Oracleソフトウェアをインストールするディレクトリを指定する環境変数として、正しいものはどれですか。
1.
ORACLE_BASE
2.
ORACLE_HOME
3.
ORACLE_SID
4.
LD_LIBRARY_PATH
解答: 2
解説
Oracleソフトウェアをインストールするディレクトリを指定する環境変数は、ORACLE_HOMEです。
ORACLE_BASEは、Optimal Flexible Architecture(OFA)に準拠したインストールのOracleディレクトリ構造の基本となるディレクトリを指定します。
ORACLE_SIDは、Oracleシステムの識別子であるインスタンス名を指定します。
LD_LIBRARY_PATHはUNIXおよびLinux上のライブラリの検索に使用するパスを指定します。
Database
Configuration Assistant(DBCA)の説明として、間違っているものはどれですか。
1.
データベースの作成に使用する
2.
シード・テンプレートを選択すると、事前構成済みデータベースをコピーする
3.
テンプレートを新しく自分で追加することはできない
4.
DBCAを使用してデータベースを削除できる
解答: 3
解説
Database Configuration Assistant(DBCA)は、データベースを作成する時に使用します。
シード・テンプレートを選択することで、事前構成済みのデータベースをコピーできます。これを使うと、迅速にデータベースを作成することができます。
テンプレートを新しく自分で追加で作成することは可能です。
また、データベースを削除するときも、Database Configuration Assistant(DBCA)を使用します。
ブラウザからEnterprise Manager Database Expressにアクセスするために必要な作業はどれですか。3つ選択してください。
1.
リスナーを起動する
2.
データベースを起動する
3.
tnsnames.oraファイルにネットワークの設定をする
4.
ディスパッチャーの設定をする
解答: 1,2,4
解説
ブラウザからEnterprise Manager Database Expressにアクセスするために、リスナーを起動しておく必要があります。また、Enterprise Manager Database Expressへのアクセスは、インスタンスが起動していることが前提なので、インスタンスを起動しておく必要があります。
Enterprise Manager Database Expressへのアクセスにtnsnames.oraファイルは使用しませんので、構成の必要はありません。
TCPディスパッチャーを設定しておく必要があります。
管理者ではないユーザーがOracle Enterprise Manager Database Expressにアクセスするには、次のどのロールが付与されている必要がありますか。2つ選択してください。
1.
EM_EXPRESS_BASIC
2.
EM_EXPRESS_OPERATOR
3.
EM_EXPRESS_MONITOR
4.
EM_EXPRESS_ALL
解答: 1,4
解説
管理者ではないユーザーがOracle Enterprise Manager Database Expressにアクセスするには、次のいずれかのロールが付与されている必要があります。
EM_EXPRESS_BASICロール:読取り専用モードでページを表示できます。
EM_EXPRESS_ALLロール:EM Expressのすべての機能への読取り/書込みアクセス権があります。
リスナー制御ユーティリティを使用すると、次のどの操作を実行できますか。3つ選択してください。
1.
リスナーの作成
2.
リスナーの起動
3.
リスナーのステータスの確認
4.
ローカル・ネーミング・メソッドの構成
5.
リスナーの削除
6.
リスナーに登録されているサービスやインスタンスに関する情報の表示
解答: 2,3,6
解説
リスナー制御ユーティリティ(LSNRCTL)を使用すると、リスナーの起動、リスナーのステータスの確認、リスナーに登録されているサービスやインスタンスに関する情報の表示を行うことができます。それぞれ、lsnrctl start, lsnrctl status, lsnrctl services というコマンドです。
リスナーの作成、削除はリスナー制御ユーティリティ(LSNRCTL)からは、できません。
ローカル・ネーミング・メソッドの構成を行うには、次のどのツールを使用しますか。3つ選択してください。
1.
リスナー制御ユーティリティ
2.
Oracle Net Manager
3.
Oracle Net
Configuration Assistant (NETCA)
4.
Oracle Enterprise
Manager Database Express
5.
Oracle Enterprise
Manager Cloud Control
6.
Database
Configuration Assistant (DBCA)
解答: 2,3,5
解説
ローカル・ネーミング・メソッドの構成を行うには、Oracle Net Manager, Oracle Net Configuration
Assistant(NETCA), Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用します。ローカル・ネーミング・メソッドでは、tnsnames.oraというファイルをクライアント側に配置し、そのファイルを使用して名前解決を行います。
Oracleデータベースの起動順序として、以下のステップが正しい順序で並んでいるのはどれですか。
1. 制御ファイルを開く。
2. データファイルとREDOログ・ファイルを開く。
3. バックグラウンド・プロセスを起動する。
4. SGAを割り当てる。
5. 初期化パラメータを読み取る。
1.
