そう、暁を買っていなければ引退してたかもしれないのにね。
だから使い捨てのサブキャラのほうで書いています。
どうせ見る人は誰もいないから
初めてこのゲームで遊ぶようになったのは2,3年?くらい前
始めてからすぐ、運よく小さなFCに拾ってもらえた。
小さいながら皆仲良しで、いい人ばかりのところ。
他人の世話ばかり焼いてる人
前向きすぎるくらい前向きな人
白について困ってる私を助けてくれた。
ある時、当時のマスターから声をかけられた。
通話しながらのほうがアドバイスしやすいからと。
ネットゲームについてもよくわかっていなかった私。
そういうものかと電話番号を教えた。
それから毎日電話がかかってくるようになった。
はじめは純粋にうれしかったけれど
その日からマスターと常に2人でいることが多くなった
メンバーには全員平等に接するものだと思っていたけど
私は当時、そのFCでは一番の新入りだった。
だからこんなものかと、それ以上は考えないようにした。
そのうちにマスターと同じ都道府県に住んでいることを知った。
そのころ、現実の世界ではFF14のイベントがいろんな場所で行われていたらしい。
マスターからそのイベントに来ていると電話がかかってきた。
イベントの写真を見せてと頼んだら、すぐに写メを送ってきた。
かわいいモーグリのぬいぐるみが並べてあった。
そのぬいぐるみかわいい!いいなあ。
何気ない一言のはずだった
その夜、電話と一緒に写メが送られてきた。
あのモーグリのぬいぐるみが袋づめにされている写真。
マスター買ったんですか?
〇〇(私)のために買ったよ!今度渡すね!
どういうことなのだろう?
渡すということはもらいに会いに行くということなのだろうか?
そもそも私は欲しいとお願いしたのだろうか?
それよりも、私がマスターにぬいぐるみを買わせてしまったの?
混乱と罪悪感。
買ってもらえてうれしい。という感情はない。
これからどうするべきなのだろうか?
その後マスターからぬいぐるみを渡したいのでいつ会えるかと持ち掛けられた。
やはり当然のごとく会うことになっているらしい。
弟もこのゲームをやっている。
そもそも私がこのゲームを始めたのは弟に誘われたからだから。
弟はネットでできた友人へ会うためたびたび会いに出かけていたのは知っていた。
でも私はネットで知り合う人間と会うことは許さないと昔から母からしつこくしつけられていた。
弟を見るように、今はもう時代が違うのだろうか?
ネットで会うことは普通なの?
おかしいのは私?
会いに行くべきだろうか?
ぬいぐるみを買わせてしまったのが私なら
その責任をとらないといけない。
一人で
ただ一人で
永遠と悩む日々
約束の当日まで散々悩んだ挙句
私は、自分の罪の責任を取るため
覚悟を固めて会いに行くことを決める
最初は普通に食事をしただけ。
早く、早く帰らないと。
私はもう自宅で食事は済ませてしまったと嘘をついて食べなかった。
でもそのあとカラオケに連れていかれた。
カラオケの個室で電気を消された。
私は椅子の端で、マスターはその隣にぴったりと寄り添っている。
もっとくっついてよ。寂しいじゃん。
何故?
結局カラオケに来たというのに2人とも1曲も歌わなかった。
外へ出て、もう帰らないと。と伝えた。
どうして?明日休みだって言ってたじゃん。うちおいでよ。ギミックとか零式どういう感じかとか見せたげられるし。
そして私は
マスターの家へ 行ったんです。
いやな記憶が体に刻まれていく
いやな感情が心に刻まれていく
どうして、なんで、どうして
私のせいだ。私のせいで。悪いのは、私。
もうやめて。だって付き合ってもいないのに。
じゃあ俺と付き合う?
