本日、独りの創作家さんが素晴らしいツールを発表なさりました。それについては独りの創作家さんのブログを見ていただくとして、そのツール紹介記事を見て一つわかったことがあります。
それは、ゴムを加速距離の2/3ほどのところで止めてしまっても6%ほどの初速低下しかないということです! つまり常時30%ほどゴムを伸ばした状態にしておくという事です。
はむさんはこれをプリテンション式と名付けられましたので、その名前を使わせて貰います。
プリテンション式の有用性を理解して頂くため、タロン3を速射仕様へ改造するのを例として挙げます。
タロン3は加速距離72cmで初速76mpsです。撃つためには体を曲げて強靭なゴムを72?以上、足首から胸まで引かねばなりません。これではとても素早く撃つことなどできないので、こいつの加速距離を2/3にしてしまいましょう。すると加速距離は48cmになり、初期タロン(加速距離55cm・初速58mps)よりも遅くなってしまいます。ゴムも足首から引くのは変わらないので、体の曲げ伸ばしが多いです。速射仕様にはなりましたが、デメリットが大きすぎます。
そこでゴムの自由長+弾受け長から24cmの部分に弾受け止めを取り付け、プリテンション式にします。この改造による初速低下は6%ほどなので、初速は71mpsまでしか下がりません。
また、引くのは膝から胸までになるので体への負担が少なくなり、可動部が短くなるのでコッキングレバーやクランクといった牽引装置を取り付けやすくなります。
また、弾受け止めで上下フレームをつなぐことで、上フレームのたわみの少ない頑強なフレームとなります。
初速が下がるので高初速を目指すスリングライフルには向きませんが、そうでないなら大いに使えます。弾受け止めの位置も加速距離の2/3部分でなければならないという事はなく、3/4でも4/5でもOkです。しかし2/3より短くなると初速低下が激しくなるので、有用性が低くなります。(この辺は独りの創作家さんのブログでグラフを見てください)
そういうわけで、早速プリテンション式を用いたスリングライフルを設計してみました。
プリテンションレール式スリングライフル
全長108cm
口径8mm(8mm鉛球)
ゴム#30平ゴム4本
加速距離55cm
引き伸ばし率5.1倍
プリテンション18cm(33%)
装弾数5+1発(固定マガジン)
コッキング距離41cm
モデルはレミントンの傑作ショットガン、M870です。ポンプアクションを仕込もうと試行錯誤したので消しゴム痕がひどいです。先台が前過ぎてカッコ良くならないので結局オーソドックスな鐙コッキングとなりました。
……ブラッククイーンより黒いなぁ。あっちのデザイン見直そうかしら。
型番も名前も付いていないことからわかるように、実際に作るとはかぎりません。現在作りたいもの多すぎ、時間なさすぎでヤバいです。ゲ○吐きそうです。アップルヘッドの動画・ブラッククイーン・Model20・連発ペットボトルロケットランチャーはいつ作れるのでしょうか?
はむ
プリテンションよりプリチャージの方が呼びやすい気がしますね。
隣の息子さん (id:Musuko)
あ、今気が付きました。これじゃ空気銃ですやん。
直しておきます。
独りの創作家
記事で紹介していただきありがとうございます!
今現在、抵抗無しの初速演算+空気抵抗有りの弾道演算ができるツールを制作しています。が、空気抵抗のある場合の落下時間は僕には逆算出来ないのです。もしかしたら、ホドグラフで解けるかもしれないんですが独学では難しそうで…。でも、なるべく頑張ります(笑)
>ゴムの自由長+弾受け長から24cmの部分に弾受け止めを取り付け、プリテンション式にします。この改造による初速低下は6%ほどなので、初速は71mpsまでしか下がりません。
6%の初速の減少と速射時間のどちらをとるかですよね。でも71mpsだったら十分な初速…。しかし、運動エネルギーを見ると15.9J−13.9J=2.0J。これがどのくらい影響するのか楽しみなところです。僕は息子さんが製作される前に衝突の演算を…って思ってます(笑)!
性能表記についてなんですが、実質加速距離(弾受け止めが無い場合)って55+18の73cmと解釈しても大丈夫でしょうか?