4→5→3→1→2
2.
5→1→2→3→4
3.
5→4→3→1→2
4.
5→4→3→2→1
解答: 3
解説
インスタンスの起動順序は次の通りです。まず初期化パラメータ・ファイルを読み込み、パラメータ値に基づいてSGAを割当て、バックグラウンド・プロセスを起動する。その後、パラメータ値に基づいて、制御ファイルを開き、制御ファイルに載っているファイル名を用いて、データファイルとREDOログ・ファイルを開く。
データ・ファイルから取り出されたデータ・ブロックをキャッシュする場所は、次のどれですか。
1.
REDOログ・バッファ
2.
ラージ・プール
3.
データベース・バッファ・キャッシュ
4.
共有プール
解答: 3
解説
データ・ブロックは、データベース・バッファ・キャッシュにキャッシュされます。REDOログ・バッファはREDOログ・ファイルにREDOログを書き出すためのバッファです。共有プールはデータ・ディクショナリやSQLの解析結果、パッケージなどをキャッシュする領域です。
ログ・ファイルが一杯になるか、ログ・スイッチが発生すると、REDOログ・ファイルをコピーするバックグランド・プロセスは、次のうちどれですか。
1.
データベース・ライター(DBWn)
2.
アーカイバ(ARCn)
3.
チェックポイント(CKPT)
4.
ログ・ライター(LGWR)
解答: 2
解説
ログ・ファイルが一杯になるか、ログ・スイッチが発生すると、そのREDOログ・ファイルをコピーすることで、アーカイブ・ログ・ファイルが作成されます。アーカイブ・ログ・ファイルを生成するプロセスが、アーカイバ(ARCn)です。
データベース・ライター(DBWn)は、データベース・バッファ・キャッシュ上の使用済みバッファをデータ・ファイルに書き出すプロセスです。
データベース・インスタンスでは、自動共有メモリー管理が有効になっています。次のうち、自動的にサイズがチューニングされないSGAコンポーネントはどれですか。
1.
共有プール
2.
データベース・バッファ・キャッシュ
3.
REDOログ・バッファ
4.
ラージ・プール
解答: 3
解説
REDOログ・バッファは、自動共有メモリー管理で、サイズが自動的にチューニングされないSGAコンポーネントです。他に、KEEPプールやRECYCLEプール、非デフォルト・ブロック・サイズのバッファ・キャッシュも、自動メモリー管理の制御対象外です。
データベースの記憶域構造に関する説明として正しいものを2つ選択してください。
1.
表領域は、1つ以上のデータファイルで構成される。
2.
データファイルは、1つ以上の表領域に属することができる。
3.
セグメントは、複数のデータファイルにまたがることはできない。
4.
表や索引などのデータベース・オブジェクトは、エクステントとして表領域に格納される。
5.
各セグメントには、1つ以上のエクステントが含まれる。
解答: 1,5
解説
表領域は、一つ以上のデータファイルで構成されます。一つのデータファイルは、一つの表領域にのみ、属することができます。一つのセグメントは、複数のデータファイルにまたがることができます。表や索引などのデータベース・オブジェクトは、セグメントとして表領域に格納されます。各セグメントには、一つ以上のエクステントが含まれます。
制御ファイルに関する説明として正しいものを3つ選択してください。
1.
データベースのNOMOUNT時に読み取られる。
2.
データファイルとREDOログ・ファイルの場所に関する情報が含まれる。
3.
制御ファイルの場所は、CONTROL_FILES初期化パラメータで指定される。
4.
現行の制御ファイルとして常に1つの制御ファイルのみを保持できる。
5.
ディスク障害に備えて多重化しておく必要がある。
解答: 2,3,5
解説
制御ファイルは、MOUNT時に読み取られます。制御ファイルには、データファイルとREDOログ・ファイルの場所に関する情報が含まれています。制御ファイルの場所は、CONTROL_FILES初期化パラメータで指定されます。制御ファイルは多重化できます。
REDOログ・ファイルに関する説明として正しいものを3つ選択してください。
1.
データベースへの変更を元に戻すために使用する。
2.
データベースへの変更を記録するために使用する。
3.
データベースのリストア操作に使用される。
4.
ディスク障害に備えて多重化しておく必要がある。
5.
インスタンス・リカバリ時に、データファイルに反映されていないトランザクションをロールフォワードするために使用される。
解答: 2,4,5
解説
REDOログ・ファイルは、データベースへの変更を記録するために使用されます。REDOデータは、ロールフォワードするために使用されます。また、REDOログ・ファイルはディスク障害に備えて多重化しておく必要があります。
データベースへの変更を元に戻すために使用されるのは、UNDOデータです。データベースのリストア操作に使用されるのはバックアップ・ファイルです。
UNDO表領域に関する説明として正しいものを3つ選択してください。
1.
