今作のストックは――もう聞き飽きたって人が多そうですけど、先台と銃床が分割されていないものです。
という事は後部連結プレートや給弾機構はすべてストック内に収まりますので、ストック内部の右側は給弾機構のぶんだけ削ることになります。
ストック型に切り出した合板のうち1枚はローディングプレートピン(旧名装弾バーのピン)の可動域と後部連結プレートの分を削り、もう1枚はローディングレバーとリターンスプリングの可動域を削ります。
で、これを2枚合わせると
やっべ
ローディングプレート分を削った合板の上にリターンスプリング分だけ削った合板を1枚、外側に無加工の合板を1枚。
……よし、折れてないな。
フレームをはめるとこんな感じ
完成像が見えてきました。
ストックが太すぎてトリガーが隠れていたり野暮ったく見えますが、もちろん後から削り込みます。
……折れた原因は、クランプ付けたままのストックを寝ぼけて片手で持ち上げちゃったからです。
クランプを付けてなければ折れなかったし、クランプ付けてても全体を支えながら持ち上げれば折れなかったんですよ。ホントよ? これがクルミとかブナの1枚板から削り出したものなら嗚咽しながら作り直しですが、合板ならネタにできるくらいにしか気にならんのですよね。もともと割れているようなもんだからでしょうか?
あと11枚貼りつければ積層終了で、削りに入ります。先は長いね。
・ドローウェイト測定(室温25℃)
この状態で体重計をゼロに合わせ、コッキングしてメモリを読みます。
※クソ声注意
ダメだ引ききれん……最高でもあと5cm程度のとこまでしか引けません。この感じだと50〜55kg(110〜121lb)ってところでしょうか。
鐙を使えば背筋+腕でそこまで苦も無く引ききれるんですけどね〜
で、トリガープルは設計上ドローウェイトの0.031倍なので、
55kgで計算しても1.7kg!
ディプレッサーもあるので体感上はもう少し軽いと。ドローウェイトがはっきりしてないのでこっちもはっきりとは言えませんが、とにかくタロン・ベンガル系よりは明らかに軽いトリガーでした。まあ、ベンガルのトリガーだと張力同じでも3.9kgなので当たり前ですが。
また、この張力測定法をベンガルやタロンでやるのは難しいです。どちらもライフルグリップで機関部とストックが分離できませんから、グリップの真ん中か付け根でへし折れる恐れがあるのです。やるのは簡単だけどやりたくないってことです。
ドローウェイトはちゃんとした測定装置を作ってもう一度測ることにします。
・初速測定(室温25℃ 外気温9℃)
クローニー弾速計の弱点は、直流の照明とか、太陽光とかの連続光の下でしか測れないことです。つまり、弾速計用の照明がないと室内で測れないってこと。
ゴムが冷えないようギリギリまで窓を開けずコッキングし銃口から装填、窓開けてすぐカメラと弾速計の電源を入れて測定としましたが、電源入れるのにもたついたりして外気温による冷却時間がバラバラだったので初速もバラつきました。
なんでそんなことするかっていうと標準温度(25℃)での初速が知りたいからです。
測定は三回やって
59.21mps
64.18mps
60.51mps
でした。64mpsはほんとにすべてが手早くできたときの記録です。
これたぶん夏なら60後半、気温25℃なら65mpsいくな。
前回「後部連結プレートのデザイン決定」と「マガジンキャッチ製作」もやると書きましたが、長くなったので次回に回します。