・・・・無理。
声が震えて言えたのはただそれだけ。
私は無事に家へ帰された。
殺されることもなく。
その後、私は一人、そのFCを抜けることを決めた。
後悔のないように、本当にそのFCが好きだったことと感謝を、日記に残した。
ただこの世界は、優しい人に満ちている
私の様子がおかしいことを、白を教えてくれていた人に勘ぐられた
そして、白状させられた。
違う。私が耐えられなくなって全部話した。
その人の怒りはとても激しく
当時のサブマスターに相談して自分も一緒に抜けるといった。
当時のサブマスターは、アーロンさん。貴方でした。
私は一人で抜けるつもりだった。
白を教えてくれていた人は、ほかのメンバーに対しても親身で頼られていた。
今この人がいなくなったら、このFCは困るだろう
だからせめて、この人は抜けさせてはいけない
私がなんとかしなければ。
そして私は、私に起きたことの詳細はいっさい伏せつつも、アーロンさんに協力を仰いだ。
もし、あの人がFCを抜けたいと言うようなことがあれば
全力で引き留めて。
このFCには、まだあの人が必要です。
当人だって本当に抜けることは望んでいないはずだから
出来ることはするよ。
でも最終的に決めるのは当人の意思だからね。
アーロンさんはそれだけを約束した。
数日
彼の意志は固く、私は止めることができなかった
彼はアーロンさんにすべてを話して、抜ける段取りを手伝ってもらうという。
突然2人が理由も語らずに抜ければ、FCが混乱するだろうからということだった。
3人で話し合いの場を設けられた
私は彼に、話し合い中はすべて自分が話をするから黙っているようにと言われた。
だから私は、彼が話す私に起きた出来事を
ただ黙って聞いていた。
アーロンさんも、ただ黙って聞いていた。
話が終わり
アーロンさんは言った
今の話を聞いて、俺も腹をくくりました。
俺もすべての後始末をしたら、FCを抜ける。
え?
アーロンさん、今なんて?
どうして貴方までそんなことを言うの?
FCのみんなが楽しそうに、安心してログインして遊んでいるのは
貴方がみんなを守ってくれているからなのに
私は
私はそんなことをしてほしくて相談してたわけじゃない!!
私はここのFCが大好きだった
誰も傷つけたくなんてなかった
壊したくなんてない
最後のFCイベントの日
私はイベントに参加しなかった。
こんな私がどうして参加などできるのだろう
そんな資格も、権利もない
イベントが終わるころ、ログインした
そして私は、彼にFCを追放される形でFCを抜けた。
彼なりの、精いっぱいの気遣いだった。
ほかの誰にも何も言わずに
私はFCからいなくなった
その数日後、アーロンさんがFCを抜けていた。
そしてさらに数日後、私と仲の良かったFCのフレンドがFCから抜けていた。
私がFCから抜けたあと、アーロンさんはマスターと個人的に話をしていたらしい。
話の内容は聞いていない。
何を聞かされていたのだろうか。
アーロンさん、あなたがFCを抜けたのも、やっぱり私のせいですか?
そして私は
最初のFCを壊してしまった
私の愛した大好きだった、最初のFCを。みんなを。
マスターはFCに残ったらしい。
その後、みかけたFCメンバーに手を振ってみた。
よくレベルれとかを一緒に行ってくれてた人。
反応はなかった。
テルも帰ってこなかった。
そうね、わたしはやっぱり、嫌われたのね。
当然か。
ずっと後悔してる。
何がいけなかったのだろう
どうすればよかった?
マスターに刻まれた痛みは、数年たった今でも消える気配はない。
薄れている様子もない
ずっとこのまま、消えずに刻まれたままなのだろうか
何でもないときに、思い出す。
怖い。
もう誰も傷つけたくなかった
だからFCには入らないと決めた。
名前を変えて
キャラの種族も変えた。
新しくやり直そう。
もっといい子になって。
もっと上手になって
せめてお世話になった人に恩返しができるように。
アーロンさん、たくさん助けてくれたあなたに認めてもらえるように。
しばらくはずっと一人で遊んでいた
白の練習をする日々。
不器用だから、せめて何か一つだけでもできるようになって
知らない誰かの役に立てるように。
PT募集で、白について厳しく教えてくださいと募集を立てた。
やさしい3名が集まって助けに来てくれた。
その中に、2回目に入ることになるFCのメンバーがいた。
同じサーバーだったんですね。良ければフレンドになりませんか?
そう言ってくれた。
うれしくて、すぐにフレンドの登録をしてもらった。
その後、何度かダンジョンに連れて行ってくれた。
色々アドバイスをたくさんしてくれた。
顔の広い人らしく、毎回一緒に行く人は違う人だったけれど
どの人もポンコツな私でもわかるくらい、上手な人たちだった。
漆黒が実装されて
ニーアのアライアンスが流行っていたらしい。
行ったことはありますか?と聞かれて
ない。と答えた。
あるわけがない。私のようなポンコツが行ったら全滅させてクリアすらままならないだろう。
行きましょう。私が相方を務めますからw
相方?なんですかそれは?夫婦みたなことですか?
