キラー・エリート ダブルパンチ(DOUBLE PUNCH) 最近PSVR借りたんで遊んでみたんですが・・・没入感がすげぇ!ぶっちゃけ「言うてもゲーセンの体感ゲー程度だろう」と思っていましたが、テーマパークのアトラクション内に居るかのようなVR空間の奥行きの再現度が凄く、あまりのテクノロジーの進歩具合にここ数年で一番感動しました。ビックリですよ・・・ 試しにVRプレイルームとかDOOMとかやったんですが、高所からの飛び降りとかこっちへ向かってくる敵キャラとかはかなりリアルなので若干怖くなりますね。あと試しにプレイしたVRホラーゲー、あれはリアルすぎて冗談抜きで怖かったのでもう二度とやりません。 ただ唯一の欠点は、VRのFPSすると高確率で3D酔いすることですね。あればっかりは慣れるしかないです・・・ まあそれはさておき、今日のレビューはダブルパンチですー プレダコン ダブルパンチ 役職:殺人エリート "暗殺こそ、世界の運命を最も劇的に変える" 悪賢く冷笑的なダブルパンチは数多くの殺しのテクニックを身に付けた、暗殺と処刑のエキスパートである。 ロボット、獣、人間のいかんに関わらず、重要と思われるすべてのものが彼の獲物となる。 体を透明化するステルス機能を使い、音もなく標的に近づき、すみやかに抹殺するが、本来は陽の光のもとで公然と敵を血祭りにあげる方を好んでいる。 尻尾の針から敵の神経系を破壊する猛毒ネット・ポイズンを注入し、片腕からは二連信号追尾ミサイルを発射する。もう片方の腕から発射するスパイ・ドローンのビーラインは、遠隔操作で100キロメートル先の標的を襲撃するほか、索敵とデータキューブの搬送用にも用いるが、しばしば彼自身の暗殺の現場を記録するために使用する。 普段から彼のプレダコン内での地位を高めるために、対立し合う者のどちらとも手を組む。 体力:8 知力:7 速度:7 耐久力:6 地位:6 勇気:9 火力:8 技能:9 (付属カードより) ってわけで今回のレビューはBOTCON1998限定品のダブルパンチでござい。 1998年に日本で行われた"BOTCON JAPAN"にて限定販売されたトランスフォーマーなので、おそらく日本のTFファンなら知ってる人も多いんじゃないでしょうかね? 98年のBOTCON JAPANではこの"ダブルパンチ"と"グリズリー1/バーベリアン"が限定アイテムとして各600体限定で販売されたそうな。 98年はちょうどビーストウォーズ展開時期真っ盛りでもあったので、見ての通り限定品はどちらもビーストウォーズ期のアイテムのリカラー品となったわけですね~ バーベリアンはBWポーラークローのリカラー、そしてダブルパンチはBWスコルポノックのリカラーとしてリリースされたわけなのですが、実はどちらにもモチーフとなった元ネタがあり、両方ともビーストウォーズ展開初期に宣材写真として掲載されていた試作品バージョンのカラーをモチーフにしているのです。 結局の所、ポーラークローもスコルポノックも試作品とは程遠いカラーでリリースされたわけなのですが、どちらも本来は試作品カラーでリリースされる予定だったわけではなく、宣材写真では単純にテストショットとして適当なカラーが選ばれてただけのようですね。 今回紹介するダブルパンチもバーベリアンも、あくまで試作品のカラーを"モチーフ"にしているだけで試作品を完全再現したわけではないという所に注意。 現物を見るとわかるんですが、試作のスコルポノックはオレンジクリアーがかっているのに対して、ダブルパンチはレッドクリアーの成型色ですしね。 ちなみにダブルパンチがこの色になった理由の2つ目として、大型種のサソリ"ユーリュス・デュフォウリウス"に日本人の学者が付けた和名"アカサソリ"という言葉から着想したという話も出てますが、どうなんでしょうね? さて、ダブルパンチといえばG1のアクションマスターエリートでヨーロッパ圏でのみ発売された同名キャラを思い出しますが、今回のBW版ダブルパンチはそんなアクションマスターエリートのダブルパンチを踏襲したキャラだったりします。その名残としてbioカードでは"アクションマスターエリート"をもじってダブルパンチに"キラーエリート"という役職が付与されていたりします。 このBW版ダブルパンチの登場から10年ちょい経って出たのがBOTCON2010限定のダブルパンチなわけですが、数多くリリースされてきたTFトイの展開の中で、ダブルパンチと名がつくキャラはこの3種類しかリリースされておらず、その上さらに全て限定品(G1ダブルパンチは地域限定)というある意味かなり特殊なキャラだったりするんですよね~ あと3種に共通するのは"壊れやすさ"でしょうか・・・w さあ、では早速本体を見ていきましょうか。 