに初速上がりました。前回の5mm弾受けのときから5mpsの上昇。
初速は上がりましたが……目標の83mpsにはまだまだ遠い。
最近はいい意味で期待を裏切られることばかりでしたから、その分失望感も大きいです。
期待にそぐわない結果にはなりましたが、フレームを並行にしてクリアランスを最小限に抑えることで初速は上がりました。これは「1mフレームではプリテンションによる弾受けの押し付け低減や負圧減少等があるかはわからない」という事でもあります。これらよりも弾受けや弾のクリアランスの方が影響強いですから、これらがあるかどうかを確かめるには支柱無しでも並行を保つ短いフレームでの実験が必要です。
ブラッククイーンのときに「プリテンション前よりフレームが下に来ているからフレームの垂れが無くなったことによる初速向上はあり得ない」と書きました。ですが、初速はレール間が狭くても広くても下がることが前回の実験でわかりましたから、プリテンション33%によるブラッククイーンの初速向上は「フレームの浮きが無くなってクリアランスが小さくなった」ことが原因の大部分を占めるのかもしれません。
このへんは旧式の木製フレームライフルでやればわかるでしょう。……これも結構引き伸ばしてますが、そろそろやります。



レール式で初速を上げるには口径を小さくして弾を軽くするより、口径はそのままで弾の形状や材質を変えたほうがいいのかな? レールとのクリアランスも重要だけれど、弾受けの太さはどうなんでしょう? 重さが同一の場合なら太いほうがいいのかな?

とにかくこのままでは夏に100mpsいかない可能性が高いので、平ゴムにテーパー掛けてみます。


弾受け側が16mmになるように平ゴムを切ります。
16mmってのは、とりあえずそれぐらいでやってみるかなぁ? って値です。
適正よりも幅が広いなら後から切ればいいですが、逆はそうもいきませんからね。

コレを四本分……面倒だね。

下側のゴムがぐにゅぐにゅ動いて切りにくいったら。線がガタガタです。

初速測定
気温25℃

初速 81.74mps
キタキタキタキターーーーー!!!

これはかなり有効です! 理論値にかなり近づきました! 
テーパーにすることでゴムが通常より引けるようになって初速が上がるので、引きが一定のスリングライフルでは効果は無いのでは?と危惧していたのですが、どうやらそうではないみたいですね。普通のゴムと比べてみても引ける距離は変わらないです。
長方形のゴムでは引き伸ばしたとき分子間のひずみが大きいところと(中心近く)と小さいところ(端の方)があって、小さいところが伸縮時に抵抗になっていたとか、そういうことでしょうか? それとも単純に空気抵抗かな?
テーパーをキツくするほど軽量弾での初速上昇が大きいらしいので、これからドンピシャな角度を探っていきますよ。
また、テーパーに切るのは確かに面倒なんですけど、弾受け側のゴムが切れる原因として「弾受け紐のループ内で潰れたまま伸縮しているため」というのが考えられるので、テーパー掛けてループ内で潰れない細さにすれば、ゴム交換の手間が少なくなって±ゼロ、むしろプラスかもしれません。ここら辺は今後の継続的な使用で明らかになるはずです。
あと、ゴリラさんに倣ってスリングショットもテーパーの平ゴムに交換したのですが、測定時にエラー吐きまくるのでまた別の機会に記事書きます。



……しかし、なんで私の初速向上を狙った改良って段階的に5mpsくらい上がっていくんですかね? 一気に20mpsとか上がってもいいのよ?

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  • ゴリラ

    気になったのは息子さんの使用しているゴムって表面がぼこぼこしている?たぶんこのゴム一回使ったことありますけど精度が悪いので糞ゴムだった気が・・・
    自分はユタカメイクとか書いてあるゴムは精度いいなとおもって使ってます

    加工に関しては平ゴムならななめに1回切るだけ式なら1個から2個テーパーになったものが取れますから簡単低コストで無駄が出ないですよ
    ガチでやるならセラバンドみたいに薄く均一で幅広ゴムなら高精度に切り出すのが容易です
    あと弾受け側が取り付け側の1/3より細いのは動画では見当たらないですね
    自分的には息子さんのゴム量と弾を見るに実用限界値?1/2.5〜1/3まで上げてもいいとおもいます
    おそらくかなり出るとふんでます、だた寿命をかなり減らすので予備必須です

  • ゴリラ

    すいません今気づいたんで連投させていただきます
    %の多いプリテンション式との相性は悪い可能性がかなり高いです
    テーパーがきついとラストの加速恩恵がいまいち得られないかもしれません

    増速効果について 
    普通均等にゴムは伸縮しますから一定の割合で縮むと考えがちですが
    実はスリングショットでは違います

    実際は弾受けに近いほうから割合先に縮んでいきます、これは最悪です
    エネルギーを少ししか発揮しない状態の太い重いゴムをいっしょに加速させるのにエネルギーを食われます
    テーパーはこの損失を解消するとおもわれます
    そしてテーパーをよりきつくすると取り付け側が割合先に縮むようになり、強い重たいバネで加速して
    弱く軽いバネがだんだん縮んで加速していきますから初速限界が上がります
    でもテーパー加工によってゴムの蓄えられるエネルギー量は減っている
    という自分の理論です

  • 隣の息子さん (id:Musuko)

    >%の多いプリテンション式との相性は悪い可能性がかなり高いです
    テーパーがきついとラストの加速恩恵がいまいち得られないかもしれません
    そうはいってもやらないよりは初速上がったので私はやりますよ!
    理論値は25℃で83mpsですがもちろん理論値より上になる方が嬉しいので、1/3(7mm)と匿名係さんのおっしゃっていた13mmを試してみます。
    ところで、テーパーはシンメトリーでなくてもいいのですか?
    だとしたら、私が記事で書いた考察(分子間のひずみがどうとか)は違う可能性が高いなぁと。 シンメトリーとそうでないものではどちらの方が初速高いとかあるのでしょうか?
    テーパーで初速上がるのがゴリラさんのおっしゃっている理由だとしたら、どちらでも同じ程度の上昇になりますよね。それなら片側テーパーの方が面倒さが半分でいいなあと。


    >気になったのは息子さんの使用しているゴムって表面がぼこぼこしている?たぶんこのゴム一回使ったことありますけど精度が悪いので糞ゴムだった気が・・・
    使っているゴムは共和のオーバンドです。ホムセンで手に入る平ゴムで一番伸びが良く、オーバンドでないと#40でタロンの加速距離を引ききれないのです。

    ゴリラさんの動画で見たつなぎ方でスリングショットのゴムを交換したのですが、20発くらいでゴムの弾受け側が切れてしまいました。これホントに切れやすいですね……
    近いうちにオーバンドの1キロパックを購入するのでゴム購入の煩わしさとホムセン側の在庫の都合から解放されます! なくなるまで実験し放題!
    あと、ユタカメイク平ゴムはこちらでは見ないですね。通販でもちょっと見つからなかったです。

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