UNDOセグメント専用に使用される。
2.
データベース作成時必須で、デフォルトでは自動的に管理される。
3.
ビッグファイルUNDO表領域を作成することができる。
4.
現行のUNDO表領域として複数の表領域を指定することができる。
5.
ディスク障害に備えて多重化しておく必要がある
解答: 1,2,3
解説
UNDO表領域は、UNDOセグメント専用の表領域です。データベース作成時に必須で、デフォルトでは自動的に管理されます。ビッグファイル表領域として、UNDO表領域を作成することも可能です。
現行のUNDO表領域としてUNDO_TABLESPACE初期化パラメータで設定できるのは、一つのUNDO表領域のみです。破損した場合は、バックアップからリストアしてリカバリする必要があります。
データベース・ユーザーに関する説明で間違っているものはどれですか。
1.
デフォルト表領域にのみ、オブジェクトを格納することができる。
2.
明示的にロックして、ログインできないようにすることができる。
3.
パスワードの有効期限を設定することができる。
4.
ユーザーを削除すると、そのユーザに属しているすべてのオブジェクトが削除される。
解答: 1
解説
データベース・ユーザーはクォータを持っていれば、そのユーザーのデフォルト表領域でなくてもオブジェクトを格納することができます。
明示的にユーザー・アカウントをロックして、ログインさせなくすることもできます。パスワードには有効期限を設定することができます。ユーザーをCASCADEオブジェクト付きで削除すると、そのユーザーに属している全てのオブジェクトが削除されます。
ロールに関する説明として正しいものを2つ選択してください。
1.
ユーザーおよび他のロールに付与することができる。
2.
スキーマ・オブジェクトとして、いずれかのスキーマに含まれる。
3.
すべてのロールがデータベースの作成時に自動的に作成される。
4.
SYSユーザーおよびSYSYEMユーザーには、デフォルトでDBAロールが付与される。
解答: 1,4
解説
ロールはユーザーおよび他のロールに付与することができます。SYSユーザーおよびSYSTEMユーザーには、デフォルトでDBAロールが付与されています。
ロールはスキーマ・オブジェクトではありません。またロールは、一部事前定義のロールもありますが、任意のタイミングに手動で作成することができます。
表の作成に関する説明として正しいものを3つ選択してください。
1.
表の名前は、1から30バイトの長さで指定する必要がある。
2.
表に制約を指定できるのは、表の作成時のみである。
3.
表のスキーマ名を省略した場合は、自分のスキーマに表が作成される。
4.
同じスキーマ内の表とビューには、同じ名前を付けることはできない。
5.
同じスキーマ内の表と索引には、同じ名前を付けることはできない。
解答: 1,3,4
解説
表の名前は、1から30バイトの長さで指定する必要があります。同じスキーマ内の表とビューは、同じ名前にすることはできません。しかし、表と索引であれば、同じ名前を付けることができます。スキーマを省略した場合は、自分のスキーマに作成されます。
制約は、表の作成後にも追加で定義することができます。
次のコマンドを確認してください。
SQL> DROP TABLE
employees CASCADE CONSTRAINTS;
このコマンドを実行すると、どのような影響がありますか。2つ選択してください。
1.
表に関連付けられている領域はすぐに解放される。
2.
表の名前は変更され、ごみ箱に入る。
3.
表の主キーまたは一意キーを参照するすべての参照整合性制約が削除される。
4.
フラッシュバック・ドロップを使用して表をリカバリすることはできない。
解答: 2,3
解説
PURGEオプションを付けていないので、この表は名前が変わり、ゴミ箱に入ります。直ちに領域が解放されるわけではありません。ですので、フラッシュバック・ドロップを使用して、この表を削除後に取り戻すことは可能です。
また、CASCADE CONSTRAINTSオプションを付けているので、employees表の主キーや一意キーを参照する全ての参照整合性制約が削除されます。
索引に関する説明として正しいものを3つ選択してください。
1.
対応する表に対して行の挿入、更新および削除が発生すると、索引は自動的にメンテナンスされる。
2.
索引は、対応する表と同じ表領域に作成する必要がある。
3.
索引は、対応する表と独立して作成または削除できる。
4.
主キー、一意キーおよび外部キーには自動的に索引が作成される。
5.
対応する表を削除すると、索引はすべて自動的に削除される。
解答: 1,3,5
解説
対応する表に対して行の挿入、更新および削除を行うと、同時に、対応する索引エントリも自動的にメンテナンスされます。また表そのものが削除された場合は、同時に索引も削除されます。また、索引は後から追加で作成することもできます。
索引を格納する表領域は、表を格納している表領域と別々でも構いません。また、主キー、一意キーの制約列には自動的に索引が作成されますが、外部キー列には自動的に索引が作成されることはありません。
バックアップ、リストアに関する説明で正しいものを2つ選択してください。
1.