どうやらもう一人のヒーラーを務めてくれるらしい。
もし死んじゃっても私がすぐに起こすので大丈夫ですよw
私にくっついておけばいいですからw
半ば無理やりPTに拾われた。
案の定彼女のフレンドさんらしき人がPTにいた。
初見みたいで慣れてないみたいでびびってるのでフォローしてあげてくださいw
固くならんでいいんだよ~死んでなんぼだからw
俺も死にまくるからw
初見いるのでムービー見させてください!
オッケー!
私の代わりに彼女たちが全部言ってくれた。
優しい人たちだった
ギミックにぶち当たりまくる私を見かねて
彼女が自分のキャラに〇マークをつけてくれた。
〇ついてるのが私なのでこれで見やすくなるはずです!
ありがたかった。
とにかく〇マークにくっついていった。
ギミックなんて見ている余裕はない。
ボスの姿さえわからなかった。
それでも救出を多用して分厚い回復と加護をくれた。
HPが減っても0,1秒で元に戻る。
すごい・・・。
ヒーラーを極めている人はここまで違うのか。
彼女に後光がさして見えた。
終わった後
うちのFCに来ませんか?と聞かれた
それまでも何度か誘われていたけど
ずっと断ってきた。
でも
この人に白を習いたいと
このときに、心から思いました。師匠。
FCに入り
ここも少数の小さなFCだった
歓迎として、週末にFCメンバーでもう一度あの工場へ連れて行ってもらえた。
相変わらずの手厚い加護
タンクさんとは紐がついていた。
後で聞くと、ポンコツヒーラーをかばってくれていたらしい。
慣れてなさそうだったからなんとなく見てたw
笑いながらそう言っていた
マスターから、どんなことがしたいですか?と聞かれた
ほかのヒーラーさんの動きをちゃんと見れたことがないので動画を見てみたいです。
そう言ったら、わざわざ自分でヒーラー動画をとって見せてくれた
白の攻略動画はユーチューブで何度も見てきたけれど
実際に知っている人の目線の動画を見るのは新鮮で面白かった
へたくそだけどごめんね?
どこがへたくそなのだろう?
ここのFCにはプロしかいないようだった。
アライアンスへ連れていかれる時間が増えた。
そのたびに師匠はわざわざ相方を務めてくれる。
おかげで私は、ほんの少しずつまともに動けるようになった。
怖くて野良に一人で行けなかった
いつもフェイスでひたすら一人で練習してた
誰にも迷惑をかけずに練習できるように。
そんな自分が少しずつ変わっていけた
アライアンスにも一人で行けるようになった
そのうちに師匠が極を体験させてくれた。
マクロの読み方が全く分からない
暗号だろうか?
PTメンバーの話してる内容が1ミリもわからず無言の私。
終わった後、師匠がもう一度マクロを張り付けて
丁寧に説明してくれた。
私はそれを写メに映して、夕食のときに弟に読み方をもう一度教わった。
そこからがスタートの極デビュー。
師匠に出会わなければ、こんな体験とは無縁で過ごしていただろう。
ポンコツな私が足を引っ張るせいで、なかなかクリアもできない。
でも師匠は根気よくずっと付き合ってくれた。
アドバイスをくれて、おすすめの動画のサイトも教えてくれた。
FCのメンバーも、文句も言わず積極的に付き添ってくれた。
そして私は、この2つめのFCが大好きで、とても大切な存在になった
でも
また嫌われることになります。
大切な師匠と
仲の良かったこのFCの友人に
FFに友人が復帰してきた
リアルではない、ネットの友人。
言葉を交わすのは何年ぶりだろうか
復帰してきた友人をフォローするため
ストーリーなどの攻略を手伝っていた。
あるとき、その友人が言った
ずっと好きだったんだ。でも言わなかった。ほかに付き合ってる人が居るの知ってたから。
でも今でもずっと好きなんだ
ああ
どうして
何故今そんなことを言うの?
私の何を知っているというのだろう
仕事の都合でラインのアイコンを顔写真にしていたことがある
だから顔だけはばれていたのか
でもそれだけじゃない。
貴方が私について知っていることは。
私がどんな人間か
貴方は何も知らないの
前のFCの出来事を思い出す
私がすべてを壊してしまった
もう二度と、あんな出来事を起こしてはいけない
あの時は一人ですべてを解決しようとした
では今度は?