見ての通りビーストモードはサソリ。赤いのでアカサソリ!と言いたいところですが、現実のアカサソリは別にこんなカラーしてないので、名前はその通りだけど違うという・・・ にしても結構再現度高いですよね~尻尾の外骨格の膨らみや体の平坦さなど、かなり忠実に再現されています。「いうても昔のビーストだしなあ」と侮ってましたが、実際に手にとって見ると思ってた以上にサソリっぽさが綺麗に反映されてます。 ビーストモードの顔はこんな感じ。実際のサソリの顔とはやや違いますが雰囲気は出てますな。 個人的に注目していただきたいのがこの牙部分。見ての通り頭とは別の成型色で再現されており、この部分がロボモードでは足のつま先になり、頭部分が踵になるというかなり凝った変形をするんです。 牙もまるごと頭の造形と一体化すればいいのに、あえて別成型のつま先をうまく活用して牙に変えるというアイデアはなんか良いですよね~ ビーストモードでの可動は、主にハサミが付いた前足部分と側面の4本の足の基部、そして尻尾程度なのですが、これでも結構ポージングできるので意外と動かしてて楽しかったりします。 フューザーですが同じサソリ型のクイックストライクと比べてもこっちの方が遊べるような印象。 デラックスクラスのTFと比較するとこのようにサイズは比較的大きめ、一見すると平たいので小さく見えますが、幅はかなりあるんですよねー というのもこのスコルポノック型、一応サイズ区分でいえばメガクラス(現行でいうヴォイジャー程度)のサイズなので普通に大きいんです。 さーそれではギミックを見ていきましょうか。 まず尻尾ですが、このように基部のレバーを押し込むことで尻尾の先端を前に倒して毒針を突き刺すような動きをするギミックがあります。 これちょっとレバーの押し込みがキツイんですが、動かしてみるとカシャカシャ動いて楽しいんですよねー。 ギミックによる尻尾の先端の展開には特にロックなどはかかってないので、ぶっちゃけレバーを倒さなくても手動で尻尾の先端を倒すこともできます。 スコルポノック型といえばこの尻尾が壊れやすいという話を聞きますが、これについては最後に後述します。 動画で見てみるとこんな感じ。地味ですが動かしてみると意外と楽しいギミックだったり。 そして、ビーストモード時の右手のハサミはこのように中にミサイルが内蔵されており、ハサミの開き具合によってミサイルを発射するギミックがあります。 こちらも動画で見るとこのような具合に。 ハサミの押し込み度合いによって2つのミサイルが飛ぶギミックはなかなか画期的ですね。 ちなみに下側のハサミは可動させることができます。 ビーライン(BEELINE) そしてビーストモードの左手はドローン"ビーライン"が格納されており、ハサミの付け根のスイッチを押すことでビーラインを射出して展開させることができます。 実際に飛ばしてみるとこんな感じに。結構勢い良く飛び出すにもかかわらず綺麗に展開されるのが面白いところですね~ このギミック結構暴発しやすいので注意が必要です。 ビーライン自体には特に可動ポイント等は無いですが、なんとなく展開して並べとくだけでもプレイバリューが増して楽しいですよ。 こういう"1体のキャラから2体に"みたいなギミックってそそりますよね。 発射後のダブルパンチのハサミは見ての通りビーラインを押し出すための軸しか残ってない状態になってしまうわけなんですが、これも見方によってはなんか銃口っぽくも見えるので、武装に見立てて遊んでもいいんじゃないかなーと。 ビーストモードだけでも結構ボリュームたっぷりですが、本番はこれからですよ!! ダブルパンチ! テラライズ!!! つーわけでロボモードですよ。いやーカッコいいっすなあ。 色合いのおかげでスコルポスとは大きく違って見えますね。ビーストモードの脚部が脇腹部分にいくことで肋骨っぽくも見えるのがオシャレでステキ! 手がそのまんまビーストモードのハサミ腕なので一見すると単純な変形をしてるように思えますが、これがまた意外と複雑だったりします。 顔はこのような感じ。 初期ビースト戦士なのでミュータントヘッドギミックがあり、ミュータントマスク(ビーストマスク)→ロボフェイスへの変化が可能になっています。ミュータントマスクを観音開きすればロボフェイス、単純ながらもこれがまた面白い所なんですよ~ スコルポスの場合公式デザインだと基本はロボフェイスだったんですが、ダブルパンチはイラストによってはミュータントマスクだったりロボフェイスだったりとバラバラなので、好きな方をデフォの顔にして遊べばいいかと。 暗殺者って設定ですし、2つの顔を使い分けてる設定とかでもいいかもですね。 ちなみにこんな頭でも首がボールジョイントなのでグリグリ可動させることが可能。