スリングライフル(スリングショットライフル)にライフリングを搭載するための構想

スリングライフル、もしくはスリングショットライフルという名前は時折このような指摘を受けることがあります「ライフリング無いんだからライフルじゃなくない?」と。

私はこれに対しビームライフルを挙げて「スリングライフルは広義のライフルである」と反論しておりました。

更に私の偏執的なダボ弾使用に対しても「ライフリング無いのに円柱弾使ったら横転するじゃん」と言われておりました。

無論そんなことは承知の上でダボを採用しております。

詳しい採用経緯は過去の生放送で語っておりますのでそちらを参照してもらうとして、採用理由は不純そのものですが、円柱弾は球弾よりも銃の弾体として優れているから現在も採用され続けているのです。

実銃ではライフリングが発明されてから後装式、連発式、自動式と発展していきましたが、スリングライフルでは後装式と連発式のほうが先にきました。

なぜか?

弾を気体ではなく弾受けという固体で押すため弾に回転を掛け難いこと、回転させるため弾受けにベアリングを搭載することが大きな重量ロスになること、技術的にレール内にライフリングを施すのが難しいこと、ライフリングに弾が食い込む抵抗により極端な初速低下が考えられること(気体ではライフリングに弾を食い込ませガスをシールすることで腔圧が上昇するがゴムでは抵抗にしかならない)スラグ弾のように弾そのものにライフリングを施すのがめんどいこと、そもそも初速100m/sを超えないような弾に効果あるジャイロ回転をさせるにはかなり急角度のライフリングピッチにせざるを得ないのではないかと危惧されていたことなどが挙げられます。

 

簡単にまとめると技術的に困難なうえスリングライフルの初速では効果が疑わしかったってことですね。

しかし、数年前に初速をある程度維持しつつジャイロ回転を掛けられる構造を思いついたので、ここに残しておきたく筆を執りました。

 

まず弾の加速中、つまりレール内にライフリングを施すのは上記の理由により非常に困難です。ではどうするか。

ショットガンのチョークのように、加速終了後のマズルの先端にライフリングを施したパーツを取り付けるのです。

 

 

こちらの図をご覧ください。 

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ライフリングチョークと命名しましょうか。

チョークの外部は分厚く太い鉄パイプ(水道管)、内側のライフリング部分はフラットバーの加工です。

実銃のようにガスシールを考えなくてもよいので弾に食い込む部分は刃のようにうすっぺらで良いです。(むしろガスシールすると銃身として捕まる可能性がある)これで抵抗も極力少なくできます。太く極端に短いパイプ内に板を前後2点で溶接するので、パイプ内にライフリング彫るよりは比較的簡単に製造出来るはずです。

そして問題のライフリングピッチですが、実はグレネードランチャーの初速が大体80m/s程度であり、それにもライフリングは施されています。つまりスリングライフル程度の初速でもライフリングの効果を得ることは可能ってことです。ランチャーのライフリングピッチがどれくらいかの調査はせねばなりませんが、分かれば数値をそのままパクればいいです。

 

いけるんじゃないかな、これ。

 

もしライフリングの実装が実現すれば精度でオープン式を超えることも夢ではなくなるし、これはレール式にしかできない構造です。真の意味でスリング”ライフル”と名乗れるし、ダボのような円柱弾仕様のレール式を作り続けた歴史も報われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 隣の息子さん (id:Musuko)

    一個だけ問題あるとすれば、真鍮ダボじゃライフリングに食い込ませるの難しいから円柱弾使うには鉛鋳造で弾作んなきゃいけないとこかな

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