「何がリンゴだよフェノーメノ、リンゴとかバカじゃね？……ンゴて……字面が完全にバカ」
「いやいやいやいや、ゴルシお前、バナナの方がありえないだろ。黄色くて長いのマヌケすぎ」
「……んご（笑）まめちん（笑）」
「ああ！？今あたしのトレーナーさんバカにしたかゴルシぃ！！」

いつもの光景でした。見目麗しき我が友とフェノーメノ嬢はもう水と油のようなものですから、顔を合わせれば喧嘩が始まるのです。

「はぁ……お二人ともいい加減にしませんこと？争いの次元が低すぎて聞いてる方までバカになりそう」

これもいつもの光景です。ジェンティルドンナ嬢は男気あふれ……真面目で面倒見が良いので、律儀にも毎回彼女たちの諍いに耳を傾けては仲裁に入るのです。ちなみに、私は我が友の美しく顰められた眉に見惚れていて言い争いの内容は聞いていませんでした。

「ドンナもバナナのがいいよな！？ゴリラといえばバナナだもんな！！！」
「はぁ！？！？リンゴ→ゴリラのしりとり最強コンボ知らないのか！？！？ゴリラといえばリンゴだよなドンナ！？ゴリラとしての正直な意見聞かせろよ！！」

ですが、その次の光景は、全く予想外の衝撃的なものでした。私が、我が友の愛らしい唇に注いでいた視線を外してしまったほどに。

「…………っ」

「！？」
「おっ、おい、ドンナ！？」

男らし……気丈なことで知られるジェンティルドンナ嬢は、そのいさま……強い意志を宿した瞳を潤ませて、一瞬あとに、目頭を抑えるようにしてその場を立ち去りました。
彼女が去ったあとには、口をあんぐりと開けたフェノーメノ嬢と、恐ろしいほどに形のよい眼を丸く見開いた我が友が立ち尽くすばかりでした。

私も正直信じられません、あのジェンティルドンナ嬢が涙を流すなんて、ひょっとして見間違いでは

「はぁ…はぁ…！ちょっと、今すれ違ったんだけどドンナちゃん泣いてなかった！？誰が泣かしたの！？っていうかどうやって！？」

見間違いではなかったようです。息を切らしながら部室に駆け込んできたストレイトガール嬢が目を白黒させています。

「「コイツが泣かせたんだよ！！！！」」

我が友は白魚を思わせる繊細な指先でフェノーメノ嬢を指差しましたが、フェノーメノ嬢も全く同じように我が友を指差しています。

「は？お前だろ最初にゴリラって言ったの。謝ってこいよゴルシ」　
「あ？『ゴリラとしての正直な意見』って言われたのが原因だろ。お前が謝れよまめちん」

小学生レベルの争いが再び勃発しかけたその時でした。がらりと部室のドアが開いて、ジェンティルドンナ嬢が戻ってきました。
……さっきの涙が嘘のように、けろりと普段どおりの顔で。

「話の途中に失礼しました。……あら、貴女達どうしたんですの、ウマ娘がニンジン鉄砲食らったような顔をして」

「は！？……いや、ドンナお前……！？」
「っ、泣いてたんじゃ、いや、は！？」

「……？目にゴミが入ったから洗いに行っただけでしてよ？……まさか、それで動揺してたんですの、お二人とも」

図星をつかれたことでフェノーメノ嬢もですが、弁の立つ我が友も珍しく、精巧に均整のとれたフランス人形のような可愛らしい顔を固くして言葉に詰まっているようです。それを見て、ジェンティルドンナ嬢は「あらあら」と口元を抑えました。

「それじゃ貴女達、これを機にレディを泣かせない口の利き方を弁えたほうが宜しくてよ」

ジェンティルドンナ嬢は優雅に微笑んで、部室の窓――ちょうど校庭のダートコースに面しています――をがらりと開けました。（それまで我関せずで傍観を決め込んでいたホッコータルマエ嬢が、なぜか、「ちょっとぉ！？」と騒ぎ始めました。）

「でもね、泣いても何も解決しませんから、わたくし、おかしな事を仰る方は、不埒な考えを起こさなくなるまでこの手で叩きのめすことにしてますの」

か、かっこいい……

「ゴリラ……」
「ぼば……」

天使のような美貌を持つ我が友が、最後なにかこの世界線に存在しない単語を口にした気がしますが、今はダートに埋まる物言わぬオブジェと化している彼女にそれを確かめる術はないのでした。