ただしロボフェイスにすると開いたビーストマスクが干渉して首がほぼ動かせなかったりします。 結構グリグリ可動するのでポージングの自由度はかなり高めなんですが、肘が90度程度までしか曲がりませんし、腕がかなりデカいので、ポージングしてもなんだかそんなに変わってないようにも見えますね。 うーん・・・動かしてみると圧倒的に遊べるんだけど、写真写りが悪いというか・・・w でもギミックも重ねてポージングさせると結構映えますね。ギミックありきのほうがなんか良いですな~ 最後にサイズ比較。 ロボモードだとこれくらい。背丈はデラックス程度ですが、尻尾もあるのでボリュームは結構あるように感じます。 ってわけで以上ダブルパンチでした。 一見すると変形もギミックも単純なように見えますが、実際の所は変形によるパーツの移動やギミックなどがかなりこだわって作られており、プレイバリューも近年のTFを上回るくらいの良さがあります。 可動ポイントも多いですし、動かして遊ぶにしても近年のTFと同等かそれ以上の遊びやすさがある印象です。 限定品としてリカラーされたクリアーレッドの色合いがとても良いですし、古さを感じない良いトイですね~ 流用元のスコルポノックとは完全に別キャラになった事と暗殺者設定のおかげでミュータントマスクギミックの使い所も増えましたし、素材的にもスコルポノックより頑丈になっているのが重要なポイントですね。 スコルポノックが壊れやすい件もあってわりと避けられがちな型ですが、個人的にはこれは無印ビーストウォーズシリーズの中でも屈指の良い出来なんじゃないかなーと思いますわ。 変形時に結構タイトなジョイント部分がちらほらありますが、それについての原因と対策は以下で詳しく記述しましょう↓ さて、ここからは余談。いや?うちの記事でいえばこっちが本題と言うべきか・・・ ビーストウォーズのスコルポス型といえばおそらく多くの人が思い浮かべるのが 壊れやすい このイメージだと思います。 実際の所国内で流通してたスコルポスはほぼほぼぶっ壊れてますし、まあ間違いのないことなのですが・・・ それでは、同型のダブルパンチでは破損しやすさはどうなのか?これが問題になってくるわけです。 ということであとがきとして今回はこのBOTCON98版ダブルパンチの破損しやすさ具合、そしてスコルポス型がなぜ破損しやすいかについて色々検証してみました。 まず知っておいてほしいのが、スコルポス型はどの種類も破損しやすいというわけではないということ。 現状スコルポス型で破損が起きるというのは主に初期型のスコルポスが大半であると言われています。 初期型以外は破損しない、というわけではないですが、圧倒的に破損率が高いのが初期型であるというのがちょっと前にツイッター上でTF関連のフォロワーさん達と色々議論して出た結論でした。 これは他所の破損報告なんかを追っていく裏付けが取れるかと思います。 ではなぜ破損するのか?? はっきり言ってまず要因となるのが設計ミスだと私は考えてます、というのもダブルパンチを弄ってて思ったんですが、変形が明らかに無茶してる部分があるんですよ・・・・・ 具体的に言えばこの部分。 破損報告もこの尻尾の基部がかなり多いです。 なぜ壊れるかというと、その原因がこの青い部分。 スコルポス型は変形に際し尻尾の付け根を曲げることで、ロボモード時に尻尾を縦にした状態で背負わせることができるのですが、この一連の動作をする際に尻尾の基部にあるこの青い部分が必ず干渉するんです。 なぜ干渉するかというと、側面から見るとわかるんですがこの青い部分が尻尾の基部を曲げるパーツが通るライン上へ2ミリも迫り出してるんですよねーそりゃ干渉するわ。 この干渉部分がある状態で実際に動かしてみると、尻尾のジョイントを無理やり2ミリほど上に引っ張り上げて動かすように圧が加わってる事がわかります。数値上では2ミリなんて大したことないと思われがちですが、現実的に言えば"ヴィンテージなプラスチックパーツを素手で無理やり曲げる"という行為と同じですからね。そりゃ破損につながるわけですよ・・・; その証拠にほら、ちょっとわかりづらいですが普通なら絶対圧が加わらないような尻尾パーツ内部の回転軸ジョイント内部が白化してます。放置してたら絶対折れてましたね~危ない危ない。 ちなみに先程の干渉部分とは別ですが、↑の写真のジョイントにはジョイント表面に太い線状のモールドが入っています。おそらくこれは尻尾パーツが安易に回転してしまうことを防ぐためにあるんでしょうけど、はっきりいってこの部分も前述の干渉部分と同じで圧が加わって邪魔になるんですよねー ということで我が家のダブルパンチは前述の ・尻尾の付け根の干渉部分 ・尻尾内部ジョイント表面のモールド 以上2箇所を削り落とすことで破損の危機を回避しました。危ない危ない。 