誰かに相談しないと。
わたしの馬鹿な頭では同じ過ちが繰り返されるかもしれない
守らないと。
そうなる前に
私は師匠と
全幅の信頼を寄せているメンバーの一人に声をかけた。
相談する人数は1人よりも2人いたほうが何かあった時に混乱も誤解も招くことが少ないだろう
そんな
浅はかな考えもあった
2人に今の現状の説明をした後
復帰した友人の手伝いのフォローを一緒にしてくれるよう頼みこんだ
2人の答えは
NO
だった
私は困惑する
だって、助けてもらえると当たり前のように思っていたから
その後の会話はほとんど覚えていない
どうして?どうしよう?
ならなぜ私は2人にこんな話をしたのだろうか
時間がたって
思い知る
私は助けてもらおうとしたんじゃない
2人を利用しようとしてた
自分の保身のために
それだけの ために
FCを守りたかった
私の大切な人たちを守りたかった
もう何も壊したくなくて
壊されたくなかった
それが
私の浅はかな行動のせいで
すべてが180度逆のほうへと転がった
私は師匠と大切な友人を傷つけ
そして
幻滅され、軽蔑され
嫌われた
これが、私が嫌われた2回の理由
私の罪
毎日のように声をかけてくれていた師匠は
その日からよそよそしくなった
声もかけられなくなった
ハウスで顔を合わせていた友人も
いつも手を振ってくれていた友人
その日から、私を見かけるとテレポでどこかへ飛んで行った。
その日から2人は
とても遠い存在になった
もうFCを抜けよう
何度もそう思う
でも覚悟が決まらない
抜けてどうするの?
わからなかった
どうするべきかわからないまま
覚悟が決まらないままに
結局私はFCに残り続けた
FCの挨拶をみるたびに胸が痛くなる
建前だけで挨拶をしている自分。
私の言葉なんて、見たくもないだろうに
FCハウスにいると
師匠が来た。
いつも通りのあいさつ代わりの土下座をする。
師匠の態度はいつもと同じだった
謝れるチャンスだと思って
思い切って声をかける
この前はすみませんでした。
いいですよw
よくない。
許されるとはもう思っていない
私は何をしているのだろう?
師匠の態度をよそよそしく感じていること
もう一人の友人も様子がおかしいと思っていることを
洗いざらいに白状した。
ここはゲームをする場所であって
愚痴を聞かされる場ではないです。
みんな楽しむためにログインしているの
だからああいう話をされるのは、やっぱり気分がいいものではないですよね。
ああ
そうだ
こんな当たり前のことすら
私は考えられていなかった
師匠の言っていることは正しい
だから私は、もっと後悔することになる
一番傷つけたくなかったひとを
一番ひどく傷つけて
愛想もつかされ、嫌われてしまった
なにをしているんだろう私は
そして
追い打ちをかけるように
アーロンさんがいなくなった
病気だからと聞いた
それが本当でも嘘でもいい
もうどうでもいい
私を嫌いになって、別キャラで遊んでくれているなら、それでもいい
でも私はもう二度と
アーロンさんには会えない
貴方に認めてもらいたくて
少しでも恩返しがしたくて
あれから変わらず白を勉強してきた
いつか
成長した私の姿を見せつけてやりたかった
死にまくって、泣いて、落ち込んでた私
一人で練習に通ってた
今日ず~っと何回もあーもろーとに行ってるの知ってるw
何で知ってるんですか?w
見てたからw
そんな、当たり前だったやり取り
陰でずっとこっそり見ていてくれた。
だから励ましてくれた
えらいね。って、ほめてくれた
だからあなたに
恩を返すために
成長した私を見せて、喜んでほしくて
でももう
それは一生、叶わなくなりました。
貴方はもういない
目標がなくなり
何のために白を練習すればいいのかもわからなくなった
私の大好きな師匠とFCメンバーからも嫌われてしまった
じゃあ
私はなぜ、白を勉強するの?
誰かのためじゃないと
何かのためと思わないと
頑張れない
だって私は
3倍努力したって
追いつけないのが分かっているもの。
そして
私は隠居した
すべて克服して立ち直れたら
復帰するのもいいだろう
でも
そうなる前に暁が始まった
すべて克服して立ち直る前に。
ためしに久しぶりにログインを試みる
FCメンバーは普段通りのようだった
私も普段通りにふるまってみる。
それでもやっぱり
心は普段通りにはなれなかった
嫌われているのをわかっているのに
いつも通りにふるまう
楽し気に会話に混ざってみる
なるべく関わらないように
居留守を使う
何をしても
罪悪感しかない
FC抜ければいいのに
覚悟が決まったら。
未練がましく
あの楽しかったころに戻れないかなと
期待してるのだろうか
戻れないの
わかってるのに。
アーロンさん
こんな私になっちゃって
ごめんなさい。