一貫性バックアップを取得するには、REDOログ・ファイルに書かれている全変更がデータファイルに適用されている必要がある。
2.
非一貫性バックアップとは、データベースがオープンしている時のバックアップである。
3.
一貫性バックアップは、リストア後にメディア・リカバリが必要になる。
4.
一貫性バックアップを取得するには、データベースをオープンしておく必要がある。
解答: 1,2
解説
一貫性バックアップを取得するには、データベースが正常終了している必要があります。非一貫性バックアップとは、オープン中のバックアップです。
一貫性バックアップは、リストア後にメディア・リカバリは不要です。
多重化された制御ファイルの1つが破損しました。制御ファイルをリカバリするステップが最も適した順序で並んでいるのはどれですか。
1. 最新のバックアップを使用して、破損した制御ファイルをリストアする。
2. 既存の制御ファイルを使用して、破損した制御ファイルに正常なコピーを上書きする。
3. データベースをOPENする。
4. インスタンスを停止する。
5. MOUNT状態でインスタンスを起動する。
1.
4→1→3
2.
4→2→3
3.
4→5→1→3
4.
4→5→2→3
解答: 2
解説
多重化された制御ファイルの1つが破損した、というケースなので、破損していない制御ファイルを破損したファイルの場所にコピーするだけで復旧することができます。コピーする前にインスタンスを停止しておき、コピー後にOPENします。
ARCHIVELOGモードのデータベースについて正しい説明を選択してください。
1.
データベースは、インスタンス障害からは保護されるが、メディア障害からは保護されない。
2.
メディア障害が発生した場合、最後にデータベース全体のバックアップを行った時点までリストアできる。
3.
オンライン・バックアップを実行できる。
4.
アーカイブ・ログは、必ず高速リカバリ領域に保存され、保存場所を変更することはできない。
解答: 3
解説
オンライン・バックアップを実行するには、ARCHIVELOGモードで運用している必要があります。オンライン・バックアップは非一貫性バックアップになるので、リストアした後、リカバリする必要があります。そのリカバリにARCHIVELOGファイルが必要になるからです。
ARCHIVELOGモードで運用していれば、適切なバックアップさえあれば、メディア障害から保護されます。ARCHIVELOGモードであれば、現行のREDOログ・グループの全損以外のケースであれば、最新のCOMMITまで完全リカバリが可能です。
アーカイブ・ログ・ファイルの格納先は指定できます。
RMANを使用してバックアップおよびリカバリを実行するには、次のどのロールまたは権限が必要ですか。2つ選択してください。
1.
DBAロール
2.
SYSDBA権限
3.
SYSOPER権限
4.
SYSBACKUP権限
解答: 2,4
解説
RMANを使用してバックアップおよびリカバリを実行するには、SYSBACKUP権限もしくはSYSDBA権限が必要です。従来はSYSDBA権限だけでしたが、12cより、権限分掌の観点から、RMANでバックアップ・リカバリを行うための特別な権限として、SYSBACKUP権限が追加されました。
自動ワークロード・リポジトリ(AWR)に格納されるスナップショットの説明として、間違っているものはどれですか。
1.
デフォルトで1時間に1回生成される。
2.
デフォルトで8日間保存される。
3.
SYSAUX表領域に格納される。
4.
自動データベース診断モニター(ADDM)によって作成される。
5.
自動データベース診断モニター(ADDM)によって分析される。
解答: 4
解説
AWRスナップショットは、デフォルトで1時間に1回生成され、8日間保存されます。また、格納先はSYSAUX表領域です。生成されたタイミングで、自動データベース診断モニター(ADDM)によって直近2つのAWRスナップショットの分析が行われます。
ADDMによってAWRスナップショットが作成される訳ではありません。
自動データベース診断モニター(ADDM)について、間違っているものはどれですか。
1.
問題の解決に役立つ推奨項目を表示する。
2.
パフォーマンスを診断し、その結果を基に自動的にデータベースの構成を変更する。
3.
自動、手動どちらでも実行することができる。
4.
定期的に収集されたスナップショットを分析する。
解答: 2
解説
自動データベース診断モニター(ADDM)は、問題の解決に役立つ推奨項目を表示します。AWRスナップショットが生成されたタイミングで自動で実行されますが、それとは別に、管理者が指定したタイミングで、指定のAWRスナップショットについて分析することもできます。
パフォーマンスを診断し、推奨項目を表示しますが、AddMが自動的にデータベースの構成を変更することはありません。推奨項目を実装するか否かは、管理者が判断する必要があります。