負荷がかかるこの2箇所を落とすことで↑の写真のように、本来の状態では一番圧がかかってしまう尻尾のこの角度でも平気になりました。 削る方法としてはリューターとデザインナイフで十分ですが、尻尾の基部パーツはプラ素材が薄いため削りすぎると穴が開いてしまうので注意。 破損問題はこれで解決しましたが、実はそもそもの原因はこの設計ミスともう2つあると個人的に考えてます。まず1つ目が前期型スコルポスに使われていた素材の問題。 前述のように前期型スコルポスの破損報告は多いですが、同型の後期型やダブルパンチ、サンドストームといったものについては破損報告を全然聞きません。実際海外フォーラムとかもまわってみましたがそのような話は出てこず・・・ ということで、型は同じなのでリスクはすべて同じなのに前期型スコルポスだけがここまで壊れるのは素材の問題なのでは?と考えたわけなのです。 実際、前期型スコルポスで前述の尻尾内部ジョイントを支えている基部パーツごとバキッと壊れたという報告がありますが、ダブルパンチ型を見る限り少なくとも基部パーツ自体は簡単には壊れそうになく。 基部パーツから伸びている前述のジョイントはそのままだと負荷がかかるので壊れやすいですが、ジョイント基部にはそこまで負荷がかからないはずなので素材の問題以外でそんなところが壊れるのは稀だと思うんですよねー。 ってことで素材の問題も破損原因として怪しいのでは?と考えてます。 これはあくまで前期型スコルポスに限ったことなので、後期型スコルポス、ダブルパンチ、サンドストームには関係のない話だと考えていいかと。 そして2つ目の要因がパーツの薄さ。 スコルポス型は部分的に明らかにパーツが薄い部分が多々あり、そこが耐久度を下げてる要因でもあるのではないかと。 この辺のことは当時の技術もあるからしょうがないかもしれないですが、分解してみると明らかにパーツが薄いような部分がちらほら・・・ 肘周りなんかはプラモ程度の厚みしかなかったりしますし、正直ちょっとヒヤッとする部分が多いです。 スコルポス型は尻尾以外に腕なども壊れると言われていますが、その要因には前述の素材の問題に加えてこのパーツの薄さも関わっているんじゃないかと思います。 うちのダブルパンチをばらした所、パーツが薄いのにジョイントが妙にキツめでなおかつほんの少しジョイントパーツ同士に段差ができてるおかげで負荷がかかってるという箇所が数か所発見できました。薄いパーツ部分はこういう負荷に負けやすいのでここから腕周りが壊れるという話も出てきたのではないかと。 というわけで、無駄に長い検証になりましたが以上のような感じで。 話をまとめておきましょう。 ・尻尾の破損の主な要因は設計ミス。尻尾の可動ライン上にパーツが迫り出しているのでジョイントが圧迫されて破損につながっている。また、内部ジョイント表面のモールドも干渉につながっている。 ・前期型スコルポスは素材の問題もあるので壊れやすいが、それ以後のスコルポス型は素材が違うため破損のリスクはそこまで高くなく、普通に遊ぶ分には特に問題はないと思われる。(しかし上記の設計ミス部分をなんとかしないと最終的には多分壊れる) ・スコルポス型は全体的にパーツの厚みが薄い部分が多く、ジョイントのキツさやパーツのズレによる圧迫の影響を受けやすいため破損しやすいとも言える。 破損の要因となる部分は以上のような点でしょうか。あくまで個人的に調べた仮説なので、あんまり関係ないところもあるかもしれませんが、まあそこは皆さんご自身で確認して頂ければと。 さて、そんで対策としてどうすればいいかというと、とりあえず私がとった対策としては・・・ ・各ジョイント関節のズレを確認。少しでも段差がある場合は削って滑らかにし、可動時の負荷を少なくする。 ・キツいジョイントには必ずシリコンスプレーをかける。 ・尻尾の基部の干渉部分は削り落とす。(削っても可動には影響せず、外観もちょうど見えない位置にあるので躊躇せず削ってしまって良いと思う)ただしパーツが薄いので削りすぎると穴が開くので注意。 ・尻尾内部ジョイントの太い線状モールドも削り落とす。(こちらも削り落としたからといってジョイントがプラプラになることはないので平気かと) 以上のような感じでしょうか。実践済みなので対策として有効なのは間違いないですが、あくまでトイに手を加えることになるので実践する場合は自己責任でどうぞ。 というわけで余談でしたがスコルポス型の破損問題についてでした~ おわり
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201804282103 |
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