【事例インタビューNo.8(後編)】WOWOWコミュニケーションズのデジタルマーケティング~デジタルとアナログの併用により幅広い課題を解決~

【事例インタビューNo.8(後編)】WOWOWコミュニケーションズのデジタルマーケティング~デジタルとアナログの併用により幅広い課題を解決~

今回のインタビューでは、WOWOWコミュニケーションズで幅広くデジタルマーケティングの領域を担当してこられた、WEBソリューション推進課の廣本鞠衣さんと営業課の清水可南子さんの二人に、支援の特徴などを聞いています。

後半は、WOWOWコミュニケーションズの企業としての強みと人材についてのお話です。

コールデータとデジタルマーケティングのノウハウを組み合わせる

――前半でもお話に出たとおり、WOWOWコミュニケーションズはコールセンター運営とデジタルマーケティング支援のサービスを提供されておりますが、御社ならではの強みについてお聞かせください。

廣本「ある大手小売りグループのお客様からはコールセンターの運営とWebサイト制作・運用を任されており、VOCを聴く機会があります。Webサイトの運用ではサイトのアクセス履歴分析などによる定量データが得られ、コールセンター運営ではお客様の生の声、つまり定性データが得られますが、双方のチャネルから得られるデータは内容・質ともに異なります。ケースにもよりけりですが、たとえば店舗を持つ小売業のお客様の場合、Webのデータだけを見ていても、行動の答えが見えない場合もあります。意外にコールセンターの定性の中に存在している等、やはり複数のチャネルから得られたデータを分析していくことが大切だと感じます。この視点から、アナログとデジタルを掛け合わせた弊社のデータ活用は有用だと思います。

コールセンター運営で避けたい状況の一つが、接続品質の観点です。限られた対応者でそのような状況に陥らないようにするためには、問い合わせそのものを減らす必要があります。そのために、コールセンターに寄せられた声やコールデータを分析し、FAQページの制作・内容の最適化をする運用を行っています。コールセンター運営事業により得られるデータとデジタルマーケティングのノウハウを組み合わせた、このアナログデータとデジタルデータの分析に基づくFAQの最適化は、お客様にも大変喜ばれています。さらに、この案件においては、商品を販売したのちの開通手続き業務まで請け負わせていただいておりますので、より多くの情報が得られています。

このように、WOWOWデジタルマーケティング業務での経験から、単なる業務代行業者としてではなく、企業様の視点からの改善提案や運用ができることは、弊社ならではの強みだと思います。弊社は、自分たちの目先の利益を優先することなく、あくまで顧客視点を最重要視しております」

清水「少なくとも放送事業という枠組みでいえば、弊社の規模でコールセンター事業に取り組んでいるところは少ないです。最先端をいく企業ではどのような取り組みを行っているのかといったご関心から、同業種の企業様にご相談いただくことは少なからずありますね」

高い専門性と多様な業務経験により幅広い支援を実践

―― 一般企業支援とWOWOW支援ではどのような業務上の違いがあるのでしょうか。

清水「さきほど廣本が少し触れましたが、WOWOWのデジタルマーケティングでは番組のライセンスや出演者の権利問題が絡んできます。写真使用に関する制約などは特に厳しいのですが、何とか使用許諾をもらって、写真を使った宣伝を行いたいという場面も多くあります。そのような困難な課題についても、私たちは多く解決し、番組宣伝の実現に結びつけてきました」

――御社はどんな要望にも可能な限り対応していくと伺っています。企業支援におけるこのキャパシティの広さはどこからきているのでしょうか。

廣本「弊社には多様な経験を積んできた人材が多数そろっており、各人の経験や資質を業務に生かせる環境があります。また、社内で手を上げれば、所属にかかわらず多様なことにチャレンジさせてもらえるため、社内には幅広くバリエーションに富んだ経験を積み重ねてきた人材が多いことが、キャパシティの広さの理由だと思っています。
弊社では、お客様から相談を受けたら、まずチームメンバーで集まり、さまざまな観点から支援のアイデアを出し合って施策を決定しています。ケースによっては他部署との連携も積極的に行い、会社全体で対応していきます。実際、他部署経由で相談が来ることもよくありますね」