おわりです

おまけ
「凄いわドンナ！二人を正確にダートに投げるパワーとコントロール！そんなにピッチャーとしての技能を磨いてくれてたなんて……」
「いえ……あのね、あの……」

前に泣いちゃった貴婦人概念で立てた12世代スレがあんま伸びなかったので悔しくてメイクデビューしました
でもいつの間にかギャグになってしまいました
有志のシリアス泣いちゃった貴婦人怪文書をお待ちしています

ゴルシへの表現がいちいち気持ち悪いよ！

頭にジャスタウェイ飼ってそう

ゴルシはリンゴ嫌いみたいだからな...

ダートに刺さってる…

タルマエ師匠かわいそ…

>同期ウマ娘交流サークル『プ部』
プブ～！？

ダービーバは世代のリーダーだからな…

所詮ダービーくらいしか勝ってないだろ！
とか言うとこいつらに凄い目で見られるんだよね…

>所詮ダービーくらいしか勝ってないだろ！
>とか言うとこいつらに凄い目で見られるんだよね…
普段喧嘩ばっかしてるくせにメンバーの誰かが外部からdisられると笑ってない目でレースに誘われると私性合

ドンナ辺りに「あの子は少なくともあの時あのレースで私達の世代の頂点に立ったのですわ」って真顔で言われるんだよね

>ゴルシはリンゴ嫌いみたいだからな...
なんでここに来てまた新情報が出てくるんだろうな原作

ゴルシは硬いものが好きじゃないと聞いた
ソースはわからん

>ゴルシは硬いものが好きじゃないと聞いた
>ソースはわからん
https://www.youtube.com/watch?v=LqV3I9JPBPU [link]

>ドンナ辺りに「あの子は少なくともあの時あのレースで私達の世代の頂点に立ったのですわ」って真顔で言われるんだよね
なあドンナ～なんでクラシックにいなかったんだよ？

週刊なんだ…

史上初の牝馬三冠を獲得した牡馬

終始掛かりっぱなしで一着になるすごいやつだよブリランテは

記念日にブリ刺しを食べるという

ジェンティルドンナに同じ技は2度も通用しない

共同通信杯から始まるクラシックのゴルシとプブの戦いも見応えあるんすよ…

チームの絆は存在しないけど各々の実力は認めてるのでお互いが全力のパフォーマンスをすれば勝てるとわかってる謎の集団

ホッコータルマエも同世代か…濃いなぁ……

やっぱりゴルジャスはいいな

https://youtu.be/g3H8t2jUSSY [link]

交流サークルといいつつただのたまり場で各自思い思いに自由にやりたいことやってるだけなやつ

>🐴我が友の鈴を転がすような声
>🐴見目麗しき我が友
>🐴我が友の美しく顰められた眉
>🐴我が友の愛らしい唇
>🐴恐ろしいほどに形のよい眼
>🐴白魚を思わせる繊細な指先
>🐴精巧に均整のとれたフランス人形のような可愛らしい顔
>🐴天使のような美貌を持つ我が友

>>🐴我が友の鈴を転がすような声
>>🐴見目麗しき我が友
>>🐴我が友の美しく顰められた眉
>>🐴我が友の愛らしい唇
>>🐴恐ろしいほどに形のよい眼
>>🐴白魚を思わせる繊細な指先
>>🐴精巧に均整のとれたフランス人形のような可愛らしい顔
>>🐴天使のような美貌を持つ我が友
こわい

仲いいなこいつら
と言われた全員否定する
でもつるんでる

>チームの絆は存在しないけど各々の実力は認めてるのでお互いが全力のパフォーマンスをすれば勝てるとわかってる謎の集団
！
そんな野球チームがあるんですがその話をしましたね？
話をしていいですね？？？？

ココンの仲良しで勝てたら世話無いよねに対するアンサー集団

まあチームの力とかそういうのじゃないからなこいつら…

まあゴルシの顔がいいのは確かにそうだが…

1+1が10にも20にもなるのがいいチームとはプロレスの格言だがこいつらは1人1人が30の力あればいいとか言い出すし力あるからな…

嘘でしょ……こいつら競り合って30が60になってる……