清水「一方で、高い専門性を有する人材、特定分野の知識を深堀りしている人材も豊富にいますので、これがエンターテインメント系企業の支援における信頼獲得につながっています。私はWOWOWのSNS運用を統括していましたが、当時音楽関係のSNSアカウントを任せていたのは、コンサート会場の音響を経験している人材でした。エンターテインメント系の仕事は、やはり好きであればこそできるものです。ほかのジャンルについても、働く人間の経験や知識に合わせ、適材適所となるよう担当を振り分けていましたね。廣本もアイドルに非常に詳しいため、関連した番組を放送する際にはよく相談しています。私自身も、学生時代にダンサーの仕事をしており、当時からエンターテインメントやステージにかかわる経験を積んでいました。ステージ番組の視聴促進を検討するときなどに、当時の体験が生かせています」

廣本「弊社にはもともとエンターテインメント好きな人材が多いので、ジャンルは違えど顧客心理が理解できるという点で、実際に業界のお客様からご相談いただけている理由のひとつであるのかもしれないですね」

『やっぱりWOWOWさん、顧客のこと考えるの好きだよね』

―― 一般企業支援の成功事例について、具体的なエピソードを交えてお聞かせいただけますか。

清水「冒頭で触れた動画配信サービス企業は、基本的にエンターテインメント作品の権利を買い取り、放送・配信事業を運営しているお客様ですが、WOWOWよりは一般企業に近い点が多々あり、施策の自由度も比較的高い案件です。このお客様が配信1周年を迎えた際には、お祝いムードで盛り上げようということで、ツイートに『#配信1周年!』のハッシュタグをつけ、併せてジャンル別にどの作品が一番視聴されていたかを紹介する年間視聴ランキングを発表しました。この施策が好評で、これ以後もアニバーサリーを祝う企画は毎年行われるようになっています。この企業は知名度がかなり向上し、現在はプロ野球の試合中継の配信なども扱っています。

冒頭で触れたとおり、現在私は大手外食チェーンのSNS運用サポートを担当しているのですが、権利問題などが大きく絡むことのないお客様であるため、自由な施策が展開できています。このお客様への支援では、記念日にノベルティグッズをプレゼントするキャンペーンを実施しました。かなりインパクトが強い、3種類の異なるお肉をぜいたくに使ったメニューを提供されていたことから、メニューの写真を大胆にあしらった、ユーモアにあふれたパーカーをデザイン・制作しています。このパーカーはSNSでも取り上げられ、デザインの楽しさからユーザー間で話題となりました」

廣本「弊社の先輩社員が話していたことなのですが、親会社が映画や音楽を扱う、エンターテインメント系の企業であることも手伝ってか、お客様からは『WOWOWさんと仕事をしたら、顧客理解が楽しくなりました』というお声もいただくそうです。この流れでチーム内では、そういえばうちの会社って『こうしたらお客様が喜ぶんじゃないか』、『こうしたらフォロワーさん喜ぶよね』、『こうやったらこの問題が解決して、お客様が楽になるんじゃないかな』という発想で働いている社員が多いかもしれないね、という話が出ました。実際私もそうした人材が多いと感じています」

デジタル領域の制限がない分、幅広い提案が可能

――最後に、本インタビュー記事をご覧いただいている読者にメッセージをいただけますか。

清水「デジタルマーケティングについてご相談いただく企業様には、弊社はデジタルに特化した企業であるという印象をお持ちの方が多いです。他方、コールセンター経由でご相談いただく企業様は、弊社はコールセンター関連の会社であるという印象を持たれているケースが少なくないようです。しかし本日お話ししてきましたように、弊社はデジタルデータを扱うデジタルマーケティングと、アナログデータも扱うコールセンター運営の両方を行っているという強みが少なからず存在します。ぜひ、ご検討いただければと思っております」

廣本「弊社では、お客様から『こういうことがしてみたいのですが』とご相談をいただいたら、特殊なケースを除き、基本的にどんな要望にも対応する姿勢をとっています。また、ご要望を伺ったうえで軽い提案をさせていただくまでは無料で対応します。本日お話ししたように、弊社では幅広い提案が可能です。ぜひお気軽にお問い合わせいただきたいですね」

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